清水建設プロジェクト最終報告~みらいいひらめきラボ2022 プログラミング・秘密基地編~
2022年5月29日(日)「プログラミング」×「秘密基地」をテーマにオンラインイベント「みらいいひらめきラボ2022 プログラミング・秘密基地編」を開催しました。
完成した秘密基地の紹介など子どもたちのプレゼンテーションの様子を紹介します。
2022年5月29日(日)にみらいいアカデミア主催、清水建設株式会社(以下、清水建設)共催で「プログラミング」×「秘密基地」をテーマに、オンラインイベント「みらいいひらめきラボ2022 プログラミング・秘密基地編」を開催しました。
このイベントは、みらいいアカデミアと、清水建設との共催で実施した、「グリーン秘密基地探究プロジェクト2022~ワクワク×自然編~」のプレゼンテーションイベントです。
この「グリーン秘密基地探究プロジェクト2022~ワクワク×自然編~」は、子どもたちが自然と直接触れ合い、生きる力を育む機会の提供を目的とし、千葉県富里市にある八ツ堀のしみず谷津の休耕田の近くの土地を利用して、「自然に優しい」「ワクワク」をテーマに子どもたちが自由に発想をして、自分たちだけの秘密基地を1か月間かけて作るというプロジェクトです。
ここでは、完成した秘密基地の紹介、秘密基地を作って何に気づいたのかなどについて、子どもたちがプレゼンテーションをした、イベントの様子をお届けします。
詳しいプロジェクトの概要はこちら
⇨【子どもたちが自然を活かした秘密基地づくりにチャレンジ!! 】みらいいアカデミアが、清水建設との共催で「グリーン秘密基地探究プロジェクト2022~ワクワク×自然編~」を実施
イベントの概要
■日時
2022年5月29日(日)13:00〜15:50
■イベント内容
【第一部】ゲームプログラマー体験ワークショップ
<進行>
Hiro(新たな学びのオンラインスクール みらいいアカデミア代表講師)
<内容>
Scratchで作られた秘密基地がテーマのゲームを使い、ゲームプログラマーを体験できる新感覚のオンラインワークショップ
【第二部】ワクワク秘密基地プレゼンテーション
<進行>
齊藤陸(新たな学びのオンラインスクール みらいいアカデミア校長)
<審査員>
清水建設 環境経営推進室 グリーンインフラ推進部部長 橋本純 氏
富里市民有志の方々代表 岡本伸正 氏
みらいいアカデミア代表 福田紘也 氏
<内容>
「グリーン秘密基地探究プロジェクト2022~ワクワク×自然編~」において、秘密基地を作った3名の子どもたちによるプレゼンテーション
■参加人数
最大200名
■対象
小学1年生〜小学6年生・保護者
■体制
主催:みらいいアカデミア
共催:清水建設
協力:富里市民活動サポートセンター
後援:千葉県・富里市教育委員会
当日の様子
第一部のゲームプログラマー体験ワークショップが終了し、14:10〜15:10で第二部のワクワク秘密基地プレゼンテーションが行われました。
これまでの取り組みについての紹介
イベントの冒頭では、これまでのプロジェクトの取り組みについてと、清水建設が富里市で取り組む活動についての紹介を行いました。
清水建設のしみず谷津での取り組みについてはこちら
⇨清水建設が挑戦するSDGs!富里市の八ツ堀のしみず谷津の休耕田を再生するプロジェクト
これまでの取り組みについてはこちらから
⇨【清水建設 x みらいいアカデミア 】グリーン秘密基地探求プロジェクト2022〜ワクワク×自然編〜アイデア紹介&キックオフレポート
3名のプレゼンターについて紹介!
秘密基地のプレゼンテーションをしたのは、以下の3名です。
たかまるくん 小学3年生
小学3年生のたかまるくんは、「忍茶屋」という秘密基地を作ってくれました!竹を30本以上切って、使ったこと、忍者とお茶屋さんが一気に体験できるという特徴のある秘密基地です!
ゆうやくん 小学5年生
二人目は小学5年生のゆうやくんです。「周りからばれない隠れ家」という秘密基地を作ってくれました!誰かが近くにきたらロボットが教えてくれる最先端な仕掛けや、周りから見えないということが特徴的な秘密基地になっています。
たいようくん 小学4年生
3人目は小学4年生のたいようくんです。「エコエコルンルン秘密基地」という秘密基地を作ってくれました!エコで次世代の生活ができたり、ルンルンと気分が上がる仕掛けがたくさんあるのが特徴の秘密基地です。
プレゼンスタート!
ここからはどのようなことをプレゼンしたのか、一人一人ご紹介します。
忍茶屋
まずは秘密基地の実際の動画の紹介がありました!
中には、仕掛けがあり、緑は進め、赤は止まれのライトが点滅していて、とても楽しい秘密基地ですね!
この後、気づいたこと、これからに向けて、感想を発表してくれました。
生き物がたくさん住める場所、建物を立てることは大変!
