かけっこが速くなるコツを掴もう!親子で一緒に楽しめる運動も紹介
小学生になると、体育の授業や運動会などで走る機会がぐんと増えていきます。
そのなかで、「周りより速く走りたい!」「かけっこで一番を取りたい!」と望む子どもも多くなってくるかもしれませんね。
そんな子どもの希望を叶えてあげませんか?
かけっこで速く走れるようになれば、子どももきっと自信が持てるはず。
ここでは、かけっこが速くなるコツのほか、コツを学べる本や動画などを詳しく紹介。
苦手なことでもコツを知れば、必ず上達できます。子どもの自信をつけるチャンスととらえ、親子で一緒に練習しましょう!
【ポイント3つ!】かけっこが速くなるコツとは
この項目では、かけっこが速くなるコツについてまとめました。
ポイントは3つ!
ポイントを理解して練習に励めば、走るスピードは少しずつ上がっていきます。ぜひ意識的に取り組んでみてください。
スタート時の姿勢は前傾姿勢で
かけっこで速く走るための大切なポイントの一つめは、「スタート時の姿勢」です。
スタート姿勢の理想的な形は、「前傾姿勢」。
スタート時は上半身を前に傾け、足は前後に開く姿勢を作りましょう。
引用元:norokka公式HP
腕は、出している足と逆の腕を前にしてください。かけっこが苦手な子どもは、上半身が垂直になっていたり、前に出す腕と足が同じ側だったりします。
前傾姿勢にする理由は、体の重心を前に持っていきやすくするためです。
前傾姿勢を作り、重心の位置を前にすることで、スタート時からスムーズに足を運べるようになるのです!
スタート時はまず姿勢に意識を向け、前傾姿勢を心がけるようにしてください。
以下の動画も参考にしてくださいね。
(15) 速く走る為のスタート姿勢のポイント\運動会徒競走・かけっこで活躍 間違いなし!/運動会直前でもOK! - YouTube
腕の振り方は体の横で前後に
かけっこにおいては、腕の振り方も重要なポイントです。
「ひじを自然に曲げて、体の横で前後に振る」形が理想といえるでしょう。
ひじを後ろに強く引くイメージです。スタートの合図と同時に、前に出している腕を後ろへ勢いよく引いてください。
腕を振るのは、「腕振りによって生まれたリズムを、背骨を通して足の動きに伝える」ためといわれています。走りに合わせて腕を動かすのではなく、腕に合わせて足を動かすのです。
手の形は、何でもOKです。ただし、ぎゅっと力まないようリラックスしましょう。
ひじの角度は90度が基本です。直角に曲げて、前後に大きくかつまっすぐに振ります。腕を横に振らないように注意してください。
かけっこは、足の動きだけでなく、腕を使って走るもの。
腕の動きも十分に意識して練習しましょう。
以下の動画も参考にして、腕振りのイメージを掴んでください。
速く走る為の腕振りのポイント・練習方法 \運動会徒競走・かけっこで活躍 間違いなし!/ - YouTube
足の入れ替えを素早く行い回転を速くする
腕の振り方とともに、足の回転を速くすることも速く走るためのポイントです。
かけっこが苦手な子どもは、足の裏全体をペタペタと地面につけて走っているケースが多いようです。足の裏全体がついてしまうことで、地面にいる時間が長くなってしまうので、速く走れないというわけですね。
できるかぎり地面にいる時間を短くして「足の入れ替え」を素早く行うと、おのずと足が速く回転するため、速く走れるようになるのです。
足の動かし方の練習法として、「両足ジャンプ」があります。
足の裏全体を地面につけるのではなく、地面にいる時間を短くするイメージで、両足でジャンプします。
その際、身体はまっすぐに伸ばしてください。トントントンと一定のリズムで軽やかにジャンプします。
足の母指球(ぼしきゅう)あたり、つまり親指の付け根あたりの部位で、地面をとらえるようにジャンプを繰り返します。かかとをつけずに、母指球でジャンプできる感覚が理解できるようになれば、足の回転も自然と速くなっていくはずです。
足の裏を意識して練習に取り組み、少しずつ感覚を掴んでいきましょう。
以下の動画も参考にしてください。
(15) 速く走る為のジャンプ練習 3種 \運動会徒競走・かけっこで活躍 間違いなし!/【スクワットジャンプ・アンクルジャンプ・タックジャンプ】 - YouTube
3つのポイントを紹介しましたが、一度に理解しようとすると、子どもは混乱してしまう可能性があります。
姿勢や腕の動きなどをすべて改善しようとしても、速くなるどころか、意識するあまりぎこちない動きになり、かえって遅くなってしまうことも。
「子どもにはちょっと難しいな」と感じたものは、スルーしても大丈夫!
