基礎から海外事例まで紹介!【SDGs 15.陸の豊かさも守ろう】陸の命の大切さ


持続可能な開発目標SDGs(エスディージーズ)の目標15「陸の豊かさも守ろう」

目標14「海の豊かさを守ろう」に続く、自然環境に関するものです。

私たちは、海や山、森などの自然と、その環境の中で暮らしているさまざまな生き物たちから恩恵を受けています。


つまり、陸の豊かさも守ろうとすることは、私たちの未来にとって大きな意味をもっているということです。

今回は、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」についてわかりやすく説明します。

「SDGs 15.陸の豊かさも守ろう」とは?

 

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」は、陸上で暮らす生物たちや環境の保護・回復を目指しています。

具体的にいうと、

  • 森林をきちんと管理して、砂漠化を防ぐ
  • 陸の生態系を守りつつ再生し、持続させる
  • 土地環境が悪くなるのを食い止め、再生し生物多様性を守る

といったことを目標にしているということです。

これから詳しく説明していきます。

「SDGs 15.陸の豊かさも守ろう」が必要とされる理由

 

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」が必要とされる理由は、目標を紐解いていけば見えてきます。

まず、「森林をきちんと管理して、砂漠化を防ぐ」という目標は、

世界の陸地の面積のおよそ3割を占める森林が、毎年約1,300万ヘクタールずつ失われているという現状があったため掲げられたといえます。

今のところ、世界の森林減少率は以下の通り少なくなってきています。

  • 1990年から2000年:0.18%
  • 2010年から2015年:0.08%

しかし、1990年には約41億ヘクタールあった森林は、

2015年は約40億ヘクタール弱になっていて、今も森林は失われ続けているのです。

出典:国連広報センター|持続可能な森林管理
出典:世界森林資源評価(FRA)2015年概要第2版

森林が失われる原因は、自然環境や生態系に配慮しない森林伐採人口増加による森林の都市化、砂漠化や干ばつといった気候変動の影響などです。

森林を管理しなければ、世界中から豊かな森が姿を消すことになります。

続いての、「陸の生態系を守りつつ再生し、持続させる」「土地環境が悪くなるのを食い止め、再生し生物多様性を守る」という目標は

絶滅の危機に直面している野生生物が多いことが関係しています。

地球上では、確認されているだけでも175万種類の生き物がいます。

その数ある生き物のうち、およそ2万6000種類の野生動物が絶滅の危機に直面しているのです。
出典:WWFジャパン|絶滅の危機に瀕している世界の野生動物のリスト「レッドリスト」について

私たちも含め、地球上に生きるすべての動植物は、海・山・川・森などの自然の中で関わり合いながら暮らしています。

これを「生物多様性」といいます。

つまり、野生動物が次々と絶滅していけば、生物多様性は崩れていき、今の生活を持続できなくなる可能性が高いということです。

一度絶滅してしまった生き物は、再び姿を現すことはありません。

生き物が絶滅する前に食い止め、守り続けていかなければ、陸の豊かさも私たちの未来も失われてしまいます。

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」が必要とされるのは、持続可能な世界を可能にするために無視できない問題があるためです。

 

12個のターゲット

 

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」には、12個のターゲットが設定されています。

 

ターゲット
15.1 2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。
15.2 2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。
15.3 2030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ及び洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化に荷担しない世界の達成に尽力する。
15.4 2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
15.5 自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。
15.6 国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。
15.7 保護の対象となっている動植物種の密猟及び違法取引を撲滅するための緊急対策を講じるとともに、違法な野生生物製品の需要と供給の両面に対処する。
15.8 2020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。
15.9 2020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。
15.a 生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。
15.b 保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するため、あらゆるレベルのあらゆる供給源から、持続可能な森林経営のための資金の調達と開発途上国への十分なインセンティブ付与のための相当量の資源を動員する。
15.c 持続的な生計機会を追求するために地域コミュニティの能力向上を図る等、保護種の密猟及び違法な取引に対処するための努力に対する世界的な支援を強化する。

出典:https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/sdgs_target.html#goal_07

ターゲットでは、SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」を実現させるために取り組むことが細かく定められています。

また、それらの取り組みを国や地方自治体でも計画に取り入れること

資金の確保や地域コミュニティの能力向上なども重要視され、ターゲットに組み込まれています。

 

「SDGs 15.陸の豊かさも守ろう」実現のために世界各国が合意したこと

 

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」を実現させるために、世界各国は以下のことを合意しました。

  • 国際条約にある通り、砂漠や熱帯雨林などの生態系を守る
  • 森林の回復させるために、森林破壊を減らしつつ、木を植える
  • 絶滅の危機に瀕している生き物を一刻も早く保護する

 

そして今現在、以下の主な生物多様性エリアで、保護は拡大傾向にあります。

  • 陸⇒39%
  • 淡水⇒42%
  • 山⇒36%

出典:SDGs報告2019|国連広報センター


この合意のもと、今後ますます陸の豊かさを守る取り組みが拡大されることを期待したいですね。

「SDGs 15.陸の豊かさも守ろう」の取り組み事例

ここでは、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」の取り組み事例を紹介します。

FSC認証

 

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」を実現に導く取り組みの中に、FSC認証制度というものがあります。

これは、「Forest Stewardship Council(森林管理協議会)」という国際機関が行う森林認証制度です。

FSC認証は、森林の環境や地域社会に配慮し、経済的にも持続可能な生産方法で作り出された木材に与えられるものです。

FSC認証マークが付いた製品を買うと、私たちもSDGsの目標15に貢献できる仕組みになっています。

木のおもちゃやインテリアといった木製品はもちろん、ジュースの紙パックや洋服のタグなどもよく見ればFSC認証マークがついていますよ。

FSC認証の製品は、今後も種類や販売が拡大していくことが推測されます。

「SDGs 15.陸の豊かさも守ろう」実現のためにわたしたちができること

最後に、SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」実現のために、私たちができることを紹介します。

陸の命の大切さを知る

 

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」を実現に導くためには、陸の命の大切さを知ることからはじめてみましょう。

私たちは、森や川、そこに生きる動植物から思っている以上の恩恵を受けています。


陸の命の豊かさから受け取っているものは何なのか、豊かさが失われたらどうなるのか、今一度よく考えてみてください。

また、私たちのどのような行動が陸の命を脅かしているかも、しっかり理解しておくことが大切です。

学校や地域の植林活動に参加する

 

学校や地域の植林活動に参加することも、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」を実現するためにできることです。

SDGsの活動に注目している学校や地域では、植林活動を定期的に行っている場合もあるようです。

また、企業や活動団体も植林プロジェクトを展開しているところがあります。

SDGsの実現のため、子どもたちの未来のために、陸の豊かさを守る活動に積極的に参加してみてください。

 

おわりに

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」は、陸上の生き物や自然環境を回復し、守り続けることを目標にしています。

地球上のすべての生き物は関わり合って生きているため、陸の命が失われ続けることは無視できるものではありません。

私たちにできることは限られていますが、陸の豊かさの大切さを今一度見直して、できることを探してみてください。

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