何日間か空けて、竹林にいくと、最初は小さかった竹がすごくおおきくなっていました!調べてみると、竹の成長はとても早く、一日で1メートルも成長することもあるらしいです!
さらに竹には、竹によって音が違うから楽器が作れたり、タケノコをとって食べられたり、成長が早いからすぐに何かの材料に使うことができるという良い点があります!
だけど、悪いこともあります。
竹が地下水を全部吸って湿地がなくなったり、竹を切っても根っこがあったらまたすぐ生えてくるので、建物を立てる時には全ての根っこをとらなくてはいけなかったり、竹林の近くに家をたてるときは、家の下に根っこがこないように地下に壁を作る必要があります!
今回たくさんの竹を切って秘密基地を作ったのですが、まだまだ竹はあるので、生き物がたくさん住める湿地にしたり、建物を立てることは大変だなと思いました!
これからに向けて・感想・メッセージ
2階建てにしたり、庭や地下室、竹のおもちゃを作ったり、おもしろいしかけをもっと作りたいです!またこの場所で、全部の遊具が竹でできている公園、竹をロープでつないで空中散歩、生えている竹で巨大パチンコ、竹でピタゴラスイッチ、竹でご飯炊きなどをしてみたいです!
あとは竹林の隣のしみず谷津にいた、とても元気なおたまじゃくしの観察もしてみたいです!感想は、道具がなくても、木の棒で、竹の枝が取れることに驚きました!
また仕掛けを作るときに配線を繋げて、そこで使った圧着ペンチはとても力が必要で大変でした!また、竹林の隣のしみず谷津には湧水が出でいたり、綺麗な花も咲いていたり、ヘビもいてビックリしました!
みなさんへのメッセージは、自然は家も作れるしなんでもできるので、自然は神様です。けれど使いすぎはやめて、正しく使いましょう!
しみず谷津でおたまじゃくしを必死に捕まえている
周りからばれない隠れ家
まずは秘密基地の実際の動画をご覧ください。
ロボットを使って、誰かが近くにきたらセンサーで知らせられるようにしたり、笹で周りを見えないように隠したり、地下室を作ったりと、「秘密」にするにはどうすれば良いのかを考え、実現してくれました!
この後、気づいたこと、これからに向けて、感想を発表してくれました。
竹の外側は栄養がたくさん!さらに日常の便利さにも気づけた!
竹を切った時にその切った部分にハエが集まっていました。僕の予想だと、竹の中が空洞だから、竹の外側から水や栄養を送っていて、そこを切ったので、上に送っていた水や栄養が出て行って、それをハエがなめていると予想しました。
そして、調べてみたところ.....予想は当たっていました!竹の外側には、他の植物では真ん中に通っている、根から吸い上げた水・肥料などの養分を運ぶ道管という部分と、光合成で作られた養分を運ぶ師管があり、竹を切ることでそこから水分や栄養が漏れることで、ハエがきます!
ハエは餌や水分が補給しやすい場所が好きで、餌としての場合と、産卵場所として利用するということがわかりました!虫にとって、自然は大切なんだなと改めて思いました。
竹の中の水を飲む ゆうやくん
また秘密基地を作り、日常の便利さにも気づきました。竹林は、自然がたくさんあるし、景色もよく、たくさんの虫がいて楽しいですが、家はあったかく、Wi-Fiもあって、テレビ、キッチン、冷蔵庫、電気、水道など生活するにはたくさんのモノが必要です。
秘密基地で生活しようと思ったら、まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあるので、日常のありがたさにも気づくことができました。
これからに向けて・感想・メッセージ
これからやってみたいことは、秘密基地をもっと住めるようにすることや、今回見つけた、5種類のアリを調べたり、どんな生き物がいるのか、もっと調査してみたいです!秘密基地を作るのは大変でしたが、自分一人の力では、完成できなかったので、手伝ってくれた色々な人に感謝したいです。
岡本さんに手伝ってもらいながら竹に穴を開けているゆうやくん
秘密基地を作るのはとても楽しいし、発見もたくさんあるので、ぜひみなさんも機会があれば作ってみてください!
ありがとうございました。
エコエコルンルン秘密基地
まずは秘密基地の実際の動画をご覧ください。
竹害問題に貢献できた!
気づいたことは3つあります!
1つ目は、捨てられるはずだった、野菜くずを植えて、育てて、食べられるということです。玉ねぎのくずを捨てていたら、生ごみは約80%が水分で、紙やプラスチックよりも燃えにくく、廃棄の時にCO2を多く排出してしまいます。なのでとてもエコなことだなと思いました!
2つ目は竹害問題に今回のイベントが貢献するということです。
竹害問題は、竹が成長しすぎて、道路や人間の住んでいるところに伸びてしまったり、竹が伸びて周りの草木に日が当たらなくなり、枯らしてしまうという問題です。今回竹をたくさん切って、濾過装置などのエコな装置を作ったので、竹害問題に貢献できたと思います。
たいようくんが作った濾過装置!
