【わたしたちができることって?】SDGs目標12.つくる責任、つかう責任を解説

SDGsが掲げる目標は全部で17です。その中の目標12に「つくる責任、つかう責任」があります。
今回は、SDGsの概要と目標12の「つくる責任、つかう責任」を実現するためにどのような取り組みがあるかということについて紹介します。

動画でも3分で解説しておりますので、ぜひご覧ください!

SDGsとは?

近年、見聞きすることが多くなってきたSDGs(エスディージーズ)をご存知でしょうか。SDGsとは、世界を変えるために2030年までに達成すべき「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goal)」のことで、2015年9月の国連総会において採択されました。目標となっているのは、貧困・飢餓・健康・教育・エネルギー・経済・環境など世界全体で取り組むべきテーマから設定されています。

SDGs 全体についての解説も3分の動画にまとめておりますので、ぜひご覧ください。

SDGs12.つくる責任、つかう責任の内容と11のターゲット

「SDGs 12.つくる責任、つかう責任」は「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」ということがテーマです。現在の大きな問題点のひとつとして、食品ロスや有価物の投棄が挙げられます。こうした問題を解決するために、より少ない資源でより多くの良質なものを世界中の人々が享受できる持続可能な生産・消費の形態の実現を求めています。

具体的に「つくる責任」として生産者側には

  • 高品質な資源開発
  • 生産過程での廃棄物抑制
  • 化学物質などの放出量低減
  • 消費者へリユースやリサイクルの呼びかけ

などが求められています。
一方で「つかう責任」として、消費者には

  • 無駄遣いの撲滅
  • リユースやリサイクル
  • 生産者から提供された資源を最大限有効活用していくこと

などが求められています。さらには、生産者・消費者といった立場だけでなく、行政機関、自治体などの地域共同体、メディア、などが参加し、すべての人々による持続可能な生産・消費形態の実現を目指しています。

11項目のターゲット

「SDGs 12.つくる責任、つかう責任」を達成するために、より具体的なターゲットが定められています。先進国や開発途上国などの国々や大企業や多国籍企業といった企業など、それぞれの立場ごとの行動指針が示されています。主に、天然資源の管理・利用、食糧廃棄や廃棄物の削減、化学物質などの排出の低減などが盛り込まれています。

世界中の人々の暮らしと大気・土壌・水質などの地球環境を守りながら、生産や小売、消費活動において、資源を有効活用していくための内容です。

目標12のターゲットには次の11項目があります。

12.1 持続的な消費と生産に関する10年枠組みプログラム(10YFP)を実施し、先進国主導の下、開発途上国の開発状況や能力を勘案し、すべての国々が対策を講じる。
12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理および効率的な利用を達成する。
12.3 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品の損失を減少させる。
12.4 2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じて化学物質やすべての廃棄物の環境に配慮した管理を達成し、大気、水、土壌への排出を大幅に削減することにより、ヒトの健康や環境への悪影響を最小限に留める。
12.5 2030年までに、予防、削減、リサイクル、および再利用(リユース)により廃棄物の排出量を大幅に削減する。
12.6 大企業や多国籍企業をはじめとする企業に対し、持続可能な慣行を導入し、定期報告に持続可能性に関する情報を盛り込むよう奨励する。
12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.8 2030年までに、あらゆる場所の人々が持続可能な開発および自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。
12.a 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。
12.b 持続可能な開発が雇用創出、地元の文化・産品の販促につながる持続可能な観光業にもたらす影響のモニタリングツールを開発・導入する。
12.c 破壊的な消費を奨励する非効率的な化石燃料の補助金を合理化する。これは、課税の再編や該当する場合はこうした有害な補助金の段階的廃止による環境影響の明確化などを通じ、各国の状況に応じて市場の歪みを是正することにより行うことができる。また、その際は開発途上国の特別なニーズや状況を考慮し、開発への悪影響を最小限に留め、貧困層や対象コミュニティを保護するようにする。

 

現状の問題から紐解く!なぜ目標になっているのか?

