【SDGs 11.住み続けられるまちづくりを】私たちの未来のために


SDGs 11.住み続けられるまちづくりを」は、人々の住居に焦点を当てた目標です。

 

世界人口の半分以上が住んでいるとされる都市部は様々な問題を抱えています。また、安全で災害に強いまちづくり、弱者に優しいまちづくりなど、取り組むべき課題があります。

今回は、企業の取り組み事例や私たちができることを交えながら、SDGs11番目について分かりやすくまとめてみました。

 

動画でも3分で解説しておりますので、ぜひご覧ください!

 

「SDGs 11.住み続けられるまちづくり」を詳しく解説

 

2030年までの達成を目指すSDGs17の目標

2030年までに国際社会が達成すべき17の目標であるSDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)が、2016年にスタートしました。

 

すでに世界各国で、環境や社会、経済活動を未来に向けて持続可能とするための取り組みが行なわれています。

SDGsの11番目の目標として「住み続けられるまちづくり」が掲げられ、以下の10のターゲットから成り立っています。

  ターゲット
11.1 2030年までに、すべての人々の、適切、安全かつ安価な住宅及び基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善する。
11.2 2030年までに、脆弱な立場にある人々、女性、子ども、障害者及び高齢者のニーズに特に配慮し、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、すべての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する。
11.3 2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、すべての国々の参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。
11.4 世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。
11.5 2030年までに、貧困層及び脆弱な立場にある人々の保護に焦点をあてながら、水関連災害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減し、世界の国内総生産比で直接的経済損失を大幅に減らす。
11.6 2030年までに、大気の質及び一般並びにその他の廃棄物の管理に特別な注意を払うことによるものを含め、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減する。
11.7 2030年までに、女性、子ども、高齢者及び障害者を含め、人々に安全で包摂的かつ利用が容易な緑地や公共スペースへの普遍的アクセスを提供する。
11.a 各国・地域規模の開発計画の強化を通じて、経済、社会、環境面における都市部、都市周辺部及び農村部間の良好なつながりを支援する。
11.b 2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対する強靱さ(レジリエンス)を目指す総合的政策及び計画を導入・実施した都市及び人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。
11.c 財政的及び技術的な支援などを通じて、後発開発途上国における現地の資材を用いた、持続可能かつ強靱(レジリエント)な建造物の整備を支援する。

出典:https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/sdgs_target.html#goal_11

 

ターゲットからも分かるように、すべての人々が安全、かつ快適に暮らせるまちづくりを目指しています。

さらに、世界の文化遺産や自然遺産の保全・開発にも注目していることが分かります。

 

 

「SDGs 11.住み続けられるまちづくり」の課題

現在、世界人口の約半分に当たる人々が都市部で生活しています。
豊かで便利な生活を求め農村部から都市部へ移り住む人々は今後さらに増え続け、2030年には6割に達すると予測されています。

 

人口が急増する都市部の人たちが豊かな生活を維持するために、多くのエネルギーを消費する傾向があります。そのため、開発途上国だけでなく、先進国の中にもインフラが限界に達してる都市部が存在します。

 

都市部における車などの交通機関や住宅からの排気が増えるため、大気汚染や騒音問題も深刻です。また、人口が多くなることで廃棄物も多く生み出され、環境汚染への対策が大きな課題となっています。

 

さらに、都市内の経済格差の拡大やインフラが間に合わないなどの理由から、スラムが形成され劣悪な環境での暮らしが余儀なくされています。とくに開発途上国の都市部では、30%の人々がスラムで生活しているといわれています。

安全で清潔な居住環境や、医療、教育などの基本的なサービスへのアクセスをどのように確保していくのかという課題があります。

 

 

日本のSDGs未来都市

SDGs未来都市は国際的に注目されている取り組みで、日本でも平成30年から政府が未来都市を選定しています。
日本では
地方創生少子化・人口減少への課題においても大切な取り組みになっています。

 

未来都市は、SDGsを推進する自治体の中でもとくに、経済・社会・環境の3つの側面における問題解決にあたり、SDGs達成に向けた優れた取り組みを実施する自治体が選定されます。

選定された都市は政府の支援の元、SDGs達成に向けた計画を作り、その計画や進捗状況に対する政府からのサポートが受けられます。

 

未来都市の中でもとくに先導的で地域の自立的好循環が期待できる事業を、自治体SDGsモデル事業として選定されます。
このようなモデル事業がPRできると民間企業などのステークホルダーが興味を持ち、地域の活性化や都市の魅力向上に繋がります。

 

令和元年7月に新たな都市が選定され、現在未来都市は60都市となっています。自治体の成功例は国内外で共有し、SDGsの達成の大きな力となることが期待されています。

 

 

「SDGs 11.住み続けられるまちづくり」に積極的な企業 

 

「SDGs 11.住み続けられるまちづくり」実現のために企業ができること

住み続けられるまちづくりの実現のために、企業ならではの視点でできることがあります。

企業によっては、環境に配慮したオフィスとすべての労働者が働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
屋上菜園を作ったり、災害対策を定期的に行なったりしているオフィスビルも増えています。

 

さらに、建築や製造などの事業を生かした取り組みや、企業が所在する地域の自治体と連携し、町おこしを兼ねた活動、他国の住居環境改善への支援など、幅広くできることがあります。

 

 

企業の取り組み事例

実際に行なわれている企業の取組事例をいくつかご紹介します。

詳しい取り組み事例はこちらもご覧ください!

「SDGs 11.住み続けるまちづくりを」国内外の取り組み事例は?