そして、もし僕が総理大臣になったら、プラスチックのコップを使うより、竹のコップなどを作ることを活発にしたいと思います!
3つ目は竹のブランコについてです。
竹のブランコは、竹を切ったりするので、竹害問題へ貢献もするし、長さも調節できるので、小さい子供でも楽しむことができます。なので、この竹ブランコが全国に伝われば、全国の竹害問題に貢献できると思いました!
これからに向けて・感想・メッセージ
これからに向けては、今回エコについて学んでみて、今からでもできることがたくさんあると分かったので、生活の中でエコについて取り組んでみたいと思います。秘密基地でもやりたいことはたくさんあるので、調べたことをもっと取り入れられるようなエコな秘密基地にして、さらにたくさんの野菜を植えて、家庭菜園をしたり、自給自足できるような場所にしたいです。
竹林の隣の谷津で遊んで、沼にハマったり、おたまじゃくしを捕まえたりして自然の姿が守られている場所には、生き物がたくさんいるんだなと思いました!
しみず谷津で釣りをするたいようくん
このプロジェクトの中で、他の谷津にも遊びに行きましたが、岡本さんから室町時代からの歴史があるということを聞けて、歴史が好きな僕にとって、とても興味深いことを聞けました。
お城があったという話を聞いてとても驚きました!初めて行った富里市でしたが、面白いことがたくさんあるんだなと思いました。
秘密基地を作るのは、楽しいだけでなく、学べることがたくさんあるので、みなさんぜひ自分だけの秘密基地を作ってください!
表彰式!各プレゼンターに賞を授与!
今回共催で行った清水建設の橋本さんからは、グリーンインフラ賞、そして、現地活動で竹の切り方や、組み立て方法をたくさん伝授してくれた岡本さんからは、おかもと賞、そして主催のみらいいアカデミアからはみらいい賞が授与されます!
グリーンインフラ賞は「エコエコルンルン秘密基地」を作ってくれた、たいようくんが受賞しました!
橋本さんからは
「グリーンインフラとは、自然の力をうまく生かして、自分の生活を改善していこうという意味なのですが、楽しいだけではなく、野菜くずを捨てずに野菜が育てるということであったり、秘密基地を作る活動が竹害問題に貢献することに気づいてくれて、グリーンインフラとしての貢献はとても大きいです。グリーンインフラというテーマにとてもあっていたと思います!おめでとうございます!」
とコメントをいただきました。
おかもと賞は、「忍茶屋」を作ってくれた、たかまるくんが受賞しました!
岡本さんからは
「竹をたくさん切って作ってくれたことで、荒れた竹林を綺麗にしてくれて、景観としても良くなりました。さらに、屋根も壁も全て竹でできているので、燃えやせば、地球に優しい炭素として、地球に戻すこともできるので、地球に優しい秘密基地という点で、評価させていただきました。」
とコメントをいただきました。
みらいい賞は、「周りからばれない隠れ家」を作ってくれた、ゆうやくんに授与されました!
みらいいアカデミア代表の福田からは「
秘密基地を作るということに対して、”秘密”にするという、とてもシンプルに捉えて、秘密にするにはどんなものが必要かを考え、試行錯誤して、作っていたことが素晴らしいなと感じました。さらに私たちの生活は、欲しいものは周りに全てあるという状態ですが、秘密基地作りを通じて、日常便利さに気づいたということで、私も見習わないといけないと感じました。」
とコメントがありました。
イベント参加者の声
イベントに参加した方々から以下のようなコメントもいただきました!
「小学生が秘密基地を作ることに驚いたし、それを通じて自然に詳しくなっていることに感心しました!」
「参加されていたお子さんたちの活き活きと創意工夫をして楽しんでいた様子に、息子が感心や共感をしておりました!」
「小学1年生が参加しましたが、13時から15時まで集中力を欠くことなく参加させていただきました!とても楽しかったようです!ありがとうございました!」
「今回をきっかけに、子どもの外出時の目の付けどころが変わりそうです!」
さらにお子さんからは
「竹林問題を今まであまり考えていなかったが、少し関心を持つことができた!」
「僕たちは文明に頼ってばかりだと気付いた。もっと自然のことを考えたり共感したりした方がいいと思う。」
などのコメントをいただきました!
これからの取り組み
子どもたちの発表内容、オンラインイベントに参加した方のコメントから、
自然と直接触れ合い、生きる力を育む機会の提供を目的とした探究学習プロジェクト「グリーン秘密基地探究プロジェクト2022~ワクワク×自然編~」は、目的を達成できたのではないでしょうか。
これからも、みらいいアカデミアでは子どもたちが楽しめて、力を育めるような活動を継続していくそうです。
みらいいでも、さまざまなプロジェクトの告知や、進捗を共有していきますので、ぜひご覧ください!