ネットリテラシーとは?小学生から学べるコンテンツや書籍もご紹介!
「子どもがインターネットからトラブルに巻き込まれないかしら?」小学生の子どもでも一人でインターネットを使う現代、トラブルに巻き込まれないか心配ですね。
そんな時に必要とされるのが「ネットリテラシー」です。
この記事では、「ネットリテラシー」について解説し、親子で身に付ける方法もご紹介します。インターネットを上手に活用し、デジタル時代を楽しく生き抜く力を手に入れましょう。
ネットリテラシーとは
「ネットリテラシー」とは「インターネットリテラシー」の略語で、「インターネットを使いこなす能力」のことです。
インターネットの情報や事象を正しく理解し、適切に判断、運用できる能力の事と言われています。
インターネットの普及により、一般の人も情報を発信することができるようになりました。
発信される情報は、その情報が正しいかどうかの判断は読み手にゆだねられています。
また、気軽に情報を発信できますが、瞬時に世界中に公開され、簡単にコピーを取ることができるため、一度発信した情報を完全に取り消すことはできません。
加えて、現実社会と同様にインターネットを悪用しようとする人もおり、被害者や加害者にならないために、「ネットリテラシー」は重要です。
「ネットリテラシー」には、情報を受け取る時、発信する時、ウイルスなどをふせぐためのものの三種類があります。
情報を受け取る時のネットリテラシー
インターネットでは、パソコンや携帯電話から簡単に情報を発信することができます。
その気軽さのために、内容を精査せずに噂話を流してしまったり、悪意をもって虚偽の情報や誹謗中傷を発信したりする人もいます。
インターネットの情報は、発信者が意図するしないにかかわらず、嘘が含まれていることを知っておかなければなりません。
情報を発信する時のネットリテラシー
子どもでも気軽に情報を発信できる時代になりました。
「このぐらい大丈夫だろう」と発信した内容から個人や住所を特定されてトラブルになるケースもあります。
ちょっとした風景の画像からでさえ、住所を特定できることを知っておきましょう。
個人を特定する情報は載せない、画像などを発信する際は公開範囲を限定するなどの方法を知っておくことが重要です。
ウイルスなどを防ぐためのネットリテラシー
知人を装ったメールからの添付リンクや安易なアプリのダウンロードから、ウイルスに感染してしまうこともあります。
中には感染した端末から個人情報を外部に転送してしまうものもあり、知人や友人にまで被害が及んでしまう可能性も。
心当たりのないメールは開かない、安易にダウンロードしないなどのリスク管理が必要です。
子どもへのネットリテラシー教育の必要性
私たち親世代と違って、子ども達は物心つく頃からインターネットが身近にある環境で育ってきました。
総務省の「令和3年 情報通信白書」によると、6~12歳の子どものインターネット利用状況は2020年で8割を超えています。
この人数は年々増加しており、インターネット利用が低年齢化していると言えるでしょう。
SNSの利用状況は4割弱にとどまりますが、13~19歳だと9割弱の子どもがSNSを利用しています。
情報を受け取るだけではなく、発信する立場にもある子ども達に、早急なネットリテラシー教育の普及が求められています。
また、小学校では一人一台パソコンが配布され、急速にデジタル機器の発展、普及が進んでいます。
社会人になってもインターネットを使わずに仕事をすることは考えられません。
インターネットトラブルが怖いから使わない、というのではなく、正しい知識と技術を持ち、上手にインターネットを活用することが、子どもが生き抜いていく力にもなるのです。
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ネットリテラシーが低いとトラブルに発展することも