「SDGs 11.住み続けられるまちづくりを」は、 全ての人に快適で安全な暮らしを提供するため の重要な目標です。 今回は、これらの問題に対し、国内外で行われている取り組み事例をご紹介します。 「SDGs 11.住み続けられるまちづくりを」の詳細はこちらをどうぞ。 ...

 

富士通

「住み続けられるまちづくり」対し「都市モビリティの高度化、安心安全な都市の実現」という目標を掲げています。

 

国連開発計画と東北大学・災害科学国際研究所が設置した災害統計グローバルセンターに設置される、グローバルデータベースの構築と運営に関するパートナーシップを結び、災害統計データの蓄積基盤であるグローバルデータベースの設計と構築、活用への支援を行っています。

 

さらに、インドネシアにおけるプロトタイプを構築し、UNDP主催のワークショップなどで、防災対策に対しICT企業が貢献できる役割について共有しました。

これらの活動を通し、開発途上国の防災能力向上への支援、巨大自然災害に備える社会づくりに貢献しています。

 

大和ハウス

脱炭素社会の実現とエネルギーの効率利用を図るため、エネルギーゼロの住宅・建築・まちくりに取り組んでいます。大和ハウスでは、新たに建てる住宅や建築物は省エネ・創エネ・スマート化の推進が重要と考えています。

 

今後は、住宅や建物間、街での電力融通による地域でのエネルギー自給や、太陽光発電所を住まい手でシェアするなど、エネルギーと暮らしの新たな形を追求していきます。

 

大建工業グループ

大建工業グループは、安全、安心、健康な空間づくりを目指し、高齢者と一緒に安心して暮らせる環境づくりと子どもたちが安全に過ごせる空間づくりに取り組んでいます。

 

高齢者やその家族、介護者の視点に立った物づくりや、保育所に求められる様々な課題を、DAIKEN独自に技術や製品でサポートしています。

また、耐久性に優れた不燃素材による木造住宅を耐震化するなど、未利用資源の有効化や耐震化の推進への取り組みをしています。

 

 

企業以外で行われている活動

企業以外でも、積極的な活動が見られます。

 

岡山大学

岡山大学では、SDGsの幅広い取り組みをしています。

目標11に関しては、オオムギを用いた津波被災農地の活用、地球統計学とコンピュータを使った環境汚染物質の動態解析、日中韓3カ国黄砂対策共同研究、水資源保全のための地下水環境モニタリングシステムの構築を含む、様々な取り組みをしています。

 

国立研究開発法人国際農林水産業研究センター(国際農研)

国際農研は目標11に貢献するために、多くの中長期計画の研究目標を掲げています。

開発途上地域における持続的な資源・環境管理技術の開発、開発途上地域資源等の活用と高付加価値化技術の開発、国際的な農林水産業に関する動向把握のための情報の収集、分析および提供などの研究目標があります。

 

千葉商科大学

千葉商科大学の地域貢献活動、「安全・安心な都市・地域づくり」が広がり、千葉県市川市国府台地区および近隣の教育機関や医療機関と市川市が連携した国府台コンソーシアムを設立し、教育、地域活性化、地域防災をテーマに活動しています。


また、各プロジェクトの成果は公開講座などを通じて公開しています。今後も、SDGsを推進する企業や団体、そして省庁や自治体、海外団体と連携していきます。

 

 

「SDGs 11.住み続けられるまちづくり」子どもと一緒に考えよう

 

教育現場で子どもたちと考える

学校現場で正しく指導していくためには、教員がSDGsの知見を持つことが大切です。
指導者のためにSDGsの研修を行なっている団体や、教員がSDGsを学べるサイトがあります。
「EduTown SDGs -わたしたちが創る未来-」というサイトには、学校の先生のほかに、保護者のためのコンテンツもあるので、ぜひ覗いてみてください。

 

低学年のうちはSDGsにはたくさんの課題があるというプレッシャーを与えないよう、様々な授業の中に少しづつ取り入れていくことが推奨されています。また、クラス内の住居環境が異なる子どもたちへの配慮も必要とされています。

 

学校内の清掃を通じて清潔な環境を整えることの大切さや、授業の中で文化遺産や自然遺産の大切さを教えるなど、小さなことから始めることができます。

 

 

毎日の生活に取り入れられるSDGs

住み続けられるまちづくりのために、次のような日々の生活の中でできることがあります。

 

・電気やガス、水の使い過ぎに注意する

・なるべく徒歩や自転車で移動する

・ごみを減らす(例:ペットボトル飲料を避ける、物を大切に長く使う)

・地域の文化遺産建造物を大切にする

 

また、周りと協力し生活していくことも大切です。自分のことだけ考えず、高齢者や障害者が困っていたら手を貸すなど、みんなが気持ちよく暮らせるまちづくりを目指しましょう。

 

 

子どもができること

ごみの分別や買い物に行くときのエコバッグ持参などは、子どもでも簡単にできます。
住んでいる家や通っている学校、公園などの施設を、大切に使うことも教えましょう。

家でも誰もいない部屋の電気は消す、歯を磨いている間は水を止めるなど、家族全員で取り組めることもあります。

 

また、親子で地域の清掃活動や防災訓練への参加をしてもよいですし、通学路や地域内の避難所やハザードマップの確認も大切は安全に暮らすために大切なことですよ。

 

 

おわりに

人々が暮らしていく上で住居環境はとても重要です。
人口が増え続ける都市部や過疎化が進む地方の人々が快適に暮らせる環境を整えるために、常に努力をしていかなくてはいけません。

 

目標を達成した後もそれを維持し、その先に引き継いでいく必要があります。自身の将来だけではなく子どもたちの未来にも大きな影響を与えることを理解し、できることを生活の一部として続けていくことが大切です。

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