保育士に必要な能力って何?仕事の魅力・なり方・小学生から身につく力を解説
保育士は、女の子が将来なりたい職業として上位にランクインしている人気の仕事です。
子どもが好きな人にとっては、楽しく働ける仕事というイメージがあるかもしれません。
一方で、保育士には子どもの成長を支えるために、さまざまな能力が求められます。
この記事では、保育士の仕事内容や必要な能力、目指す方法について解説します。
子どもが将来保育士になりたいと考えている場合は、ぜひ参考にしてください。
参照元:PR TIMES
保育士とはどんな仕事?おさえておきたい基礎知識
ここでは、保育士とはどのような仕事なのかを改めて確認しておきましょう。
具体的な仕事内容についても紹介します。
保育士とは子どもの成長を支える仕事
保育士は、子どもの成長をサポートする仕事です。
保育に関する専門的な知識や技術を活かし、子どもの成長や発達を支えるための援助や指導を行います。
また、子どもだけでなく、保護者の子育てを支援することも保育士の大切な役割です。
保育士の仕事内容
保育士は、子どもの安全と健康を守りながら、心身の成長をサポートすることがおもな仕事です。
たとえば、遊びや学びの時間の計画と実施のほか、食事やトイレ、着替えなど、基本的な生活習慣が身につくよう支援します。
また、お昼寝のサポートや社会的なルールの指導なども行います。
連絡帳を書いたり保護者面談を行ったり、時には育児の相談や悩みにのったりなど、保護者をサポートすることも仕事内容に含まれます。
保育士は、子どもたちの笑顔や成長を見守るとともに、保護者も支えられるやりがいのある仕事と言えるでしょう。
保育士と似ている職業として幼稚園教諭がありますが、いくつかの違いがあります。
保育士は0歳からの子どもを預かるのに対し、幼稚園教諭は3歳からの子どもを預かります。
また、保育士は乳幼児の保育を行い、基本の生活習慣を身につけることを目的としていますが、幼稚園教諭は子どもの年齢に合った環境で教育し、就学の基礎を作ることを目的としています。
保育士の年収
調査によると、保育士の平均年収は約346万円です。
2025年の労働者の平均年収は約478万円であることから、日本の平均年収と比較すると、平均年収はやや低い水準となっています。
月給は約29万円、初任給は約24万円が相場のようです。
全体の給与幅は306〜827万円なので、経験や保有資格、勤務先などによって差が生じると考えられます。
参照:求人ボックス、厚生労働省
保育士に必要な能力とは?

保育士にはさまざまな能力が求められる職業です。
必要な能力を理解するために、まずは能力が求められる理由や、知識・技術との違いについて見ていきましょう。
幅広い能力が求められる理由
保育士は子どもをサポートするだけでなく、保護者の相談や悩みを聞いたり、同僚と協力して業務を進めたりする仕事でもあります。
また、たくさんの家庭の子どもと関わるので、それぞれの子どもの特性や発達に合わせたサポートが求められます。
このように、多くの人と関わりながら、子どもの発達支援や安全管理、書類作成、イベント企画など多様な業務を担うため、保育士には幅広い能力が求められるのです。
能力と知識・技術の違い
能力と似たような意味の言葉として、知識や技術があります。
それぞれの違いは、以下のとおりです。
- 能力:生まれつき持っている才能や力のこと
- 知識:勉強して、頭に入っている情報のこと
- 技術:物事を取り扱ったり処理したりする際の方法や手段。また、それを行う技。
能力は、根本的に備わった力を指すことが多く、性格や身体機能なども含まれるケースがあります。
一方、知識は、特定の物事を学んで理解することで身につくもので、「花の知識」「動物の知識」といった使われ方をします。
技術とは、物事を取り扱ったり処理したりする方法や手段を指し、建築技術やプログラミング技術などが代表的な例です。
保育士に必要な能力7選

