デベロッパーは何する仕事?街づくりの役割・年収・デベロッパー企業で働く方法まで分かりやすく解説
住宅や建物に興味のある子どもは、将来の選択肢の一つとしてデベロッパーで街づくりに携わる仕事を目指してみるのもよいでしょう。
デベロッパーは、街づくりや都市開発に携わる仕事です。
あまり聞きなじみのない職業ですが、人々が暮らしやすい街を作る大切な役割を担っています。
この記事では、デベロッパーの仕事内容や年収、向いている人の特徴、なり方について分かりやすく紹介します。
デベロッパーとは?街づくりを支える仕事

まずは、デベロッパーがどのような役割を担うのか見ていきましょう。
社会における役割はもちろん、年収の目安についても紹介します。
デベロッパーの役割
デベロッパーとは、街づくりや都市開発を担う開発業者を指す言葉です。
たとえば、大型マンションや複合商業施設、リゾート施設の開発、大規模な宅地造成、街全体の再開発などを手がけます。
仕事内容の詳細は後ほど紹介しますが、土地を取得したあと、企画・開発を進め、営業・販売まで一貫して携わりながら街づくりを進めていきます。
デベロッパーで働く人の年収
データによると、デベロッパーで働く人の平均年収は約598万円で、月給に換算すると約50万円です。
2025年の労働者の平均年収は約478万円であることから、日本の平均よりも高い水準だと言えるでしょう。
ただし、デベロッパーで働く人全体の年収は396〜1,064万円と幅があり、会社の規模や経験年数、スキルなどによって大きく変わります。
参照元:求人ボックス、厚生労働省
デベロッパーは何をする仕事?分かりやすく解説

ここでは、具体的なデベロッパーの仕事内容について分かりやすく紹介します。
デベロッパーの仕事は幅広いため、一つずつ解説していきます。
土地を取得する
デベロッパーの仕事は、大型マンションやビル、複合施設などを開発するための土地探しから始まります。
周辺環境や土地の価格、建築基準法などを調べながら、開発に適した土地を探します。
土地が見つかったら、開発にかかる費用や見積もりをもとに事業収支を計算。
利益が見込めると判断されれば、土地を購入して次の段階へ進みます。
街や建物の計画を立てる
土地を取得したら、企画・開発の段階に入ります。
まずは、土地の歴史や周辺環境などを詳しく調査し、どのような街や建物にするのか、事業のターゲットやコンセプト(方向性)を考えます。
コンセプトが決まったら、それに合わせて建物や街全体のプランを企画し、開発段階に進みます。
開発では、企画を参考に、建物の設計やデザインを実施。
設計士やデザイナーと連携しながら設計・デザインを形にしていくのが一般的ですが、場合によってはデベロッパー社内で対応することもあるようです。
建設会社と協力して建物を作る
設計やデザインが決まったら、建設会社と協力して建設工事に取り掛かります。
工事は、総合建設会社(ゼネコン)に依頼することが一般的です。
そのため、デベロッパーは、工事が予定どおり進んでいるか、建物の品質に問題がないかを確認・管理することがおもな仕事となります。
建物完成後の販売や運営・管理を行う
建物が完成したら、顧客へ販売することもデベロッパーの重要な仕事です。
Webサイトやパンフレットを作成して広告を出したり、マンションや戸建ての場合はモデルルームを作って営業をしたり、さまざまな方法で営業活動を行います。
物件販売後も、デベロッパーの仕事は終わりではありません。
不動産の管理・運営を継続的に行い、入居者が安心・安全に暮らせるよう、定期的なメンテナンスやアフターフォローを実施。
不動産の資産価値の維持に注力しています。
このほか、土地の売買や賃貸契約に関する契約書の作成・管理といった事務作業を担当することもあります。
デベロッパーとゼネコンの違い

都市開発では、デベロッパーとゼネコンが協力して仕事を進めます。
どちらも街づくりに欠かせない存在ですが、それぞれ役割は異なります。
ここでは、デベロッパーとゼネコンの違いを解説します。
デベロッパーは街づくりを計画する
デベロッパーは、土地や建物、街などを開発する企業です。
ターゲットやコンセプトに合わせて開発計画を立て、完成後の管理・運営まで幅広く携わります。
建物や街の開発を通して、人々の暮らしを支える仕事と言えるでしょう。
ゼネコンは建物を建設する
ゼネコンとは、ゼネラルコントラクターの略称で「総合建設業者」を指します。
デベロッパーから依頼を受け、計画に沿って建物を建設する役割を担います。
どちらも建設の仕事に関わっていますが、担当する仕事は異なります。
デベロッパーは土地の取得から企画、販売、管理までを担当する一方、ゼネコンの仕事は建物の建設が中心です。
デベロッパーが事業を発注する側、ゼネコンが受注する側と考えると分かりやすいでしょう。
建設の仕事に関する職業として、建築士や建築家もあります。
以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
建築士と建築家の違いは?資格・仕事内容・年収までわかりやすく解説
デベロッパーで働くのに向いている人の特徴

