stem(steam) 教育とは?プログラミングとの関係も解説

 

日本でも徐々に知名度が上がりつつある「stem(steam) 教育」。

しかし、

「stem(steam) 教育という言葉は見聞きしたことがあってもどんなものか分からない」

「そもそもなんて読むの?」

そんな風に思っている保護者の方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は注目のstem(steam) 教育について、その定義や必要な理由について詳しく説明したいと思います。

 

stem(steam) 教育とは

まず最初にstem(steam) 教育とは何なのか、ということについて、stem教育の定義から解説します。

 

stem教育の定義

 

stem教育のstemは

 

・Science(科学)

・Technology(技術)

・Engineering(工学)

・Mathematics(数学)

 

の頭文字から作られた言葉で「ステム」と読みます。

 

stem教育とは本来別々の科目として学ぶ4つの教育分野を統合的に学ぶという教育モデルのこと。

来るべきIT社会とグローバル社会に対応できる人材の育成を目的として、2000年代にアメリカで誕生しました。

 

日本でも2018年ごろから教育業界に浸透し始めており、2020年に小学校でプログラミング教育が必修化されることをきっかけにより注目されるのではないかと考えられています。

 

stem教育とsteam教育の違いとは

stem教育にArt(芸術)もしくはArts(リベラルアーツ、教養)の要素をプラスしたものが「steam教育」です。

こちらは「スティーム」と読みます。

 

芸術というと絵を描くとか楽器の演奏を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、そういった実技を重視しているわけではありません。

 

もっと根本的な「何を美しいと思うのか?」「幸せとは何か?」といった哲学的な考え方のことを指します。

 

stem教育はどちらかというと、理数系に重きを置いた教育システムです。

stem教育にArt(芸術)やArts(リベラルアーツ、教養)の要素を加えることで、根本的な教養やデザイン性、創造性を育てるのがsteam教育の狙いです。

 

理数系の教育で科学知識や技術、論理性を身に着けることも大切ですが、そこに芸術性や教養をプラスすることでより柔軟な発想ができるようになると考えられているからです。

 

リベラルアーツの重要性

上気ではリベラルアーツを「教養」と説明しましたが、この教養が社会では非常に大切だと考えられています。

 

教養とは人間が生きていくうえで無くてはならない知識や考え方のことで、いわばその人が学んでいく全てのことの土台になるものだとも言えます。

つまり、教養が身についていないと、その後にどれだけ知識や技術を学んでもそれらをうまく生かすことが出来ない可能性もあるのです。

 

最近ではリベラルアーツに重点を置いた大学もあります。

 

具体的な授業内容は文学・外国語・哲学・倫理・政治・歴史・コミュニケーション・環境など実に多岐に渡っており、幅広い分野の知識を身に着けることができます。

 

実際、経営者など人の上に立つ仕事をするためには一般教養が必須だと言われています。

様々な分野における専門的な知識を学ぶことで多様性が身につき、自主的に判断して行動できる大人になることができるのです。

 

stem(steam) 教育が必要な理由

上記で、stem教育はIT社会とグローバル社会に対応できる人材の育成を目的としていると説明しましたが、それにはどういった理由があるのでしょうか?

 

社会のIT化による職業の消失

 

この先AI(人工知能)の発展により社会のIT化がますます進んでいくと、現在国内に存在している職業の中でAIやロボットで代替可能な職業が増えていくと考えられています。

 

2015年には野村総合研究所が米オックスフォード大学との共同研究を行って得た

 

「今後10年〜20年後に国内で働いている人の職業のうち約49%が、AIやロボットによって代替が可能」

 

という推計結果を発表しました。

 

参考記事https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf

 

野村総合研究所によると、具体的には

 

・受付係

・駅務員

・新聞配達員

・電気通信技術者

・建設作業員

・人事系事務員

・ホテル客室係

 

などの職業が、AIやロボットにより代替される可能性が高いとされています。

 

AIの苦手分野

 

それではAIやロボットによる代替が難しいとされる、残りの約50%にはどのような職業が含まれるのでしょうか?

 

万能のようにも思えるAIですが、そんなAIにも苦手な分野はあります。

それが

 

・クリエイティブ(創造すること)

・ホスピタリティ(相手に心を込めて尽くすこと

 

主にこの2つです。

 

つまり約半数の職業がAIに取って代わられてしまう時代になったとしても、創造性やホスピタリティが必要とされる仕事は、人間が担う必要があると考えられているのです。

 

具体的には芸術など創造性が重要な仕事や歴史学・考古学など抽象的な知識を整理・創出するスキルが求められる職業、他者との協調や理解、サービス精神が必要な職業については、今後も残っていく可能性が高いとされています。

 

stem(steam) 教育の目的

 

stem(steam) 教育の目的は、IT化社会においても必要とされるような柔軟な発想と論理的な思考力の両方を身につけることにあります。

 

データの分析や秩序に基づいた単純作業などは、AIやロボットに代替され「職業」としては消滅してしまう可能性が高いです。

 

そこで求められるのが、AIには難しいクリエイティブな仕事をこなせる力です。

必要なのはAIの補佐に回るのではなくAIを使う側になれる能力、さらに言えば自身が新しいものを生み出すための知識や柔軟な思考性なのです。

 

そして昨今ではユーチューバーに代表されるような、テクノロジーと創造力を掛け合わせた新しい職業も誕生してきています。

AIが担うことが難しい分野の仕事に対応できる力を身につけるためには、stem(steam) 教育で得ることができる幅広い教養と創造力、倫理的思考が必須だと考えられているのです。

stem(steam) 教育とプログラミング教育の関連について

 

2020年より小学校で必修化されるプログラミング教育は、海外においてもstem(steam) 教育の中心に位置づけられているテーマの一つです。

子どものうちからパソコンなどに触れることによりIT化に抵抗感のない人材を育成するとともに、プログラミング的思考を身に着けることが、プログラミング教育の目的です。

プログラミング的思考とは、

「とある目的を達成するために、最も適した手段や方法を選ぶための思考」

です。

stem(steam) 教育で幅広い分野の知識を得て土台を築き、創造力や発想力を育てるにあたっては、プログラミング的思考はなくてはならないものだと言えますね。

 

stem(steam) 教育で、AI時代への対応力を身に着けよう

ますますIT化の一途を辿るであろうこの先の社会に対応できる力を付けるためには、stem(steam) 教育が重要だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

すぐにstem(steam) 教育を学ばせることは難しいかもしれませんが、国内でもstem(steam) 教育を取り入れた教室なども増えつつあります。

まずは体験教室やワークショップによる学びから、始めてみてはいかがですか?

おすすめの記事