ここからは、保育士に必要な能力を7つ紹介します。
子どもの得意なことや伸ばしたい力と重なるものがないか、ぜひチェックしてみてください。
コミュニケーション能力
保育士はコミュニケーション能力が求められる仕事です。
子どもだけでなく、同僚の保育士や保護者とも円滑なやり取りが求められるからです。
子どもが理解できるように分かりやすく話せる能力だけでなく、同僚の保育士や保護者との間で誤解や不満が生まれないよう、相手に配慮した伝え方を意識することが大切です。
そのように心がけることで、職場での信頼関係づくりにもつながるでしょう。
観察力
大勢の子どもをサポートする保育士には、観察力も求められます。
この力があれば、子どもの体調の変化や小さなサインにも気づきやすくなり、迅速な対応ができるようになるでしょう。
また、子どもが遊んでいる時にケガをしないよう見守る際にも観察力は役立ちます。
子どもが安全に遊べるように周囲の環境をよく観察することで、危険を未然に防げるようになります。
共感力
共感力があれば、子どもや保護者の気持ちに寄り添った対応ができます。
やさしく寄り添うことで、相手は「自分のことを分かってくれるんだ」と心を開きやすくなり、悩みや相談があっても素直に話してくれる可能性が高くなります。
さらに、ほかの保育士が悩んでいる時は自分のことのように考え、話を聞いてあげられるでしょう。
問題を直接解決できなくても、話を聞いてもらうだけで気持ちが軽くなることがあります。
こうした積み重ねが、より良い信頼関係につながります。
判断力・対応力
保育士には、判断力や対応力も欠かせない能力です。
保育の現場では、思いがけないトラブルが起こることも少なくありません。
子どもが遊具から落ちてケガをしたり、保護者から意見を受けたりするなど、そのたびに状況に応じて最善の方法を判断し、適切に対応する必要があります。
何かトラブルがあった際、判断力・対応力があれば、子どもの安全を守りながらトラブルを最小限に抑えられるでしょう。
発想力・表現力
発想力・表現力も、保育士に求められる能力でしょう。
保育士の仕事には、季節の行事やイベントの企画、絵本の読み聞かせ、歌を歌うことなども含まれます。
豊かな発想力があれば、ユニークなイベントを考えたり、新しい遊びを思いついたりして、子どもが楽しめる環境を提供できるでしょう。
絵本を読んだり歌を歌ったりする時には、表現力を活かすことができます。
登場人物に合わせて読み方を工夫したり、歌い方をアレンジしたりすることで、子どもの想像力や表現力を育むことにつながります。
体力・忍耐力
保育士は、体力・忍耐力も必要とする仕事です。
走り回る子どもを追いかけたり、抱っこをしたり、外遊びをしたり、保育士は体力を使う場面が多くあります。
重い荷物を運んだり、高い場所で飾り付けをしたりすることも。
そのため、体力は保育士の必須の能力と言えます。
中には、なかなか言うことを聞いてくれない、泣き止まないという子どももいるでしょう。
そのような場面でも、感情的にならず、子どもに寄り添いながら対応することが大切。
体力と同様、忍耐力も保育士に求められる能力なのです。
責任感
子どもが日々ケガなどをしないように見守り、心身の健全な発達をサポートするのが保育士の役目です。
仕事の中には、子どもが悪いことをした場合はきちんと叱り、保護者へ状況を伝え、必要に応じて助言や情報提供を行うこともあります。
保護者の理解を得るのが難しい場面もあるかもしれません。
そのような場面でも、子どもの成長を第一に考え、冷静に対応することが重要です。
保育士としての責任感は、子どもの健全な成長を支えるために欠かせない能力と言えるでしょう。
保育士になるために必要な知識・技術
子どもの健全な成長をサポートするためには、保育士には幅広い知識や技術が求められます。
ここでは、保育士に必要な知識や技術について見ていきましょう。
子どもの発達に関する専門知識
保育士は、子どもの発達について正しく理解しておくことが大切です。
子どもの年齢や発達段階に応じた遊びや関わり方を理解しておくことで、個々に合ったペースで支えることができます。
子どもは、それぞれ発達のペースや特性が異なります。
発達に合わない支援は、子どもの成長に影響を与えてしまう可能性も否めません。
そのため、保育士は子どもの発達に関する専門知識を知っておくことが必要なのです。
子どもの安全管理に関する知識
子どもの安全管理に関する知識も、保育士に求められます。
保育園の子どもは、危険を判断することがまだ難しい時期です。
そのため、園内での活動はもちろん、散歩や公園遊び、食事の時間などを十分に見守りながら、安全に行動できるよう指導する必要があります。
子どもが重大な事故に巻き込まれるリスクを避けるためにも、粘り強く指導を行い、安全に行動する意識を育てることが大切だと言えるでしょう。
音楽や製作などの保育スキル
音楽や製作に関するスキルも身につけておくとよいでしょう。
歌うことや楽器を演奏することの楽しさを子どもに伝え、音楽を通して成長を支えることも保育士の大切な仕事です。
また、粘土や折り紙を使って工作をする際にも、スキルがあれば製作活動をスムーズにサポートできます。
音楽や工作などに触れ、子どもは想像力や表現力などさまざまな力を育んでいきます。
紹介した保育スキルを習得しておけば、保育の幅を広げられるでしょう。
保育士に必要な能力は小学生のうちから身につけられる