子どもが取り組みやすい方法に絞って、集中的に練習するだけでもよいでしょう。
【かけっこのシーン別】速く走るためのポイントをおさえておこう
かけっこが速くなるコツを掴んだところで、今度は実際に子どもがかけっこをしているシーンを想像してください。要所要所に、速く走るためのポイントがあります。
この項目では、「スタート時」「走っているとき」「ゴール時」にわけて、速く走るためのポイントをまとめました。
「スタート時」は前傾姿勢をできるだけ素早く作る
スタート時では、先ほど紹介した前傾姿勢を早く作ることが非常に重要です。
運動会などでかけっこを行う際、「スタート」までの時間は短いです。「位置について」から「用意」、この間にできるだけ早く前傾姿勢を作り、「スタート」の合図に集中しましょう。
スタート姿勢を素早く作るために、「位置について」から「用意」までの流れをたくさん練習しておくとよいですね。
「走っているとき」はまっすぐ前を見る
走っているときは、ゴールまでよそ見をせずに、まっすぐ前を見て走りましょう。
運動会などの本番だけでなく、練習中でも親の顔をつい見てしまう子どもは多いそうです。また、走っているときに周りの友だちが気になり、ついつい横を見てしまうというケースも多く、ゴール直前でスピードを落としてしまう子どももいます。
周りに意識が向いていると集中力が続かないうえ、スタートダッシュも遅れてしまう可能性が。
よって、速く走るためには、まっすぐ走ることがベストです。周りは気にせず、ゴールを見据えて全速力で走りましょう。
よそ見をせずにまっすぐ走るだけで、タイムは大幅に変わってきます。
「ゴール時」ではゴールの3メートル先まで走り抜けよう
ゴール時では、ゴールの3メートル先まで走り抜けるつもりで走りましょう。
ゴール地点を目指して走っていると、ゴール直前でスピードが落ちてしまいます。すぐには止まれないくらいの勢いで駆け抜けることがポイントです。
3メートル先までを意識することで、ゴールまでスピードを落とさずに全力で走れます。
親子で一緒に楽しめる運動とサポート方法
子どもが速く走れるようになるには、お母さん・お父さんの協力が必要不可欠。親子で一緒に運動を楽しめれば、コミュニケーションの時間も取れますね。
この項目では、親子で楽しめる運動のほか、親ができるサポートについてもまとめました。
子どもと一緒にゆっくり歩くところから
これまで紹介した腕の振り方や足の使い方を意識して、まずは子どもと一緒に歩いてみましょう。
腕の動きが止まらないように、自然に腕が振れるように歩きます。
腕は後ろに大きく引くように前後に振り、横振りにならないように意識してください。また、前に出す腕が、出ている足と必ず逆になるようにします。
子どもと一緒に正しいフォームを確認しながら、ゆっくり歩くことから始めましょう。
正しいフォームで歩くのに慣れてきたら、次は親子で一緒にスキップ運動にも挑戦してみてください。スキップ運動は、足の着地の仕方が自然と身につくトレーニングです。
まずは小さなスキップから始めて、だんだんと腕と身体を大きく使ったダイナミックなスキップへとシフトします。大きなスキップをしているうちに自然と歩幅も大きくなり、走るスピードも向上していきます。
親子でスキップ運動を繰り返し練習し、速く走れる着地の仕方、大きな歩幅を身につけましょう。お母さん・お父さんと運動する時間は、子どもにとっても楽しいはずです。
縄跳びや鬼ごっこなどの遊びを取り入れてみる
親子で一緒に楽しめる遊びの中にも、速く走る効果が得られるものは多くあります。
遊びの中で、楽しみながら全身を動かしてみましょう。
鬼ごっこは瞬発力を高める効果があり、走ることに集中できる遊びです。鬼から逃げようと全力で走るため、自然と足の回転が速くなっているのかもしれません。
縄跳びも、かけっこで速く走れるようになるためのトレーニングになります。
背筋を伸ばし、その場でジャンプする動きが、縄跳びの基本。
体幹が弱いと背筋が曲がって、体がぶれてしまいます。また、連続で跳べない人は、足の筋力が弱く、地面への足の着き方が間違っているケースが多いです。
つまり、縄跳びが上手に跳べるようになることで体幹が鍛えられ、足の筋力もつき、速く走れるようになるというわけです。
子どもと一緒に鬼ごっこや縄跳びを楽しんでみてはいかがでしょうか?