デベロッパーは、人々の暮らしを支える建物や街づくりに携われる仕事です。
ここでは、デベロッパーで働くのに向いている人の特徴を紹介します。
街づくりや建物づくりに興味がある人
デベロッパーでの仕事は、「この地域をもっと住みやすい街にしたい」「街を活性化させたい」「住む人が安心して暮らせる環境を作りたい」と考える人に向いています。
社会に貢献したいという気持ちを持ちながら、建物や街の開発に携わることで、大きなやりがいを感じられるでしょう。
街づくりや建物づくりに興味がある人にぴったりの仕事です。
人と協力して何かを成し遂げるのが好きな人
デベロッパーでの仕事は、人と協力して仕事を進めることが好きな人に向いています。
大規模なプロジェクトは、デベロッパー1社だけで完結するわけではありません。
建設会社や土地のオーナーなど、社内外の多くの人と協力しながら、街づくりや建物づくりを進めていきます。
そのため、チームワークを大切にしながら仕事に取り組むことが重要です。
人と協力して目標を達成することにやりがいを感じる人に向いている仕事と言えるでしょう。
大きな仕事に挑戦したい人
大きな仕事に挑戦したい人にも向いています。
デベロッパーは、大規模なマンションやビル、商業施設の開発だけでなく、街全体の開発にも携わります。
自分が関わった建物や街が長く地図に残ることが、この仕事のいちばんの魅力。
プロジェクトが成功すれば、大きな達成感も得られるでしょう。
これからの街づくりや人々の暮らしに貢献する仕事に挑戦したい人は、デベロッパーで働くことを将来の仕事の一つとして考えてみるのもおすすめです。
デベロッパーで働くため必要な能力と小学生からの伸ばし方

デベロッパーで活躍するには、さまざまな能力が求められます。
ここでは、デベロッパーで働くために必要な能力と、小学生のうちから伸ばせる力について紹介します。
子どもが得意なことや興味を持っていることがあれば、ぜひ伸ばしてあげてください。
好奇心
常に業界の動向をチェックし新しい知識を学び続けることが望ましいため、好奇心を持って仕事に取り組むことが大切です。
新しい知識を身につけておくことで、現場でトラブルや課題が発生した際にも、状況に応じて対応しやすくなります。
新しい知識を学び続ける姿勢は、競争の激しい不動産業界や建設業界で働くうえで大きな強みになるでしょう。
小学生から好奇心を育むには、子どもの疑問を一緒に考えたり調べたりする時間を大切にすることがポイントです。
「どうしてこうなるのかな?」「これは何だろう?」という疑問に対して、すぐに答えを教えるのではなく、一緒に考えたり調べたりすることで、子どもの好奇心を育てられるでしょう。
好奇心を伸ばすには、工場見学や直接体験に参加してみるのもよいでしょう。
以下の記事もぜひチェックしてみてください。
直接体験で生きる力を身につけよう!体験が大切な理由とおすすめの体験を詳しく解説!
小学生にとって工場見学はいいことづくめ!参加しておきたい魅力満載の工場11選
課題解決力
デベロッパーで働く人には、課題解決力も求められます。
プロジェクトを進める中では、計画どおりに進まないことも少なくありません。
工事費が予想より高くなったり、販売戦略がうまくいかなかったりするケースもあります。
そのような時は、プロジェクトへの影響をできるだけ小さくするために、何を調整すればよいかを考える必要があります。
社内外の関係者と協力しながら解決策を見つける力は、欠かせない能力と言えるでしょう。
子どもの課題解決力を育むには、何かを選ぶ際に「あなたはどっちがいい?」と日頃から問いかけることや、ブロック遊びやパズルで試行錯誤しながら答えを導く経験を重ねることが大切です。
自分で考える習慣を身につければ、課題を解決する力も少しずつ育っていくでしょう。
コミュニケーション力
デベロッパーが関わるプロジェクトは、1社だけで完結するものではありません。
土地のオーナーや行政機関、金融機関、ゼネコン、投資家など、多くの人と協力しながら行います。
コミュニケーション力が高いと自分の考えや情報を分かりやすく伝えられるため、交渉もスムーズに進めやすくなります。
関係者と円滑に連携できれば、プロジェクトもより良い結果につながるでしょう。
子どものコミュニケーション力を育むには、友だちとの遊びやスポーツ、課外学習、アウトドア体験など、人と関わる機会を増やしていきましょう。
周りの人とたくさん会話をしたり、協力して目標を達成したりする経験をすることで、コミュニケーション力は少しずつ育っていきますよ。
粘り強さ
デベロッパーで働く人には、簡単にあきらめない粘り強さも不可欠です。
プロジェクトの規模が大きくなるほど、予期せぬトラブルが起きたり、行政との調整に時間がかかったりすることもあります。
そのような場面でも、あきらめずに解決策を見つけ出す粘り強さが、プロジェクトを成功へ導く大きな力になります。
粘り強さを育むには、小さな成功体験を積み重ねて自信をつけることや、結果だけでなく努力の過程も褒めることがポイント。
成功体験を重ねることで自信が育ち、粘り強さも少しずつ身についていくでしょう。
子どものさまざまな能力を伸ばすには、知育ゲームやアプリもおすすめです!
【学年別】小学生の知育クリスマスプレゼント17選!楽しく選べるおもちゃガイド
遊びながら学ぶゲームとは?小学生向け無料アプリ&知育カードゲームおすすめ19選
デベロッパーで働くために知っておきたいこと