わたしたちは生活するうえで、森林伐採、海洋資源の乱獲、二酸化炭素の大量排出など地球に負荷をかけています。エコロジカル・フットプリントは、人の生活が環境に与える負荷を、資源の再生産および廃棄物の浄化に必要な地球の面積として示した数値を試算したものです。エコロジカル・フットプリントによると、現在の日本人と同じライフスタイルを世界中の人が維持しようとすると、地球が約2.5個分も必要という試算があります。このことから、わたしたちがいかに大きな負荷を地球にかけているかが分かるでしょう。

世界の人口は、2019年は77億人ですが、2030年には85億人、2050年には97億人にまで増加すると予想されています。さらに、今後20年間で世界では多くの人々が中間層に加わると予測されています。このことは、人々の需要が増加し、既に問題視されている天然資源の需要と供給のバランスが大きく崩れることも指しています。現状のまま生産と消費を続ければ、将来的に人々の暮らしを支えるのに必要な資源に限界がくることは必至です。

まさに今、わたしたちの消費と生産の活動パターンに変化を起こさなければならない時代がやってきています。世界中で地球1個分のライフスタイルを目指して持続可能な取り組みが必要なのです。

特に、現在問題視されているのが、「食品ロス」と「廃棄物リサイクル」の問題です。どちらも世界的に発生していますが、問題となっているポイントは先進国と開発途上国で異なります。そのため、目標達成には、その国に合わせた対策や支援が不可欠であり、世界全体の目標として掲げる必要があるのです。

 

SDGsの主人公はわたしたち

SDGsは世界全体で取り組む大きな目標ですが、その達成のためには、わたしたち一人ひとりが意識し行動していくことが不可欠です。11のターゲットに明言されているような企業や業種に関わっている場合は、仕事を通してできることがあるはずです。何か無駄はないか、資源の有効活用やその取り組みの発信など、できることから始めていきましょう。

また、普段の生活においては誰もが消費者でもあります。無駄な買い物やエネルギーの浪費をしていないか、リサイクルやリユースに取り組んでいるかなど普段の生活を見直してみましょう。目標12の達成のためにできることは、身近な生活に潜んでいます。SDGsの主人公は、まさにわたしたちなのです。

身近なところにあるSDGs

SDGs達成のために、わたしたちは普段の生活の中ですぐに実践できるものをいくつかご紹介します。少しの工夫でできるものなので、ぜひ参考にしてください。

マイバッグ、マイボトルを持参する


近年、プラスチックごみによる海洋汚染が国際的にも注目されています。日本でもプラスチック製品の使用削減のため、2020年7月からレジ袋が有料化されました。これにより、多くの人がマイバッグを持ち歩くようになりました。今までは無条件でもらっていたレジ袋ですが、本当に必要なときだけ利用するという意識を持つよいきっかけになったのではないでしょうか。

またペットボトル飲料を毎日購入しているという人も少なくないでしょう。こうしたペットボトルの代わりに、マイボトルを持参する習慣をつけましょう。

マイボトルとはいわゆる水筒のことですが、
保温・保冷効果のあるステンレス製のものプラスチック製の簡易的なもの空になったら折りたためるシリコン製のものなど、豊富な種類があります。また、容量も150ml程度のものから、1000ml以上あるものまでさまざまなので、自分の生活に合わせたマイボトルを見つけましょう。さらに、コーヒーショップなどでもマイボトルに飲み物を入れてくれるサービスがあります。こういったものを積極的に利用することで、紙コップやプラスチック製のフタなどの使用量も削減することができるでしょう。

食べ残しをせずに余り食材を活用する

「SDGs 12.つくる責任、つかう責任」の中でも大きな問題のひとつなのが食品ロスです。日本の食品ロスは年間で600万トン以上あるといわれています。食品ロスを減らすには、食べ物を買い過ぎないことはもちろんのこと、食べ残しをださない、余り食材を活用するなどの方法も有効です。

