【ESDって知ってる?】みんなで始める持続可能な開発のための教育とは?

みなさんは、ESDという言葉を耳にしたことはありますか?

「SDGsなら聞いたことあるけど」という人ならたくさんいるかもしれませんね。
実は、このESDはSDGsと親密な繋がりがあるのです。

今回は、ESD〜持続可能な開発のための教育〜について理解を深めていきましょう。

ESDと教育

ESDという言葉は聞きなれないかもしれませんが、実は世界中で広く学ばれています。

ここでは、そのESDの基本的な部分について解説していきます。

ESDとは  

現在、世界には環境・貧困・人権・平和・開発など、様々な課題があります。

これらの課題は、遠い国で起きている他人事のように感じるかもしれません。

しかし、自分には関係ない事だから自分さえ幸せだったらいいと、問題に目を背けていたら、果たして世界はどうなってしまうのでしょうか?

「ESD」はSDGsを達成するための鍵だと言われています。

Education for Sustainable Developmentを略した言葉で、「持続可能な開発のための教育」と訳されます。

国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」は将来に渡って世界中の人々が豊かに暮らしていくための、17の目標です。

ESDは、SDGsが目指す「持続可能な社会」の担い手を育てるための教育といえます。

ESDとは?について、さらにSDGsについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ。

6つの視点とは

ESDを考える上で大切になってくるのが、「6つの視点」です。

自らの行動をこの6つの視点に当てはめて考えることが大切です。
(参照 ESDってなんだろう/環境省

1 多様性 いろいろある
自然・文化・社会・経済は起源・性質・状態などが異なる多種多様な物事から成り立っていて、それらの中では多種多様な現象(出来事)が起きています。

2 相互性 関わり合っている
自然・文化・社会・経済は互いに働きかけあうシステムであり、物質やエネルギー等が移動・循環し、情報が伝達・流通したりしています。

3 有限性 限りがある
自然・文化・社会・経済は、有限の環境要因や資源(物質やエネルギー)に支えられながら、不可逆的に変化しています。

4 公平性 ひとりひとり大切に
持続可能な社会には、基本的な権利の保障や自然からの恩恵の享受などが、地域や世代を渡って公平・公正・平等であることを基盤にしています。

5 連携性 力を合わせて
持続可能な社会は、多様な主体が状況などに応じて順応・調和し、互いに連携・協力することにより構築されています。

6 責任性 責任を持って
持続可能な社会は、多様な主体が将来像に対する責任あるビジョンをもち、それに向かって変容・変革することによって構築されます。

ESDの目指す方向性

ESDは持続可能な社会づくりの担い手を育む教育です。

地球に存在する人間を含めた命ある生物が、遠い未来までその営みを続けていくために、地球上に存在する多種多様な問題を自らの問題として捉える事が重要です。

そして、ESDの学習や活動を通して一人ひとりが主体性を持って自分にできることを考え、実践していくことを身につけ、課題解決につながる価値観や行動を生み出し、持続可能な社会を創造していく事を目指しています。

ユネスコスクールについて

ESDを語るうえで、避けて通ることのできないユネスコスクール。
果たしてどんなところなのでしょうか?

ユネスコスクールはどんなところ?

ユネスコスクールはユネスコ憲章に示されたユネスコの理念を実現するため、平和や国際的な連携を実現する学校で、文部科学省および日本ユネスコ国内委員会では、ユネスコスクールをESDの推進拠点として位置づけています。

現在、世界180ヵ国以上の国と地域で11000校以上のユネスコスクールがあります。

日本国内では1116校の幼稚園、小中学校、高等学校及び、教員養成系大学がこのネットワークに参加しています(2018年10月現在)。

このユネスコスクールに加盟すると、世界的な学校間ネットワークの一員となって、国内外のユネスコスクールと交流が可能になり、経験や情報を共有することができるようになります。

また、学校の意欲に応じて、ユネスコスクール事務局やユネスコスクール支援大学間ネットワークから、ESD実践のための人、モノ、情報を得ることができます。

ユネスコスクールのESD

2002年の国連総会において、2005年から2014年までの10年間を「国連持続可能な発展のための教育(ESD)の10年」とすることが決議され、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)がその推進機関に指名されました。