デベロッパーで働くには、幅広い知識が欠かせません。
ここでは、身につけておきたい知識や、取得しておくと役立つ資格を紹介します。
学校で身につけたい知識
理系・文系を問わず幅広い知識が求められるため、社会の仕組みや法律についても知っておくことが大切です。
学校では、計算力や文章力を身につけるだけでなく、街や暮らし、公共施設などに興味を持って授業に取り組むとよいでしょう。
また、社会や数学、国語、英語などの基礎もしっかり固めておくことも必要です。
特に、数学で学ぶ計算や統計の知識は事業計画に役立ちます。
さらに、海外のプロジェクトに関わることもあるため、英語に慣れておくのもおすすめです。
デベロッパーは建物を建てるだけでなく、街づくりを企画・調整する仕事です。
そのため、特定の教科だけではなく、さまざまな教科をバランスよく学ぶことが大切と言えます。
小学生の算数、英語については、以下の記事でも詳しく解説しています。
ぜひチェックしてみてください。
小学生の算数の学習の狙いとは?つまづくポイントと対策を学年別にご紹介!
小学生からの英語を苦手にしない!|始め方・つまずき対策・家庭でできること
必要な資格
デベロッパーで働くのに必要な資格はありませんが、宅地建物取引士(宅建)や司法書士、行政書士などの資格を取得していると有利となるでしょう。
なぜなら、不動産売買・賃貸に関する仕事もあるからです。
宅建があれば、不動産取引における専門家として、不動産取引の際に重要事項を説明したり、契約書に記名したりできます。
司法書士は、⼟地や建物の権利を登記する際に必要な資格。
土地や建物の権利に関する主な登記を所有者に代わって行います。
行政書士は、日本にあるさまざまな許認可申請を代行できる資格です。
不動産業や建設業の認可申請の代行や、公共工事を受注する建設業者の経営状況分析や経営事項審査の代行などを行えるようになります。
上記の資格のほか、TOEIC・英検も持っているとよいでしょう。
デベロッパーは、海外進出も展開している会社が多いので、英語力が高い人が求められる傾向にあります。
TOEICは800点以上、英検なら最低でも2級を持っていると有利です。
ここで紹介した5つの資格は、いずれも年齢や学歴の制限はなく、誰でも受験できます。
ただし、行政書士は合格後の登録に20歳以上という条件があるので注意しましょう。
デベロッパーで働きたい人が活躍できる会社

デベロッパーで働きたい人が活躍できる会社は、おもに不動産会社、ゼネコン関連の会社が挙げられます。
街づくりや大規模プロジェクトを手掛ける業界で能力を発揮できるでしょう。
不動産会社では、住宅や商業施設などの企画・開発・運営に関われます。
ゼネコン関連の会社では、設計・施工と協力しながら、開発全体を進める立場で活躍できます。
そのほか、発電所や物流拠点を開発するインフラ関連の会社、駅周辺や沿線などの開発を手掛ける鉄道・交通系の会社などでもデベロッパーとしての知識が重宝されます。
デベロッパーで働いた経験を活かせる仕事
デベロッパーには不動産関連の資格を持つ人も多く、建設会社や設計事務所、不動産ファンド、不動産コンサルティング会社などでその経験を活かせます。
建設会社や設計事務所では、業務の発注・管理経験を活かし、現場の品質管理や工程管理、コスト管理など幅広い業務に携わることが可能です。
不動産ファンドは、投資家から集めた資金を不動産に投資・運用する会社です。
デベロッパーで培った不動産開発の知識や投資分析力を活かし、資産価値の向上や投資案件の企画・運用、物件の取得・売却などに携われます。
また、不動産コンサルティング会社では、不動産の購入・売却や有効活用に関するアドバイスを行います。
開発プロジェクトを推進してきた経験や専門知識を活かせるでしょう。
このように、デベロッパーで働いた経験を活かせる業界は多くあります。
デベロッパーで働くやりがいと大変なこと

