親子で知りたい!マーケットリサーチャーってどんな仕事?なり方は?

「お客さんが何を求めているのか」「どんな商品が売れるのか」を知るために、専門的な調査と分析をするマーケットリサーチャーという職業があります。
データ分析やAIが注目される現代において、マーケットリサーチャーの需要は高まっており、やりがいと将来性を兼ね備えた魅力的な職業です。この記事では、お子さまがマーケットリサーチャーになるために知っておきたい具体的な道筋から、今すぐ始められる能力の伸ばし方まで、親子で取り組める実践的な情報をお届けします。
マーケットリサーチャーとは?どんな仕事?
マーケットリサーチャーの仕事は、企業や組織が商品やサービスを開発する際に、データを通じて社会の動きを読み解くことです。詳しく見てみましょう。
マーケットリサーチャーの役割(市場を読み解く専門家)
マーケットリサーチャーは、市場を読み解く専門家として、企業や組織の重要な意思決定をサポートする仕事です。
マーケットリサーチとはお客さんである消費者の行動や意識、市場の動向、ライバル会社の状況などを調査・分析し、ビジネスに必要な情報を提供する活動です。
具体的には、アンケート調査やインタビュー調査を企画・実施し、その結果を統計的に分析して、企業にとって価値のある情報に変換します。
たとえば、新しい商品を発売する前に
- ターゲットとなるお客さんはどんな人たちか
- どんな価格設定が適切か
- どのような広告(アプローチ)が効果的か
などといった疑問に、データに基づいて答えを出すのがマーケットリサーチャーの主な役割です。
この仕事の魅力は、自分の調査結果が企業の戦略や新商品の開発に直接活かされることです。
社会の動きを先読みし、データによって未来を予測する、非常にやりがいのある職業と言えるでしょう。
マーケティングリサーチャーとの違いはあるの?
「マーケットリサーチャー」と「マーケティングリサーチャー」という二つの呼び方を目にしますが、基本的に同じ意味で使われることが多く、本質的な差はありません。
「マーケットリサーチ」は市場調査、「マーケティングリサーチ」はマーケティング調査と直訳されますが、どちらも市場の動向や消費者の行動を調査・分析する仕事を指しています。
企業や業界によって呼び方が異なる場合がありますが、実際に行う業務内容に大きな違いはありません。
子どもにも説明できる「マーケットリサーチャーの仕事」
お子さまにマーケットリサーチャーの仕事を説明するときは、お子さまが興味を持ったものに関連づけると分かりやすくなります。
たとえばお子さまが、お菓子売り場で好きなものを選んだときに「どうしてこのお菓子がいいと思ったのかな?」などと質問してみましょう。
質問に対して、お子さまが「おいしいから」「かわいいから」などと答えたら「このお菓子の味(このデザイン)にすると決めるために、お客さんの好みやこれまで買ったもの、これから買ってもらえるものを調べる仕事があるんだよ」などと説明ができます。
このように「みんなが欲しいもの」や「みんなが困っていること」を調べて、それを解決する商品やサービスを作るお手伝いをするのが、マーケットリサーチャーの仕事です。
探偵のように、いろいろな手がかりを集めて、答えを見つけ出す仕事と言えるかもしれません。
マーケットリサーチャーは、このような「なぜ?」「どうして?」という疑問に、データを使って答えを出す専門家なのです。
マーケットリサーチャーの収入は?
マーケットリサーチャーの収入は、働き方や経験年数によって幅がありますが、専門性が高く需要も安定しているため、勤務先や働き方次第で期待できる収入を得られます。
企業に勤務する場合、経験を積むと500万円〜800万円程度の収入が得られることも。
特に大手企業や外資系企業、コンサルティング会社などでは、より高い収入を期待できます。
フリーランスや独立して調査会社を立ち上げる場合は、案件の規模や専門分野によって収入が大きく変わります。
高度な分析スキルや特定分野の専門知識を持っている場合は、年収1000万円以上を実現することも可能です。
また、データサイエンス(たくさんのデータを整理して、そこから役に立つ答えを見つけること)やAI分野との親和性が高いため、これらのスキルを組み合わせると、さらなる収入アップも期待できる職業です。
現代社会においてデータ活用の重要性が増している中で、マーケットリサーチャーの市場価値は今後も高まっていくと予想されます。
マーケットリサーチャーになるには?