これを受けて日本では、日本ユネスコ国内委員会や関係省庁が協力し、ESDの推進に取り組んできました。

ユネスコスクールでは、ESDに関する活動を「暮らす」「食べる」「生きる」の3つの観点からとらえて様々な学習につなげています。

以下は学習の一例です。

暮らす

自分たちが住む町の文化や人のつながりについての学習

自分たちの住む町の防災に関する学習

食べる

自然の仕組みと職の関係についての学習

季節や地域の文化と食べ物の関係についての学習

生きる

身近な生き物の観察や、生き物の分布の地域比較を通じた、生き物と環境の繋がりについての学習

私たちの生活と生態系のつながりに関する学習

ユネスコスクールでの取り組み

ユネスコスクールでは次のような取り組みがされています。

  • サステイナブルスクール

ユネスコスクールでは、教育を通じて持続可能な未来、社会を構築することを目指しているサステイナブルスクールの個性を活かした実践的な取り組みを支援、発信しています。

サステイナブルスクールとは、「ESDの深化による地域のSDGs推進事業」として、財団法人ユネスコ・アジア文化センターが支援している全国24校あるESD重点校の事です。

  • グッドプラクティス

ユネスコスクールでは、グッドプラクティスとして様々な好事例を広めることで、質の高い教育を推進しています。

好事例集を年に1回刊行し、日本のみならず世界中のユネスコスクールの好事例の普及に努めています。

ESDにおける岡山市の取り組み

岡山市は独自でESDに取り組んでおり、岡山地域で効果的なESDを推進していくことを目指して「岡山ESDプロジェクト基本構想案」を作成し、広く公表するとともに、これに基づく活動を開始しました。

「持続可能な社会の実現に向け、共に学び、考え、行動する人が集う地域づくり」を目的とし、岡山地域に暮らし活動するすべての人びとと連携しながら、様々な推進活動に取り組んでいます。

詳しい活動内容などは、おかやまESDなびに載っています。

私たちにできること

さて、今までESDについてお話ししてきましたが、ESDって果たして難しいことなんでしょうか?
私たちにはいったい何ができるのか一緒に考えてみましょう。

まずは知ることから始めよう

世界には解決しなければならない課題がたくさんあるのは理解できていても、どれも世界規模の大きな課題と感じてしまい、自分に置き換えて考えてみると今ひとつピンと来ないのが実情ではないのでしょうか。

まずは、自分の身近なところにはどんな課題があるのか、知ることから始めましょう。

例えば、何気なく飲んでいるペットボトル飲料ですが、飲んだ後ゴミとして捨てる際の分別には何の意味があるか考えてみたことはありますか。

また、自分が住んでいる地域のハザードマップを確認して、その地域にはどんな危険が潜んでいるのか確認するものいいでしょう。

できることからやってみよう

「知る」ことが終わったならば、次は実際にやってみましょう。

「ゴミの分別をすることで、CO2削減に貢献でき、地球温暖化防止にも貢献できる」ということを知ることができれば、実際に「資源としてリサイクルできるように、きちんと分別しよう」と行動に移すことができます。

知ることができれば、そこから行動することが可能です。

自分がやっていることは小さなことかもしれませんが、一人ひとりが自覚を持って行動することがESDにおいて大切なことだといえます。

全ては繋がっていることを感じよう

さて、実際行動に移した後は、今やっていることが世界の何らかの課題に繋がっていることを感じましょう。

ペットボトルのゴミの分別をすれば、リサイクルできるペットボトルの量が増え、ゴミとして燃やさなくてよくなり、二酸化炭素排出抑制につながります。

最終的には地球温暖化といった環境問題にも貢献していることになります。

自ら行動する小さな1歩が、地球規模の課題解決に繋がっているのです。

千里の道も一歩からという諺があるように、できることから始めてみましょう。

まとめ

皆さんは、自分の未来の暮らしはどうなっていると考えますか?
今まで通りの変わらない暮らしが、果たしてできているでしょうか?

豊かな自然で子どもたちが遊ぶ未来。

すべての人びとが一緒にいきいきと働き、安全に暮らすことのできる未来。

地域の人たちと交流しながら、さまざまな文化を学ぶことのできる未来。

そんな未来に向けて私たちは何ができるのか考え、学びあい、行動することがESDの考え方です。

さあ、身近なことからESDを初めてみませんか?