デベロッパーでの仕事は、大きなやりがいがある一方で、大変なことも多くあります。
やりがいと大変さの両方を知ることで、デベロッパーで働くことへの理解をさらに深められるでしょう。
街づくりに携われる
街づくりに携わり、人々が暮らしやすい環境づくりや地域の活性化に貢献できることは、デベロッパーで働く大きなやりがいの一つです。
デベロッパーでの仕事は、自分が携わった建物や街並みなど、仕事の成果を形として後世に残せることが魅力です。
プロジェクトを成功させ、自分が関わったものが完成した姿を目にした時には、「がんばってよかった」と大きな達成感や充実感を得られるでしょう。
地域の活性化や人々の暮らしを支える役割を担える点が、デベロッパーならではの魅力と言えます。
多くの人と協力して進める
デベロッパーが携わるプロジェクトは、大規模なチームで進められることが多くあります。
社内のメンバーだけでなく、建設会社や金融機関、行政機関、土地のオーナーなど、多くの関係者と協力しながら進めることが欠かせません。
大勢の人をまとめながらプロジェクトを進めることは簡単ではありませんが、その分、多くの関係者と力を合わせて大規模なプロジェクトをやり遂げた時には、大きなやりがいを感じられるでしょう。
大きな責任を担う
デベロッパーが関わる案件は、規模によっては一件で数十億~数千億円に及ぶことも珍しくありません。
そのため、判断ミスが大きな損失につながる可能性があります。
デベロッパーには、土地の取得から企画・開発、営業・販売まで、あらゆる段階で慎重な判断が求められます。
ミスが許されないという責任の重さから、大きなプレッシャーや精神的な負担を感じることもあるでしょう。
このように、大きな責任を担う点は、大変な部分の一つだと考えられます。
デベロッパーについて学べるおすすめの本

デベロッパーという言葉、子どもにとってあまり聞き慣れないかもしれません。
ここで紹介する本を読めば、デベロッパーの仕事内容や役割について理解を深められるでしょう。
ぜひ親子で読んでみてください。
職業について学べる本
●『キャリア教育に活きる!仕事ファイル10 住まいの仕事』

さまざまな仕事への理解を深められるインタビュー形式の本です。
デベロッパーをはじめ、建築家や大工など、住まいに関わる仕事で活躍する人たちの話を読むことができます。
インタビューを通して、デベロッパーの仕事内容ややりがいについて学べるでしょう。
10住まいの仕事(キャリア教育に活きる! 仕事ファイル 第2期) (キャリア教育に活きる!センパイに聞く仕事ファイル)
街づくりや建築について学べる本
●『ドラえもん社会ワールド 都市とまちづくりの未来』

都市の歴史や街づくりについて楽しく学べる一冊です。
都市の成り立ちや都市計画、市民中心の街づくりについて分かりやすく紹介されています。
また、海外の古代都市や日本の歴史も取り上げられており、社会や歴史への興味を深めるきっかけにもなるでしょう。
ドラえもん社会ワールド 社会が楽しくなる! 都市とまちづくりの未来
●『だんだんできてくる 家』

木造2階建ての家が完成するまでの様子を定点から描いた絵本です。
住宅ができあがる工程をイラストで分かりやすく紹介しており、低学年の子どもでも建築の仕組みを楽しく学べます。
建築や家づくりに興味がある子どもにおすすめの1冊です。
だんだんできてくる 家
まとめ|デベロッパーは街づくりを支える開発業者

デベロッパーは、マンションやビル、商業施設などの開発を行う開発業者です。
土地の取得から企画・開発、営業・販売まで幅広く携わるため、デベロッパーで働くには、不動産や建築に関する知識だけでなく、好奇心やコミュニケーション力なども求められます。
その一方で、地域の活性化や人々の快適な暮らしに貢献できる、やりがいのある仕事でもあります。
もし子どもが住宅や大規模な建物、街づくりに興味があるようでしたら、ぜひ将来の仕事の選択肢の一つとして、デベロッパーの仕事について調べてみてください。
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