子どものやる気に繋がる声かけを
子どものやる気を向上させる声かけを行いましょう。
「走る姿勢が良くなってきたよ!」「腕がちゃんと振れてるよ!」など、練習において改善されたところを具体的に褒めてあげることがポイント。親がきちんと見てくれていることが分かれば、子どもはやる気が向上します。
過度な期待をかけ、プレッシャーを与えないようにする点も大切です。
期待しすぎるあまり、周りと比較してしまうと、それだけで子どものプライドを傷つけてしまいます。走る練習を行ううえで一番必要なことは、「走ることを楽しむこと」。
指導に力を入れすぎないよう気をつけてください。
以下の記事では、子どもの自己肯定感を高める声かけなどを紹介しています。ぜひ参考にして、子どものやる気や能力を育んであげてくださいね。
小学生の自己肯定感を高める方法とは? 子どもと今すぐ始められること! (miraii.jp)
アドラー心理学を子育てに活かそう!「ほめない」「しからない」子育てとは? (miraii.jp)自己肯定感をグッと高める! 子どもへの接し方とは? (miraii.jp)
知っておきたい! 子どものやる気をグングン伸ばす「言葉がけ」とは! (miraii.jp)
読めばかけっこが速くなる!?おすすめの運動本
ここでは、かけっこで速く走るためのコツを無理なく理解できるおすすめの運動本を紹介しています。ぜひ手に取ってみてください。
『うんどうがすきになる絵本(2) かけっこが はやくなる!』
- 著者:体育指導のスタートライン(監修)、マスリラ(絵)
- 出版社:ポプラ社
かけっこが好きになれる体育絵本。
物語内に速く走るためのポイントが記載されているので、低学年の子どもでも無理なく理解できる構成になっています。
引用元:ポプラ社公式HP
登場する動物やキャラクターの動きをまねて、ついつい体を動かしたくなる本です。
「絵本部分」が終わった後の巻末ページには、大人向けの「指導のポイント」ページがあるので、親にとっても役立つでしょう。
子どもの一人読みはもちろん、親子で一緒に読んでも楽しめます。
『うんどうがすきになる絵本(2) かけっこが はやくなる!』
『魔法のかけっこレッスン 知るだけで足がぐんぐん速くなる3つのコツ』
- 著者:三田 翔平
- 出版社:学研プラス
かけっこが苦手な子どもからもっと速くなりたい子どもまで、幅広く役立つ本です。写真や図をふんだんに使い、速く走れるコツを分かりやすく解説しています。
速く走れるようになりたいと望む子どもに対し、どのように教えたらよいのか分からないという親の悩みを解決。練習方法も紹介しています。
引用元:株式会社Gakken公式ブログ
「速く走れるようになりたい」そんな多くの子どもの願いを叶えてくれる本です。
写真や図のほか、漫画形式でも解説しているので、理解しやすい点も特徴といえるでしょう。
『魔法のかけっこレッスン 知るだけで足がぐんぐん速くなる3つのコツ』
NHK「はりきり体育ノ介」もチェックしてみよう
テレビでも速く走れるコツを学べたら便利だなと思っている人におすすめしたいのが、NHKで放送されている「はりきり体育ノ介」という番組です。
- 対象:小学3~6年
- 放送局:Eテレ
- 放送日時:(月)午後4:40〜4:50前期、(水)午前9:40〜9:50後期
体育ができると、人生がより楽しくなることを伝える体育番組。
体育の苦手を克服し、「できる」ようにする番組です。
主人公は、運動が苦手なサイボーグ「体育ノ介」。 オリンピックメダリストなど、毎回登場する一流アスリートが見せてくれるお手本によって、運動が少しずつできるようになっていきます。
かけっこのほか、バレーボールやサッカー、鉄棒などにも果敢に挑戦している体育ノ介。
苦手でも体育をがんばっている体育ノ介に、子どももやる気をもらえるかもしれませんね。
公式HPには、「できるポイント」「できないポイント」を分かりやすく解説しているアーカイブ動画があるので、ぜひご覧になってください。
10分間の番組なので、すきま時間にさくっと見られる点も嬉しいですね。
体育ノ介と一緒に、楽しく運動のコツを学びましょう。
走るコツを学べる動画は、以下のリンクからチェックしてください。
陸上運動~走るに挑戦だ!~ | はりきり体育ノ介 | NHK for School
速く走るコツをおさえてコツコツと練習を重ねよう
かけっこで速く走るためには、スタート時の姿勢や腕の振り方などを練習することが重要です。コツを理解し技術を身につけたうえで、実際に走っているときのポイントも実行できれば、走るスピードは大幅に向上するでしょう。
子どもが速く走れるようになるには、親の協力も必要です。過度なプレッシャーを与えず、子どもが楽しく走れるようサポートしてあげてください。
この記事で紹介した本や動画などもぜひ取り入れて、親子で一緒に走ることを楽しみましょう!