マーケットリサーチャーを目指すお子さまのために、必要な準備や学習について詳しく見ていきましょう。
この職業は文系・理系の枠を超えて、様々なバックグラウンドを持つ人が活躍できる分野です。
必要な知識とスキル
マーケットリサーチャーになるために特別な国家資格は必要ありませんが、効果的に仕事を行うためには、いくつかの重要な知識とスキルが求められます。
たとえば、
- 統計学の知識
- 論理的思考力
- プレゼンテーション能力
- 統計解析ソフトウェアの操作スキル
- 資料作成スキル
- AIの利用
などが挙げられます。
まず、統計学の知識は必須です。
調査で得られたデータを正しく分析し、根拠のある結果を導き出すためには、統計的な手法を理解する必要があります。
また、論理的思考力も重要で、複雑な情報を整理し、筋道を立てて結論を導く能力が求められます。
コミュニケーション能力も欠かせません。
調査の企画段階ではお客さんのニーズを正確に把握し、調査実施時には回答者との適切なやり取りが必要になります。
さらに、調査結果をクライアントに分かりやすく説明し、提案につなげるプレゼンテーション能力も重要です。
近年では、ExcelやSPSS、Rなどの統計解析ソフトウェアの操作スキルも求められています。
また、PowerPointでの資料作成や、データを視覚的に表現するためのグラフ作成技術も日常的に使用します。
これらのスキルは一度に身につける必要はありません。
基礎的な考え方から始めて、実際の業務を通じて徐々に専門性を高めていきましょう。
マーケットリサーチャーは文系?理系?大学の学部は?
マーケットリサーチャーは、文系・理系どちらの出身者でもなれる職業です。
重要なのは、データを分析する力と、その結果を社会に役立てたいという意思です。
文系からのアプローチでは、心理学、社会学、経済学、経営学などの学部が有利です。
心理学では消費者の行動心理を理解でき、社会学では社会全体の動向を捉える視点を養えます。
経済学や経営学では、ビジネスの仕組みや市場メカニズムについての基礎知識を身につけられます。
理系からのアプローチでは、統計学、数学、情報処理、データサイエンスなどの分野が直接的に役立ちます。
これらの学問で培う数理的思考力や分析技術は、マーケットリサーチの核となるスキルです。
また、近年注目されているビッグデータ分析やAIを活用した市場分析においても、理系の知識が重要になっています。
最近では、文理融合型の学部や、データサイエンス学部なども設立されており、こうした分野で学ぶと、マーケットリサーチャーに必要なスキルを総合的に身につけられます。
大切なのは、どの分野から入っても、継続的に学び続ける姿勢を持つことです。
インターンからキャリアを築く人も
マーケットリサーチャーになる道のりの一つとして、学生時代のインターンシップからキャリアをスタートさせる人も多くいます。
調査会社やマーケティング会社などでは学生向けのインターンシップを積極的に受け入れており、実際の調査プロジェクトに参加し、アンケートの設計、データ収集、分析、報告書作成といった一連の流れを体験できます。
学校で学んだ理論を実践で試す機会が得られるだけでなく、自分に向いているかどうかを判断する材料にもなり、インターンシップ先からそのまま内定をもらうケースも少なくありません。
マーケットリサーチャーの将来性や今から伸ばせること
マーケットリサーチャーの将来性について、現代の技術発展や社会の変化の観点から詳しく見ていきましょう。
特にAIやデジタル化が進む中で、この職業の価値がどのように変化しているかを理解することが重要です。
デジタル化・AI時代に必要とされる理由
AIやデジタル技術の発達により「マーケットリサーチャーの仕事がなくなるのでは?」という心配があるかもしれませんが、実際には、この時代だからこそマーケットリサーチャーの価値が高まっています。
AIは大量のデータ処理や、基本的な分析作業を効率化できます。
しかし、人間の感情や行動の背景にある複雑な心理、文化的背景、社会的な文脈まで理解するのはまだ難しいのが現状です。
「なぜこの商品が突然人気になったのか」といった深い洞察は、人間のマーケットリサーチャーだからこそ提供できる価値です。
また、AIが生成した分析結果を正しく解釈し、ビジネス戦略に活かすためには、人間の判断が不可欠です。
グローバル市場での活躍可能性
マーケットリサーチャーとして実力を積むと、国際的な商品企画や海外展開のプロジェクトに関われる機会も広がります。
グローバル企業では、各国の市場特性を理解した上で商品やサービスを展開する必要があります。
日本の消費者行動や文化的背景を深く理解できるマーケットリサーチャーは、海外企業が日本市場に展開する際にも貴重な存在です。
英語などの語学力を身につけると、国際的なプロジェクトチームに参加する機会も増えるかもしれません。
特にアジア市場への関心が高まる中で、日本の消費者行動に詳しいマーケットリサーチャーの国際的な価値は今後さらに高まることが予想されます。
「リサーチャーは忙しい?」働き方のリアル
マーケットリサーチャーの働き方は、企業に所属するか個人で活躍するかによって大きく異なります。
企業所属のマーケットリサーチャーは、安定した収入と充実した福利厚生が期待でき、大きなプロジェクトに参加できる魅力があります。
一方で、企業の方針に左右され、自分の興味分野だけに集中するのは難しい場合もあります。
フリーランスは、専門分野を活かした案件選択や働く時間・場所の自由度が高い反面、案件獲得や収入の安定性に課題があります。
忙しさはそれぞれの働き方によって異なりそうです。
