【みんな知ってる?】小学校教育でのSDGsの取り組み事例と身につく力

国際的な取り組みとして注目を集めつつあるSDGs。積極的に取り組む小学校も増えています。わたしたち大人のみならず、子どもにとっても重要な取り組みであるSDGsは小学校ではどうやって取り組むのでしょうか?今回は、小学校での取り組み、子どもに身につく力について解説します。

動画でもSDGsとは?について解説しておりますので、ぜひご覧ください!

 

SDGsとは?

SDGsとは

まだ耳慣れない「SDGs」ですが、「エス・ディー・ジーズ」と読みます。
「Sustainable Development Goals」の略で、日本語に訳すと「接続可能な開発目標」という意味ですが、これだけではまだよく分かりません。
SDGsは2015年9月に開催された国連サミットで採択された、言うなれば「世界共通の課題」です。
人類が将来の世代にわたり恵み豊かな生活を確保できるよう、一人ひとりが自己認識をもって課題解決に挑むために設定されました。目標達成時期は2030年とされています。

詳しくはこちらの記事で確認してください!

どのように小学校でSDGsに取り組む?

では、具体的に小学校でSDGsを取り組むにはどのようにすればいいでしょうか?
ここでは、小学校でのSDGsの取り組み方法を3つご紹介します。

教科学習の中から位置づけを探す

子どもたちは普段意識していないだけで、通常学習の中でSDGsに関連する知識を身につけいます。
社会科で行われる食料自給率の話題からは「貧困」「海洋資源」「陸上資源」の話に繋がりますし、戦争や平和の話題からは「平和」「目標」について考えることができます。理科の「気候」単元は「気候変動」について考える入口に最適です。

このように、通常学習から一歩踏み込むことで、SDGsに繋げることができるのです。

総合的な学習の時間を活用する

「SDGsの基礎を学びたい」「もう少ししっかりとSDGsに取り組みたい」という場合には、総合的な学習の時間を用いることが多いようです。教科の枠に縛られないため横断的な学びになるほか、「ジェンダー」「健康・福祉」など、教科とは結びつけにくい課題についても取り組むことが可能になるでしょう。
さらに、計画の実施からその成果まで落ち着いて考える時間ができるため、子どもにとっても達成感を味わいやすくなります。
小学校高学年であれば、グループ活動を通して自分たちの考え方や行動の成果をまとめ、発表することもできるでしょう。

教科や学年を超えた枠で実施する

学校全体としてSDGsに取り組むパターンもあります。
学年ごとのレベルに応じた課題に取り組んだり、学年を超えた「縦割りグループ」で課題に取り組んだり、時には保護者や地域の方と一緒に行動計画を立てることもあるでしょう。
SDGsでの目標は「成果目標」であり、行動目標から一歩踏み出し「だから実際にこのような行動を起こしました」「その結果、こんな成果がありました」という成果もセットにすることが求められています。
目標達成のために、一人ひとりが実際に行動を起こし成果を上げるということが大切になってくるでしょう。

(注1)MGDsとは、「ミレニアム開発目標」と呼ばれているもので、2001年にまとめられた2015ねんまでの国際目標であり、8つの目標と21のターゲット、60の指標が定められています。2015年までに8つの目標を達成されたという報告がされています。 

小学校のSDGs(ESD)の取り組み事例

まず、SDGsとESDの繋がりを解説すると、ESDとは社会や世界の様々な側面を総合的に学習する教育のことで、一方のSDGsとは、地域や社会、国や世界などが抱える様々な課題の解決に向けた目標と取り組みをすることになります。
つまり、この二つを組み合わせたものが「ESD‐SDGs」と言われるものであり、地域や社会、国や世界の様々な課題解決に向けて、ESDという教育において取り組むことを意味しています。

(注2)ESDとは、2002年に日本が提案した新たな教育理念で、地球環境を保全でき、持続可能な社会づくりの担い手となる人間を初等中等教育の段階から育成することを目指すものです。

ここでは、小学校で実際にESDに取り組んでいる事例をご紹介しましょう。

東京都江東区立八名川小学校

東京都江東区にある八名川小学校ではSDGs目標の一つである「質の高い教育をみんなに」を中心に行っていますが、SDGsで示される全ての項目を小学校教育の6年間で無理なく実施・実現できることを目指しています。

