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新しくなった育休制度!お父さんの育休中にしたい5つのポイント

子育て
新しくなった育休制度!お父さんの育休中にしたい5つのポイント

2021年2月、男性育休のあり方を大きく変える新制度が閣議決定されたことを知っていますか?
2019年度の育休取得率は女性が83%なのに対して男性はわずか7.48 % です。育休を取得したいと希望する男性が増えている一方、会社の雰囲気や仕事が忙しいなどの理由で諦めてしまうことも多いのが現状です。
今、こうした状況を変えるための仕組みづくりが進められています。

2021年2月、男性育休のあり方を大きく変える新制度が閣議決定されたことを知っていますか?
2019年度の育休取得率は女性が83%なのに対して男性はわずか7.48 % です。
育休を取得したいと希望する男性が増えている一方、会社の雰囲気や仕事が忙しいなどの理由で諦めてしまうことも多いのが現状です。
今、こうした状況を変えるための仕組みづくりが進められています。

男性の育休 注目の変更点は?

具体的にどのような動きがあるかご紹介します。

「男性版産休」の創設

子の出生後の最大8週間以内に、最大4週間利用できる制度です。従来の育休と比べて以下の点が改善され、より柔軟に取得しやすい制度となっています。
・取得申出期限を2週間前に短縮(育児休業制度では1か月前)
・休暇の分割取得や休業中の一時的な就労を許可

企業に対する育休取得推進の働きかけ強化

企業に対しては育休取得推進のために以下の点が義務付けられる動きがあります。
・育休取得対象者に対する制度の周知や育休を取りやすい環境づくり
・従業員が1,000人以上の大企業は男性育休取得率を2023年4月から公表する 
新しい制度によって、多くの企業が男性の育休取得により積極的になることを期待したいですね。
しかし、実際に育休を取得しても、どんな風に過ごしたらよいか、具体的には分からない、というお父さんも多いのではないでしょうか?
そこで、みらいいコミュニティメンバーの声をもとに、夫婦が協力して幸せな育児をしていくうえでぜひやって欲しい5つのことをまとめました。「すでに子どもがいるけど、うまく育児に参加できている自信がない」という方にとっても、参考になると思います!
みらいいコミュニティの紹介

 育休中に何をする?お父さんになるための5つの準備

①家庭内のタスクを2人で書き出してみよう! 

現時点で夫婦それぞれが担当している家事・育児のタスクをすべて書き出してみてください。これから赤ちゃんが生まれる予定の方は想像して書いてみましょう。細かいことも、思いつく限りすべてです。
お互いのタスクを共有しておくことは、これから2人が同じ目線で家事・育児をやっていくための大切な準備です。その上でどのように役割分担をしていくか一緒に考えましょう。
いざ書き出して見ると、たくさんありすぎて圧倒されるかもしれません。だけどすべて完璧にやる必要はありません。大切なのは「何を重視して、何に手を抜くのか」を話し合うこと。
・食事だけは栄養面を考えてちゃんと作りたい
・ここの掃除はやり方が決まっているから私がやる
・2人ですべてやるのは大変だから家事代行も検討しよう
など、こだわるポイントは人それぞれです。
お互いの意見を共有し、2人にとってベストなやり方を探してみることをおすすめします。
子育ては想定外の連続です。夫婦2人の頃のように効率よく家事が回らず、てんやわんやになってしまうこともあるかもしれません。優先順位の低いものはどんどん手放そう!そんな気持ちで、新たな家事・育児のタスクや分担を夫婦2人で作り上げて行きましょう。

②家事・育児を一度ひとりで切り盛りしてみよう

書き出した家事・育児のタスクを一度すべてお父さん一人でやってみましょう。最初はうまくいかなくても大丈夫!経験してみることが大切です。
実際にやってみると、書き出した時には気付かなかった発見があるでしょう。
たとえば、床の上にはモノは置かないように決めておいた方が掃除しやすいとか、赤ちゃんが寝ている隙にこま切れに家事を進めておいたほうがいいとか、食事の準備は献立作りに意外と苦労する…とか。
もし大変だなと感じることがあれば、どうしたらラクにできるか考えてみましょう。試行錯誤しながら家事のマネジメントをしていくのも面白いですね。
みらいいでも家事をちょっとラクにするアイデアをご紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
【2021年最新版】自分時間を作る時短術10選!