保育士に必要な能力は、小学生のうちから日常生活の中で少しずつ身につけられます。
ここでは、それらを身につける方法についても紹介します。
人の気持ちを考える力
人の気持ちを考えられるようになると、相手を思いやる気持ちが自然と育ちます。
その力を伸ばすには、絵本を読んだり映画を見たりした後に、登場人物がどのような気持ちなのかを子どもと一緒に話し合ってみるのがおすすめです。
「この登場人物はどんな気持ちだったと思う?」「どうしてこんな行動をしたのかな?」と問いかけてみて、子どもが登場人物の気持ちを考える機会を作ってあげましょう。
子どもにおすすめの本は、以下の記事で紹介しています。
さまざまな登場人物の気持ちを考えてみましょう。
読書の秋に子どもにおすすめしたい!元小学校の先生が書籍を紹介!
読書初心者の子どもでも読みやすい!【学年別】おすすめの本を紹介
読書は、子どものさまざまな能力を伸ばしてくれます。
以下の記事で読書の効果をチェックしてみてください。
【小学生の冬休みにおすすめ!】読書によって得られる効果を徹底解説
最後までやり抜く力
最後までやり抜く力があると、何事も諦めずに取り組むことができます。
この力を養うには、簡単な挑戦から始め、小さな成功体験を積んでいくのがよいでしょう。
まずは小さく目標を決め、最後まで取り組めるよう、周囲の大人がサポートしてあげてください。
たとえば、簡単な家の手伝いやドリルを1ページ進めるなどの方法があります。
小さな目標をたくさんクリアして「自分でもできるんだ」という達成感を得ていけば、最後までやり抜く力が身についていきます。
最後までやり抜く力など非認知能力を伸ばす方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
非認知能力は子どもの将来に役立つ力!家庭でできる育み方もご紹介!
周囲をよく観察する力
周囲をよく観察する力も、保育士にとって欠かせません。
観察力を育てるには、外での自然観察がおすすめです。
木や草花、雲、鳥、虫など、自然にはさまざまな変化が見られるため、子どもの観察力を養うのに適しています。
散歩の途中でも、「なぜ雲が動いているんだろう?」「空は昨日とどう違っている?」と考えることで、少しずつ観察力が育まれていくでしょう。
定期的に同じ場所に行って観察する機会を作れば、四季の変化にも気づきやすくなります。
観察力を養うには、直接体験もおすすめです!
直接体験で生きる力を身につけよう!体験が大切な理由とおすすめの体験を詳しく解説!
自分の考えを伝える力
自分の考えをしっかり伝える力があれば、人との会話や授業での発表など、さまざまな場面で役立ちます。
この力を育てるには、まずは子どもの話をしっかり聞いてあげることから始めましょう。
「うんうん」とうなずいたり、「なるほど」と共感しながら聞いたりすることで、子どもは「伝えることは楽しい」と思えるようになります。
話を聞いたうえで、子どもが話しやすいように質問を投げかけてみましょう。
「何が楽しかった?」「お友だちと何を話したの?」などと質問すると、子どもは自分が考えたことや感じたことを話してくれるようになります。
日頃から話す機会を積極的に作っていけば、自分の考えを伝える力は少しずつ育まれていくでしょう。
保育士になるための方法

保育士になるためには、まず保育士資格を取得する必要があります。
ここでは、保育士を目指すルートなどについて解説します。
保育士資格の取得方法
資格を取得するには、2つのルートがあります。
- 厚生労働大臣指定の保育士養成機関(専門学校・短大・大学など)を卒業する
- 「指定外の大学・短期大学・専門学校を卒業する」または「2年以上の実務経験がある」ことで、受験資格を満たしたうえで保育士試験に合格する
養成機関を卒業した場合は、保育士試験を受験せずに資格を取得できます。
高校・大学・専門学校から目指すルート
高校から保育士を目指す場合は、厚生労働大臣指定の保育士養成施設へ進学する方法が一般的です。
養成施設には、大学・短期大学・専門学校などがあり、卒業することで保育士資格を取得できます。
一方、指定外の大学や短期大学、専門学校へ進学した場合でも、受験資格を満たして保育士試験に合格すれば資格を取得できます。
なお、専門学校は一般的に2年制が多く、大学より短期間で資格取得を目指せる点が特徴です。
保育士になるまでの流れ
保育士になるまでの流れは、以下のとおりです。
- 保育士資格を取得する(養成施設の卒業または保育士試験の合格)
- 保育士証の登録・発行手続きに必要な書類(資格を証明する書類や戸籍謄本など)をそろえる
- 郵便局窓口から簡易書留で郵送する
- 保育士証が届くまでの間に就職活動を進める
- 保育士証を受け取り、保育士として働き始める
必要書類を郵送すると、およそ2か月程度で保育士登録事務処理センターから保育士証が簡易書留で届きます。
保育士証が届くまでには時間がかかるため、その間に就職活動を進めておくと、資格取得後にスムーズに働き始められるでしょう。
保育士の経験を活かせる仕事

