小学生の自己肯定感を高める方法とは? 子どもと今すぐ始められること!
自己肯定感という言葉、よく耳にしますね。
子どもと今すぐ始められる、自己肯定感を高める方法を実際のエピソードも交えて紹介します。
自己肯定感という言葉、よく耳にしますね。自己肯定感とは、
○自分自身に満足している
○自分に自信がある
○自分には生きる価値があると思える
○自分は誰かに必要とされていると思える
というように、自分自身を肯定的に捉えられることをいいます。
自己肯定感が低いまま大人になると、例えば、
◯劣等感がある
◯自分に自信が無く周囲に依存してしまう
◯マイナス思考
など、生きづらさに繋がってしまう可能性があるのです。
日本の子どもは諸外国の子どもに比べて自己肯定感が低いといわれています。どの程度差があるのか、日本と諸外国の13~29歳の男女を対象に実施された若者の意識に関する調査結果を参考に見ていきましょう。
自分自身のイメージは?
「自分の親から愛されていると思う」
「早く仕事をして稼ぎたい」
「自分には長所があると感じている」
という項目では、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」を合わせた割合が高いことがわかります。
画像引用:日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~
自分自身に満足している?
「自分自身に満足している」との問いに対し、「そう思う」、「どちらかといえばそう思う」との回答が、諸外国の若者と比べると非常に低く、半数を満たないことがわかります。
画像引用:日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~
自分には長所がある?
既出の表「自分自身のイメージは?」のなかでは、「自分には長所があると感じている」について「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の割合が高かった日本の若者。ですが、諸外国と比べてみると割合が低いことがわかります。
画像引用:日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~
データからは、日本の若者は、諸外国の若者に比べて、全体的に自分自身を肯定的に捉える割合が少ない傾向にあることがわかりました。データは13歳以上の若者対象でしたが、考え方やものごとの捉え方は、それまでの子ども時代の経験から受けた影響も大きいといえるでしょう。
自己肯定感が高い子ども・低い子どもの特徴
自己肯定感が高い子どもと低い子どもの特徴を紹介します。
自己肯定感が高い子どもの特徴
・ポジティブ
・自分に自信がある
・自己主張できる
・失敗してもめげない
自分に自信を持っているため、失敗することや、他人からの評価を過度に恐れることなく、自己主張することができます。
ものごとを良い方向に捉えることができたり、自分からものごとを良い方向に進めていくポジティブな気持ちを持っていることも特徴です。
・相手の存在を肯定できる
・相手を認めることができる
相手の気持ちや立場を考えて、相手の存在を認めるためには、まずは自分自身が大切な存在であると肯定的に認めていることが重要になってきます。
相手と意見が合わない時でも、自分の意見を大切にしながら、相手にも考えがあることを受け入れてどうしようか考えることができます。
自己肯定感が低い子どもの特徴
・自分の意見をあまり言わない
自分に自信がないと、自分の意思や意見を伝える時に相手にどう思われるかが気になってしまいます。
結果、自己主張することがためらわれてしまいます。
・人と比べてしまう
・人を信用できない
自分主体でものごとを進めることに自信が持てないと、他人と比べてしまう癖がついてしまう可能性があります。
また、他人からの評価を気にしてしまうあまり、人のことが信用できなくなってしまう恐れもあります。
・ものごとを否定的にとらえてしまう
・諦めやすい
・挑戦しない
挑戦を諦めてしまうことで、成功体験を積む回数が減ってしまいます。
そのため、うまくいく見通しが持てずにものごとを否定的にとらえやすくなってしまう可能性があります。
子どもそれぞれに性格や気質も異なるため、自己肯定感が低い特徴に当てはまる部分が多くても、心配しすぎなくて大丈夫です。
自己肯定感を高める方法、親の接し方!