③ 産後うつについて知ろう

「産後うつ」は子どもが生まれる前にぜひ知っておいて欲しいことです。
産後1年以内の母親の死亡原因で一番多いのは「自殺」です。
産後うつの発症率は10~15%と言われており、決して珍しいものではありません。誰しもなる可能性がある身近な問題なのです。
産後うつがもっとも発症しやすいとされている時期は産後2週間~1ヶ月。発症するとなかなか治らないのがうつの恐いところです。
この期間に男性が育児に積極的に参加することは産後うつの発症を予防するうえでも、とても効果的です。
特に夜間の赤ちゃんのお世話をお父さんが担当するなど、お母さんがしっかりと睡眠時間を確保できる工夫ができるといいですね。
産後うつの原因のひとつは産後のホルモンバランスの変化と言われています。どんなにお父さんが積極的に育児に参加していても発症してしまうことはあります。誰のせいでもありません。だからこそ産後うつについて正しい知識を持ち、自分のパートナーに異変が見られたときにすぐに適切な機関と連携することもお父さんの大切な役割です。

④夫婦2人で話す時間をつくろう

子どもとずっと向き合うお母さんにとって大人との会話の時間はとても貴重です。もともと女性は話すことが好きで、一般的に女性の1日の発語数は男性の約3倍とも言われているほどです。それなのに育児中、特に子どもが乳児のあいだは家で過ごすことも多く、大人同士の会話の機会がものすごく減ってしまうのです。
子育てでストレスを感じても、その気持ちを吐き出す場がないのは苦しいですよね。
“何か意見が欲しいのではなくただ聞いて欲しい、共感して欲しい”そんな気持ちに応える時間を作ることで、救われるお母さんも多いのではないでしょうか。
また、子育て中はお互いに余裕がなくぶつかったり、すれ違ったりしてしまうことがあります。普段から意識的に話をする時間を持つことで、お互いに本音を言いやすい関係を作っておけるといいですね。

 上の子をたくさんケアしてあげよう

最後は、これから2人目以降のお子さんが生まれる方へお伝えしたいことです。
上の子にとって弟・妹が生まれることはあまりにも大きな変化です。不安を感じてしまうお子さんもたくさんいます。妊娠中から心のケアを意識してあげられるといいなと思います。
出産後、お母さんは、赤ちゃんのお世話を優先しなければならない場面が多くなってしまいます。だからこそ上の子とお父さんとの関係をしっかり築いておくことが大切です。さらに、お父さんが赤ちゃんのお世話を担当し、上の子がお母さんにべったり甘えられる時間を作ってあげることもできるといいですね。

お父さんが育休を取得しやすい社会にするために

お父さんが育児に参加する雰囲気づくり

ワーキングマザーが仕事と育児の両立に苦労するのと同じように、男性が仕事をしながら育児に関わるのだって簡単ではないですよね。職場やまわりの理解が得られず、育児への参加に難しさを感じている人も多いのではないでしょうか。
みらいいは、お父さんが育児に参加できる雰囲気を作っていくことが大切だと思っています。まずは、育児や育休について周りの人と気軽に話をしてみませんか?
すでに育児と仕事を両立しているというお父さんは、育児や働き方のポイントや、改善したいことなど積極的に声をあげて欲しいです。
多くの声を上げることで、職場、そして社会の空気を少しずつ変えていきましょう。

男性育休取得のススメ

実際に数ヵ月の育休を取得されたお父さんからはこんな声が届いています。
・赤ちゃんの日々の些細な成長を感じることができて感動した!
・妻と子と何とも言えない一体感が生まれ、それが自信にもなった!
前例が少ないなかで育休を取得するのは勇気がいることです。でもその勇気が、自分や家族の将来、そして次の世代の未来をきっとプラスに変えていくことになると思います。
政府が掲げている目標は2025年に男性の育休取得率30%。しかし2019年度の調査では、7.48 %と目標を大きく下回っているのが現状です。男性の育休取得率30%を1日も早く達成するために、まずはあなたから行動してみましょう。 
【参考】
小室淑恵、天野多恵『男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる』 PHP新書,2020年
石蔵文信『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略』 幻冬舎文庫,2014年
 大阪大学大学院医学系研究科・精神医学教室『絵で見る心の保健室』 アルタ出版,2007年
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案(令和3年2月26日提出)(最終閲覧日:2021年4月19日)
エン・ジャパン「ミドル2500人に聞く「男性育休」実態調査」,2019年9月10日公開(最終閲覧日:2021年4月7日)
佐賀新聞Live「育休促進へ「男性版産休」 取得働き掛け、企業義務 法改正案閣議決定」2021年2月27日公開(最終閲覧日:2021年4月7日)

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