ネットリテラシーが低いと、トラブルに巻き込まれることもあります。
「これぐらい大丈夫」「まさか自分が巻き込まれるなんて」というちょっとした油断から被害者になってしまったり、知らずに加害者になってしまったり。
どんなトラブルが考えられるか見てみましょう。
インターネット詐欺
インターネット詐欺には、IDや口座番号などの個人情報を盗み出すフィッシング詐欺、アカウントの乗っ取り、クリックするだけで料金を請求されるワンクリック詐欺、Webサイトやメールから感染しパソコンをロックしてお金を要求するランサムウェアなど、悪質なものが多数あります。
怪しいサイトやメールのリンクを開かない、ソフトを安易にダウンロードしないなどを知っておく必要があります。
インターネットの情報を鵜呑みにしてしまう
インターネットの情報は、信頼性のあるものとそうでないものが混じっています。
書かれてあることをそのまま鵜呑みにするのではなく、「その情報が本当かどうか」を自分でも調べ、判断することが必要です。
アプリなどの安易なダウンロード
無料のアプリなどを安易にダウンロードすることでウイルスに感染することもあります。
クリック一つでダウンロードできてしまうため、子どもが勝手にダウンロードしないように、よく言って聞かせておくほか、フィルタリングをかけておくことも重要です。
いじめや誹謗中傷
SNSでの発信は顔が見えず、匿名で行うこともできます。
だからといって、現実社会でも言わないようなことを発信すると、いじめに発展したり、ひどい場合は訴訟になったりもします。
インターネットだから、匿名だからとなんでも発信してよい訳ではありません。
また、匿名であっても、調べようと思えば個人を特定されることも知っておくとよいでしょう。
個人情報の漏洩
ウイルス感染によるものもありますが、自分でも自覚しない内に個人情報を漏洩してしまうこともあります。
人物が映っていなくても、スマホなどで撮った写真をインターネットで発信することで住所までも特定されてしまいます。
また、個人情報を安易に入力しないようにしなくてはいけません。
他人の情報の無断使用
自分の情報だけではなく、他人の情報を無断で使用することもあってはならないことです。インターネットに公開されている文章などを無断で使ったり、商用利用不可の画像を自分のものとして発信したりするのはマナー違反です。
SNSの性被害
TwitterやInstagramなどのSNSを介した性被害も深刻です。
アイドルになりたい子どもにSNS を利用して近づき、自分で撮影させた画像を送らせ、画像をインターネット上にばらまくなどと脅して更なる要求をするような犯罪は後を断ちません。
警察庁が発表した資料によると、令和元年の児童ポルノ事件の被害児童者数は1,559人となっており、そのうちの37.5%が「児童自らが撮影した画像に伴う被害」となっています。
家庭でのルールを決めて、子どもが自ら守れるようにすることが必要です。
著作権や肖像権の侵害
マンガの作品をSNSに載せたり、YouTubeの音源を抜き取るアプリなどを使用したりして、著作権や肖像権を侵害してしまうこともあります。
知らなかったでは済まされません。
著作権や肖像権についても子どもに教えましょう。
不適切なサイトへのアクセス
インターネットを利用している中で、知らずにアダルトサイトや、ドラッグなどの犯罪にかかわるサイトなど不適切なサイトやアプリにアクセスしてしまうこともあります。
これらのサイトやアプリにアクセスできないようにする設定が「フィルタリング」です。
「ネットリテラシー」には「フィルタリング」の知識も含まれており、子どもを守るためには不可欠です。
ネットリテラシー教育はいつから始める?
