【SDGs 14.海の豊かさを守ろう】を解説!海の命は私たちの命


持続可能な開発目標SDGs(エスディージーズ)の14「海の豊かさを守ろう」は、海を取り巻く問題の解決に焦点を当てています。

海は現在、深刻な問題を抱えていて、その問題の解決なくしては豊かで幸せな世界は持続できません。

今回の記事では、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」をわかりやすく説明します。

「SDGs 14.海の豊かさを守ろう」とは?

 

SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」は、海そのものや海の資源を守ること豊かさを持続させられる方法を使うことを明言している目標です。

地球のおよそ70%は海で覆われていて、人間や動物など、あらゆる命の源といわれています。

SDGs目標14が掲げられた背景には、多くの恵みを私たちに与えてくれる海が危険にさらされている現状があるからなのです。

 

「SDGs 14.海の豊かさを守ろう」が目標にされた背景

SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」が目標にされた背景には、海の生き物が絶滅の危機に直面しているという現状があります。

なぜ、海の生き物が絶滅する恐れがあるのかというと、理由のひとつは魚の獲りすぎです。
昨今の健康ブームも相まって、魚を食べる人が世界中で増加傾向にあります。

日本でも魚を主食とする人は少なくありませんよね。
その傾向から魚を獲る量が増加し、結果として魚の量が減ってしまったのです。

今の世界の海の資源の現状としては、

  • 十分利用している海の資源:58.1%
  • 魚を獲りすぎている海の資源:31.4%
  • 魚を獲る余裕がある海の資源:10.5%

といったデータが上がっています。

出典:JAICAF「世界漁業・養殖業白書2016年国際農林業協働協会

また、私たちが出すゴミや排水が原因で海が汚染されている現状も、海の生き物が絶滅の危機に直面している理由です。
中でも、プラスチックゴミの増加は問題視されています。

プラスチックの生産量は、1964年~2014年の50年の間だけで、20倍以上に急激に増加しているというデータがあります。
その多くはリサイクルされずに海に流れ出てしまっていて、「海のプラスチックの量は2050年までには魚の量を上回る」という推測が飛び出るほどです。

大量のプラスチックゴミは、以下の問題を引き起こすと想定されています。

  • 生態系を狂わせる
  • 安全な船舶ができない
  • 漁業や観光が衰えていく
  • 海岸近くに暮らす人々に悪影響が及ぶ

プラスチックゴミが海の生き物に与える悪影響は深刻です。
プラスチックを食べ物と間違えて食べる魚や海鳥は後を絶たず、さまざまな被害が確認されています。

出典:環境省|海洋ごみとマイクロプラスチックに関する環境省の取組

10個のターゲット

SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」には、10個のターゲットが設定されています。

 

ターゲット
14.1 2025年までに、海洋堆積物や富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。
14.2 2020年までに、海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性(レジリエンス)の強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋及び沿岸の生態系の回復のための取組を行う。
14.3 あらゆるレベルでの科学的協力の促進などを通じて、海洋酸性化の影響を最小限化し、対処する。
14.4 水産資源を、実現可能な最短期間で少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量のレベルまで回復させるため、2020年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業及び破壊的な漁業慣行を終了し、科学的な管理計画を実施する。
14.5 2020年までに、国内法及び国際法に則り、最大限入手可能な科学情報に基づいて、少なくとも沿岸域及び海域の10パーセントを保全する。
14.6 開発途上国及び後発開発途上国に対する適切かつ効果的な、特別かつ異なる待遇が、世界貿易機関(WTO)漁業補助金交渉の不可分の要素であるべきことを認識した上で、2020年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる漁業補助金を禁止し、違法・無報告・無規制(IUU)漁業につながる補助金を撤廃し、同様の新たな補助金の導入を抑制する。
14.7 2030年までに、漁業、水産養殖及び観光の持続可能な管理などを通じ、小島嶼開発途上国及び後発開発途上国の海洋資源の持続的な利用による経済的便益を増大させる。
14.a 海洋の健全性の改善と、開発途上国、特に小島嶼開発途上国および後発開発途上国の開発における海洋生物多様性の寄与向上のために、海洋技術の移転に関するユネスコ政府間海洋学委員会の基準・ガイドラインを勘案しつつ、科学的知識の増進、研究能力の向上、及び海洋技術の移転を行う。
14.b 小規模・沿岸零細漁業者に対し、海洋資源及び市場へのアクセスを提供する。
14.c 「我々の求める未来」のパラ158において想起されるとおり、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用のための法的枠組みを規定する海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に反映されている国際法を実施することにより、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用を強化する。