ただし、どちらの働き方でも、継続的な学習が求められますし、自分の分析が社会に貢献できるというやりがいが得られます。
マーケティングといっても、実際のところ説明したり理解してもらうのは難しく感じますよね。
そこで、マーケティングを実際に体験できるプログラムを紹介しましょう。
「こどもマーケター」(ママヴィ公式サイト)は、子どもが自分の「好き」や気づきを社会と結びつけて学ぶキャリア教育プログラムです。
お菓子のリサーチや商品アイデアづくりなどを通じて「どうして売れているのか」「自分ならどうするか」を考える体験ができます。
これにより、働くことや社会とのつながりを実感し、マーケティング的な視点を実際に育むことができるのです。
これからの将来を考える上で、子どもたちが自分で生きていく力というのは欠かせないものになっています。小学生のうちからできるキャリア教育についてまとめた記事はこちらから。
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キャリアの広がり・将来性
マーケットリサーチャーとしてのキャリアは、多様な方向に発展する可能性を秘めています。
ここでは、具体的なキャリアパスと将来性について詳しく見ていきましょう。
データアナリストやマーケティングプランナーなどへの広がりも
マーケットリサーチャーの経験は、関連する多くの職種への転身を可能にしてくれます。
データアナリストは、マーケットリサーチャーが持つデータ分析スキルを基盤として、ビッグデータの解析や機械学習を活用した予測モデルの構築など、より高度な分析技術を駆使する職種です。
マーケティングプランナーは、調査結果を実際のマーケティング戦略に落とし込み、具体的な施策の企画・実行を担当します。
その他にも、商品開発担当者、コンサルタント、事業企画担当者など、データに基づいた意思決定が求められる様々な職種への転身が可能で、マーケットリサーチャーとしての経験は現代のビジネスにおいて非常に汎用性の高いスキルセットと言えるでしょう。
AI・データ活用などには将来性がある
データ分析やAIを活用したトレンド分析などのスキルを身につけると、将来的なキャリアの可能性はさらに広がります。
現在、企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、データ活用の重要性がますます高まっています。
マーケットリサーチャーが持つ「データから意味のある洞察を抽出する能力」は、まさにこの時代に求められる核心的なスキルです。
AIツールを使いこなせるマーケットリサーチャーは、SNSの投稿データから消費者の感情の変化を読み取ったり、購買履歴データから新しい商品カテゴリーの需要を予測したりすることが可能になります。
重要なのは、技術をビジネスの課題解決にどう活用するかという視点を持つこと。
この視点こそがAI時代においても変わらない強みと言えるでしょう。
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マーケットリサーチャーになりたいお子さまの参考書
マーケットリサーチャーに興味を持っているお子さまに役立つ書籍をご紹介します。
「マーケティングリサーチとデータ分析の基本」
保護者の方が、マーケティングリサーチの基本的な考え方やデータ分析の手法などを学び、メーケットリサーチャーの理解を深めるための入門書としてもおすすめです。
保護者の方の職業に対する知識があると、お子さまの疑問に答えたり、一緒に考えたりすることができます。
「マーケティングリサーチとデータ分析の基本」
「小学3年生にわかる マーケティング1 きほんのこと」
小学生のお子さまが最初に手に取る書籍として、マーケティングの基本的な考え方を楽しく学べる入門書です。
マーケットリサーチの基本的な考え方である「お客さんが何を求めているかを知る」ことの重要性や、「調べる→分析する→提案する」という流れを、楽しいストーリーとともに学べます。
お子さまの好奇心を刺激し、マーケティングやリサーチの世界への入り口として最適な一冊です。
「小学3年生にわかる マーケティング1 きほんのこと」
「マーケティングを楽しく学べる入門書〜売れるヒミツを知るマーケティングお仕事探検〜」
小学校高学年から中学生のお子さまに向けた、より実践的なマーケティング入門書です。
この書籍では、実際の仕事現場で行われているマーケティング活動を、職業体験のような形で疑似体験できる構成になっています。
「もし自分が商品開発担当者だったら」「もし自分がマーケットリサーチャーだったら」という設定で、具体的な課題に取り組みながら学習を進められます。
「マーケティングを楽しく学べる入門書〜売れるヒミツを知るマーケティングお仕事探検〜」
マーケットリサーチャ-はデータで未来を読み解き社会貢献できる仕事
マーケットリサーチャーは、データで未来を読み解き、企業や社会の意思決定を支える、非常にやりがいのある職業です。
AIやデジタル技術が発達する現代においても、人間ならではの洞察力や分析力が求められ、将来性も十分に期待できます。
お子さまがマーケットリサーチャーに興味を示した場合は、親子でキャリアについて話し合うきっかけにしてみましょう。
身近な商品について「なぜ人気なのか」「どんな人が使っているのか」といった疑問を一緒に考えることから始めてみてはいかがでしょうか。
小さな「なぜ?」から始まる探求心こそが、将来のマーケットリサーチャーとしての基礎になります。
論理的思考や子どもたちの自立をサポートするオンラインスクール「みらいいアカデミア」の記事はこちらから!
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