ネットリテラシー教育を始めるのは、「子どもが一人でインターネットを利用し始めた時」です。
小学生になると、家族間で共有しているスマホやタブレット、学校から配布されているパソコンなどを一人で触る時間も増えてきます。
親が常に目を光らせるのも限界があり、子ども自身にネットリテラシーを身に付けさせることが、子どもを守る事にもつながります。
子どものネットリテラシー能力を高める方法4選
それでは、子どものネットリテラシー能力を高めるための方法をお伝えしましょう。
ここでは
- 家族でインターネットを利用する際のルールを決める
- インターネット上のトラブルの具体例を教える
- ネットリテラシーを学べるコンテンツを利用する
- ネットリテラシーを親子で学べる書籍を利用する
の4つの方法について見ていきます。
家族でインターネットを利用する際のルールを決める
家族で話し合い、インターネットを利用する際のルールを決めましょう。
子どもの意見も聞きながら、一緒に話し合う姿勢が大切です。
警察庁には「ネチケット」(インターネット上のエチケット)が掲載されています。
これを元に、それぞれのご家庭に合わせて考えていくのもよいですね。
インターネット上の犯罪・トラブル防止のためのエチケット(ネチケット)
インターネット上のトラブルの具体例を教える
子どもには具体的な事例を出しながら話すと、より理解しやすくなります。
総務省のホームページにはインターネットトラブルの事例集だけではなく、保護者や子ども向けの動画や読み物などのコンテンツがあり、参考になります。
上手ネットと付き合おう 安心・安全なインターネット利用ガイド
ネットリテラシーを学べるコンテンツを活用する
こちらは小学1年生~高校3年生向けのコンテンツです。
クイズ形式になっており、それぞれに応じた動画もあり、分かりやすくまとめられています。
情報モラル学習サイト
ネットリテラシーを親子で学べる書籍を活用する
「ネットリテラシー」は親でも分かっているようで分かっていない、ということもあります。
そこで、親子で学べるネットリテラシーを高める書籍も利用しましょう。
子どものネットリテラシーを高めるお勧めの書籍10選
子どもと一緒に親も学ぶことができる「ネットリテラシー」の書籍を紹介します。
子どもが読みやすいマンガも多くあるので、手に取ってみてはいかがでしょうか。
『学校では教えてくれない大切なこと 12 ネットのルール』
マンガで分かる子供向けの実用書ともいうべきシリーズのうちの一冊です。
分かりやすくまとめられており、子どもと一緒に読めますね。
『学校では教えてくれない大切なこと 12 ネットのルール』
『クイズでわかる 小学生からのネットのルール 』
クイズを解きながら、インターネットやSNSのルールが身につく本。
子どもと一緒にクイズに挑戦してみてはいかがでしょうか。
『クイズでわかる 小学生からのネットのルール 』
『窓をひろげて考えよう―体験!メディアリテラシー』
メディアリテラシーを楽しく学べる仕掛け絵本です。
子どもも楽しく読んでくれそうですね。
『窓をひろげて考えよう―体験!メディアリテラシー』
『小学生から知っておきたいネットのルール (はっぴーSTUDY!)』
女の子がつい手に取ってしまうかわいい絵柄とマンガで解説されています。
情報量が多く、親が読んでも勉強になりそうです。
『小学生から知っておきたいネットのルール (はっぴーSTUDY!)』
『5分でわかる安心ネット術 (小学生実用BOOKS) 』
ネットリテラシーの事例やデータが豊富で、家庭でルールを話し合うためのページなどが充実しています。
ネットリテラシー能力を高めるために親子で取り組んでいけそうですね。
『5分でわかる安心ネット術 (小学生実用BOOKS) 』
『マンガでわかる! 小学生のためのスマホ・SNS防犯ガイド (こどもと生活シリーズ) 』
元埼玉県警捜査一課刑事の著者とともにマンガでネットリテラシーについて学ぶ内容です。
小学生のうちに学んでほしいスマートフォンやSNS、オンラインゲームの使い方についても書かれています。
『マンガでわかる! 小学生のためのスマホ・SNS防犯ガイド (こどもと生活シリーズ) 』
『しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール』
中高生のスマートフォンやSNSでの実際の失敗談からインターネットのルールを考えていく本です。
ショートストーリーを読んでいくことでネットリテラシーを身に付けられます。
『しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール』
『子どものスマホ問題はルール決めで解決します』
スマートフォンとの関わり方について、家族でルールを決める際に参考になる一冊。
ルールの決め方のほかに、ペナルティの設定方法、見直し条項の設定、親の声かけなどについても解説されています。
『子どものスマホ問題はルール決めで解決します』
インターネットを使いこなして世界を広げよう
デジタル社会になった今、インターネットは怖いからと避けて通ることはできません。
インターネットを介した犯罪、知らずに加害者になる心配などがありますが、ネットリテラシーを身に付けてインターネットを上手に利用できるようになりましょう。
瞬時に世界中の人とつながることができるインターネットは、使い方さえ間違えなければ子どもの世界を広げてくれる素晴らしいツールです。
この機会に子どもと一緒に親もネットリテラシーを身に付け、楽しくインターネットを使いこなしましょう。
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