出典:https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/sdgs_target.html#goal_06


ターゲットでは、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」を実現させるために取り組むことを細かく説明しています。

海の環境汚染や生態系を回復させる仕組み作りはもちろん、漁業で生計を立てている人々のために持続可能な漁業を行える環境を整えることも重要です。

SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」を実現させるためには、関連するSDGsの目標も同時に実現できる取り組みが必要だと考えられています。

 

「SDGs 14.海の豊かさを守ろう」の実現のために世界各国が約束したこと

 

SDGsの目標14に実現のために、世界各国が約束したことがあります。

  • 海の汚染を減らす
  • 違法漁業や海の環境を脅かすような魚の漁獲方法を禁止する法律を作る
  • 発展途上国や小規模の島でも海の資源を守れるように支援をする

 

上記の約束を守り、実行することは、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」を実現へと導くことがわかりますよね。

実際、違法漁業や無規制漁業などにはじめて拘束力をもつ「寄港国措置協定」という国際協定に87ヵ国が署名しています。
今後ますます、約束を守るための取り組みが期待されます。

出典:SDGs報告2019|国連広報センター

「SDGs 14.海の豊かさを守ろう」の取り組み事例

 

続いて、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」の取り組み事例を紹介します。

海のエコラベルMSC認証・ASC認証

SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」を実現させる取り組みとして、MSCやASCという認証制度があります。

MSC認証は、海の環境に配慮した魚の獲り方を守っている水産物に与えられる認証ラベルで、「海のエコラベル」と呼ばれるものです。

ASC認証は、環境や地域社会に配慮した養殖業で生産された水産物に与えられる認証です。

いずれも、現場から加工流通のプロセスまで、厳しい審査をクリアできた水産物のみに与えられるもの
そのため、MSC認証やASC認証のラベルが張られている水産物は、環境や人に優しいものと判断できます。

MSC認証やASC認証のラベルが増えていくことは、持続可能な水産業が取り組まれている証拠です。
この取り組みは、海を守る大きな役割を担っているといえますね!

 

「SDGs 14.海の豊かさを守ろう」実現のためにわたしたちができること

 

SDGs14「海の豊かさを守ろう」を実現させるためには、国際的な取り組みが重要とされていますが、私たちにもできることはあります。

最後に、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」を実現させるために私たちができることを紹介します。

サステイナブル・シーフードを選んで買う

サステイナブル・シーフードを選んで買うことは、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」を実現させるために有効な方法です。

サステイナブル・シーフードとは、先ほど紹介した取り組みで出てきたMSC認証やASC認証のラベルが貼られた水産物を指します。
MSC認証やASC認証のラベルが貼られた魚を買うだけで、SDGsに貢献できるなんて嬉しいですよね。

ぜひ、今後水産品を買う際は、MSC認証やASC認証のエコラベルが貼られているものを手に取ってみてください。

プラスチックごみを出さないように工夫する

プラスチックごみを出さないように工夫して生活することも、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」の実現に貢献できます。

 

  • スーパーのビニール袋を使わずに済むようにマイバッグをもって行く
  • プラスチックのストローは使わずに飲む
  • マイ箸・マイボトル習慣を心がける

 

生活の中で、プラスチック製品に頼っている場面は多いので、上記以外でもできる工夫はあるはずです。
プラスチックを使う頻度を減らすことは、ゴミの削減になり、海の豊かさを守ることにもつながっていきます。

プラスチック製品を使わずに生活できる方法を、家族みんなで考えて実践してみてください。

 

おわりに

SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」を実現させることは、命の源である海を守るために重要です。

海の命は私たちの命といっても過言ではないほど、海からたくさんの恩恵を受けています。
海の豊かさを守るために、私たち一人ひとりも考えて行動していきたいですね。

SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」を実現させる行動を、子どもと一緒にできることからはじめてみましょう。

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