保育士の経験を活かせる仕事には、さまざまなものがあります。
ここでは、代表的な仕事を紹介するので、進路選びの参考にしてください。
幼稚園教諭
保育士として働いた経験は、幼稚園教諭の仕事でも活かすことが可能です。
子どもの発達段階に合わせたサポートができるうえ、現場で培った観察力や、子ども・保護者との関わり方は、幼稚園でも役立ちます。
また、子どもの発達に関する知識や安全管理の知識も活かせるため、保育士としての経験は、大きな強みになるでしょう。
なお、幼稚園で働くには原則として幼稚園教諭免許が必要です。
ただし、保育士資格と一定の実務経験がある場合は、幼保特例制度を利用して幼稚園教諭免許状を取得できる場合があります(令和11年度末までの特例制度)。
実際に働く場合は、幼稚園教諭免許の有無を確認することが大切です。
参照元:文部科学省
児童指導員
児童指導員は、児童養護施設や放課後等デイサービスなどで子どもの生活や成長を支える仕事です。
保育士として培った子どもの発達に関する知識や安全管理の知識、子ども・保護者との関わり方は、現場でも十分に役立ちます。
子どもの発達や特性を見ながらサポートできるため、保育士の経験を活かして活躍できるでしょう。
ベビーシッター
ベビーシッターも、保育士として培った経験を活かせる仕事です。
ベビーシッターには、家庭環境や子どもの性格、発達段階に合わせて柔軟に対応する力が求められます。
さらに、適切なコミュニケーションや細やかなサポートも欠かせません。
そのため、子どもの発達に関する専門知識や安全管理の知識は、ベビーシッターの現場でも活かせるでしょう。
さらに、資格を持っていると保護者からの信頼も得やすくなるため、仕事を安心して任せてもらえる可能性も高まります。
保育士に興味がある人におすすめの本

最後に、保育士の仕事内容や子どもの発達を学べる本を紹介します。
どれも分かりやすく学べる本なので、ぜひ子どもと一緒に読んでみてください。
保育士の仕事を学べる本
●『いきいき!保育士』

保育士の仕事内容や現場で役立つテクニック、仕事の魅力まで、楽しいイラストで分かりやすく解説している情報図鑑。
イラストが豊富なため、保育士の仕事内容や役割をイメージしやすくなっています。
保育士という仕事について楽しく学びたい人におすすめの1冊です。
いきいき!保育士 (おしごと図鑑)
●『保育士・教師』(ポプラ社「めざせ!あこがれの仕事」シリーズ)』

保育士や小・中・高校・大学で働く先生方への取材をもとに、それぞれの仕事内容を紹介している本です。
仕事の流れや魅力、仕事の厳しさ、目指すための方法などが紹介されています。
写真や現場で働く人の声を交えながら紹介しているため、仕事への理解を深められます。
保育士・教師|めざせ!あこがれの仕事
子どもの発達を学べる本
●『0歳~6歳 子どもの発達と保育の本』

子どもの発達を理解し、保育の実践にも役立つ1冊です。
0〜6歳の子どもの発達と、それに応じた保育の実践について解説されています。
本書は、発達過程を詳しく解説する「発達のようす」と、その発達を踏まえた保育実践をイラストや写真で紹介する「保育のポイント」で構成されています。
コンパクトにまとまっているため、理解しやすいでしょう。
0歳~6歳子どもの発達と保育の本
まとめ|保育士に必要な能力を理解しよう

保育士は、観察力やコミュニケーション力、判断力などさまざまな能力を必要とする仕事です。
さらに、子どもの発達や安全管理に関する専門知識も求められます。
なぜなら、子どもだけでなく保護者や同僚など多くの人と関わりながら、一人ひとりの子どもの成長に合わせたサポートを行うからです。
子どもの安全管理やイベント企画、書類作成など仕事内容が幅広いことも、さまざまな能力が必要とされる理由でしょう。
必要な能力は、子どものうちから日々の生活の中で意識して取り組むことで、少しずつ育んでいくことができます。
もし保育士に憧れている子どもがいたら、ぜひその能力を積極的に伸ばしてあげてください。
お子さまには無限の可能性がある!
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