まずは、買い物をする段階で、家族の好みや食べる量、スケジュールを考え、無駄のないよう買い物をしましょう。また、賞味期限や消費期限を正しく理解し、確認して食品を選ぶことも大切です。

また、調理段階でも食品ロスの削減が可能です。余ってしまった食材や大根の葉や野菜の皮など普段は捨てているものでも、調理をすれば美味しく食べられます。さらに、残ってしまった料理でも少しの手間で別の料理にリメイクできます。余り食材や野菜の皮や葉、残った料理などの利用法はレシピサイト等で簡単に見つけられます。食材を使い切り、料理をしっかりと食べきることで、食品ロスを減らしていきましょう

持続可能な製品を購入する

普段、買い物をするときは、価格や品質などをチェックすることが多いと思いますが、さらに「持続可能かどうか」ということにも着目して、製品を選ぶようにしましょう。

環境に配慮した製品やサービスが増えてきているとはいえ、残念ながらすべてがそうではありません。そこで、消費者であるわたしたちが、環境や社会に配慮した製品を積極的に選択することが求められています。こういった考え方は「エシカル消費」と呼ばれています。

例えば、パッケージのリサイクルマークなどを確認し、リサイクル可能な商品を購入するといったことなら手軽に行えるでしょう。また、電化製品などでは、リサイクルが可能かに加えて、有害廃棄分が少ないかなどもチェックすべきポイントです。さらに、SDGsに積極的に取り組む企業の商品を選択することでも、SDGsの達成に貢献できるでしょう。

 

 

FSC®認証:適切に管理された森林の木材からできた製品

 

 


国際フェアトレード認証:開発途上国の生産者の生活改善と自立を目指す取引

 

 


MSC認証:環境に配慮し持続可能な方法で獲られた水産物

 

GOTS(オーガニック・テキスタイル世界基準):環境や社会に配慮されて作られた繊維製品
(画像出典:東京くらしWEB
(画像出典:PETボトルリサイクル推進協議会の概要

SDGs12の取り組み事例

日本企業の「SDGs 12.つくる責任、つかう責任」についての取り組み事例は、外務省のJAPAN SDGs Action Platformに掲載されています。リユースによる二酸化炭素排出の削減量と商品に掲示しているリユース・リサイクルショップや、バイキングでのフードロス削減に取り組むホテルなどが紹介されています。

また、教育現場での取り組みも進んでいます。生活や社会、家庭科や総合的な学習は製品ライフサイクルや環境について学習するので、SDGsについて考える絶好の機会でしょう。また、食品ロス対策のため、自分の食べられる量に合わせて給食を盛り付け、食べ残しを防いだり、ごみの量削減のため、持ち物に記名をし、落とし物によってごみがでないようにしたりするのも、子どもたちにもできる取り組みです。

さらに、学校によっては、ユネスコスクールに登録し、世界中の加盟校と交流をしながらSDGsの担い手となっていく子どもたちの育成をしているところもあります。

さらに、詳しい取り組み事例を知りたい方はこちらをご覧ください!

おわりに

以上、「SDGs 12.つくる責任、つかう責任」について紹介しました。今のライフスタイルを維持するためには、地球1つでは足りないという試算がある現代。エコロジカル・フットプリントをどう効果的に削減し、資源を未来につなげていくかが求められています。

日本でも、数年で一気に節分行事として全国に広がった恵方巻と、その膨大な廃棄量が問題になりました。ほしいと思ったものがいつでも複数のお店で買えるような昨今の日本の環境はとても便利ですが、同時に地球環境に大きな負荷をかけて成り立っていることを忘れてはなりません。現在、消費量に見合わない生産をしているものがあることを認識し、未来に向けて、持続可能なライフスタイルを構築していきましょう。そのためには、一人ひとりができることから始めることが大切です。

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