主な取り組みは

  • ユネスコスクールの仲間を1000校以上に増やし、持続可能な開発のための教育(ESD)の教育理念を共有し、具体的な指導方法を共に開発・実践
  • 全ての教科・領域の学習を「環境・多文化理解・人権・学習スキル」という視点から総合的・横断的に繋ぐESDカレンダーや主体的で対話的な学習指導方法などを推進
  • SDGsとESDの関係性を明確化する「SDGs実践計画表」を開発し、学習指導要領のカリキュラムやマネジメントを関連づけて普及

国際的な連携も行っていますね。

北海道石狩市立生振小学校

生振小学校は北海道の小学校として最初のユネスコスクールです。

主な取り組みは

  • 持続可能な開発に関する価値観(人間の尊重・多様性の尊重・非排他的性・機会均等・環境の尊重など)
  • 体系的な思考力(問題や現象の背景の理解・多面的かつ総合的なものの見方)
  • 代替案の思考力(批判力)
  • データや情報の分析能力
  • コミュニケーション能力
  • リーダーシップの向上

持続的なESDやユネスコファームなどの活動を通して、世界との繋がりを感じ、広い視点で自分でできることから行動を積み重ねています。

宮城県気仙沼市立大谷小学校

宮城県にある大谷小学校は地域の人々と一緒に「大谷ハチドリ計画」を行っています。

主な取り組みは

  • 松枯れの原因や仕組みを調べたり、林業や木材関連業の課題を見つけて、人間が森林とどう関わったら良いのかを考え、地域の人たちと松林の復元に取り組んだりミニ水車を作って小水力発電に挑戦
  • 磯焼けの発生の仕組みを学び、海藻の復元などに取り組んだり、ワカメやコンブを育てて売ったりしています。
  • 生徒自らふゆみずたんぼという米を一から作り田植えから刈り取りまでを行っています。地域の自然や伝統文化・福祉・産業などの課題について考え、調査・探求することを繰り返し、未来に向けて子どもたちの問題解決の能力を養おうというのが目標です。

小学校で行われるSDGsで身につく力とは

世界へ目を向け、問題を発見する力

SDGsについて知ることは、世界の現実について知ることと同じです。

「貧困に苦しむ人がいる」
「学校に通えない子どもがいる」
「このまま地球温暖化が進めばいずれ人が住めない環境になってしまう」

など、普段の生活からは考えることがない世界の問題へ目を向けることができます。
子どもの世界観を広げ、多様性を認める助けになるでしょう。
また、その中から問題を発見し、自分の生活に置き換える経験ができます。
環境問題やジェンダー問題など、「自分が一つの行動を起こすことで、社会全体を変えることができる」というように、自分と社会の繋がりを感じるのでしょう。
ですので、社員の一員としての自覚を育むことが可能です。

必要な情報を自ら調べ、選択する力

情報化が進む現代、調べようとする意志さえあれば、様々な情報を集めることができます。

「世界の人々はどんな食事をしているのかな?」
「世界にはどんな自然があるのかな?」

と興味を持って調べることからスタートしましょう。
もちろん、インターネットを使えば写真や動画を交えながら楽しく情報収集をすることができます。
基礎的なパソコン操作やキーボード入力を覚え、ネットリテラシーを学ぶ良い機会にもなります。
ただ、情報が膨大になり過ぎるため、自分が本当に必要としている情報を取捨選択する必要があります。
こういった経験も子どもたちたちにとって重要で、自分の目的に沿った情報のみを集める練習になります。
また、本を使った情報収集は信頼性が高まるため、従来通り行いましょう。

正解のない問題に立ち向かう力

SDGsは目標の数が多く、また内容が多岐にわたるため「これで達成!」というゴール設定が困難です。
「自分たちの努力だけでは世界問題を解決することはできない」という葛藤が生まれるかもしれません。
ただ、「自分たちだけで完全な解決は困難だけど、自分たちが行動しなければ世界は変わらない」というのも事実。
正解のない問題に立ち向かい、自分たちにできることを模索し続けましょう。

おわりに

以上、SDGsの基礎知識と小学校での取り組み子どもに身につく力について解説しました。
小学校での取り組みは必須ではなく、各学校の裁量に任されています。
また、学校だけではなく家庭でSDGsについて学び、それぞれができることから取り組むことも可能です。
世界の問題に目を向け、国際感覚を養いましょう。

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