次に、親ができる、お子さまの自己肯定感を高める方法を見ていきましょう。
・話を聞く
・意見を尊重する
子どもが話をしている時は、否定せずに肯定的な雰囲気で話を聞いてあげましょう。
安心して話を聞いてもらうことで、大切な場面で自己主張をしたり、他人に受け入れてもらう経験を培うことができます。
・失敗してしまった時も過程をほめる
失敗を責めずに、頑張っていた過程を認め、ほめてあげることが大切です。結果にとらわれずに挑戦できるようになります。
・他の子どもと比較しない
比較され続けてしまうと子ども自身が他人を気にしすぎるようになる恐れがあります。
また、自己肯定感は家庭の外でも育まれていきます。学校や習い事で先生にほめられたり、親以外の大人に認められたりした経験は、親子関係とはまた違った喜びと自信を子どもに与えることができます。
家庭以外でも子どもは成長していくものだと思うと、親としては少し肩の荷が下りるのではないでしょうか。
小学生からできる自己肯定感を高める方法
お子さま自身が、さまざまな経験をして自己肯定感を高めていく方法を紹介します。
「スポーツ」で自己肯定感を高める
スポーツは、身体にも心にもよい影響がありますね。種目にもよりますが、タイムや距離、試合等、目標達成のポイントを細かく定めることができます。目標を達成するたびに、達成感を味わうことができますね。親や指導者からほめられることで、前向きに取り組む、諦めない心を養うことができるでしょう。とはいえ、スポーツを行うこと自体に苦手意識を持ってしまっているお子さまもいることでしょう。他の子どもと比較しない、厳しい指導者は避ける、目標のハードルをグンと下げる等、お子さまの個々の状態に合わせて無理をさせすぎないことも大切です。
「勉強」を通して自己肯定感を高める
日々の勉強でも、自己肯定感を高めるよう意識してみましょう。
まずは机に向かって勉強をする習慣をつけましょう。始めは勉強の分量を少なめにして、必ず達成できるようにします。勉強が習慣づくまでは、勉強することが嫌いにならないようにすることが何より大切です。また、勉強の習慣がついているお子さまは、自分で達成可能な無理のない計画を立てて「自分の決めたことを自分でやりきる」習慣をつけられるとよいでしょう。日々達成感を積み重ねることで、自己肯定感を高めることにつながっていきます。
スポーツにしても、勉強にしても、親や指導者からの言葉がけは、お子さまにとって大きな影響力があります。うまくいっている時の肯定的な言葉がけはもちろんのこと、失敗した時に前向きな気持ちにさせる言葉がけもあります。よりよい言葉がけを身につけることで、肯定的な関わりを積み重ねていけるとよいですね。以下の記事も参考にしてみてください。
知っておきたい! 子どものやる気をグングン伸ばす「言葉がけ」とは!
日常の「遊び」「お手伝い」で自己肯定感を高める
家庭でも自己肯定感を高める関わりを意識してみましょう。
以下のデータは、小学生の頃に体験活動やお手伝いをしていた経験が、その後高校生になった時にどのような影響を与えているかという分析の結果です。
『小学生の頃に体験活動(自然体験、社会体験、文化的体験) や読書、お手伝いを多くしていた子どもは、その後、高校生の時に自尊感情(自分に対して肯定的、自分に満足している、など) や外向性(自分のことを活発だと思う)、精神的な回復力(新しいことに興味を持つ、自分の感情を調整する、将来に対し て前向き、など)といった項目の得点が高くなる傾向が見られました。』
引用:令和2年度青少年の体験活動の推進に関する調査結果報告パンフレット
遊び
自然の中や、空地、路地等でよく遊ぶ、という経験もよい影響があるそうです。異年齢と遊ぶ際は、相手の体力だったり、遊びの内容も皆でできることに合わせなくてはお互いに楽しめませんね。自然と相手を思いやる力が育まれるのでしょう。
引用:令和2年度青少年の体験活動の推進に関する調査結果報告パンフレット
お手伝い
お手伝いは簡単なものだと日常生活の中にも取り入れやすいですね。
子どもに良い影響を与えられるお手伝いのポイントです。参考にしてみてください。
・お子さまが無理なく続けられるお手伝いの量を頼む
・他の人のためになることをお手伝いしてもらう
・お手伝いが終わったら、毎回必ずほめて子どもに感謝する
引用:令和2年度青少年の体験活動の推進に関する調査結果報告パンフレット
「プログラミング」で自己肯定感は高められる!
プログラミングは習い事としても近年大人気ですね。プログラミングを学ぶことで、身につくのがプログラミング的思考力。
自分の意図する活動を達成するために、どうすればよりよく発展できるか論理的に考えて実践していく力のことをいいます。
また、以下のような思考力や問題解決力を身につけていくことができます。自分に自信が持てるようになると、自己肯定感を高めることができます。
・失敗しても試行錯誤しながら問題解決に向かう力が養われる
・どういう手順でプログラムを組み立てるか、考える力がつく
・プログラミング的思考によって非認知能力や論理的思考が育まれていく
ゲームを作ったり、オリジナルのロボットを動かしたりと、プログラミングでできることはたくさんあり、ものづくりの要素も楽しむことができます。
プログラミングは活動の自由度が高いため、お子さまの好みやレベルに合わせて取り組むことが可能です。
楽しく行うことでモチベーションを保ちながら自己肯定感を高められることが期待できますね。
プログラミングは、自己肯定感を育むためによい条件が揃っているので、少しでもプログラミングに興味のあるお子さまには、とてもおすすめです!
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よい親子関係を築くためにも、親が余裕を持ってお子さまに向き合えるということは、とても大切ですね。親子ともに無理をせずに、できそうなことから始めていきましょう。
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