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【今日からできる】リサイクルをゼロから解説!SDGsとの関連も!

社会・SDGs
公開日:2021年7月4日 更新日:2024年10月15日
【今日からできる】リサイクルをゼロから解説!SDGsとの関連も!

今回は、リサイクルとは何かをゼロから丁寧に解説したうえで、リサイクルと今話題のSDGsとの関係性や子どもと一緒に取り組めるリサイクルを紹介します。
子どもたちがこれから歩む未来のためにリサイクルとは何かを詳しく知りたい人はもちろん、簡単にできるリサイクルを知って子どもと一緒に取り組んでみたいと考えている人も、ぜひ参考にしてください。

リサイクルの重要性が叫ばれている今、テレビのニュースから街中の看板に至るまで、日常生活のあらゆる場面でリサイクルという言葉が飛び交っています。

このように、リサイクルという言葉は人々の生活にすっかり浸透しており、誰もがリサイクルは未来のために必要不可欠なものだと理解していますが、リサイクルとは何かを完璧に説明できる人はほとんどいないでしょう。

そこで、今回は、リサイクルとは何かをゼロから丁寧に解説したうえで、リサイクルと今話題のSDGsとの関係性子どもと一緒に取り組めるリサイクルを紹介します。

子どもたちがこれから歩む未来のためにリサイクルとは何かを詳しく知りたい人はもちろん、簡単にできるリサイクルを知って子どもと一緒に取り組んでみたいと考えている人も、ぜひ参考にしてください。

リサイクルとは?

リサイクル(recycle)とは、使い終わったものを回収して資源化し、新しい製品を作ることです。
資源の無駄遣いを防いだり発生するゴミの量を抑えたりする「リデュース(reduce)」、ものを一度使っただけで捨てずに再利用する「リユース(reuse)」とともに、日本が推進する環境保全のための廃物対策「3R」の一端を担っています。
日本で実施されているリサイクルの主な方法は、廃棄物を粉々に砕くなどして資源化した後、新しく別のものに再生する「マテリアルリサイクル」、廃棄物を化学の力で資源化した後、新しく別のものに再生する「ケミカルリサイクル」、廃棄物を焼却処分する際に発生する熱を回収する「サーマルリサイクル」の3つです。
リサイクルは度々リユースと混同されますが、「原形を留めない」という点において、リユースとは大きく異なっています。

リサイクルの主な種類

ひとえにリサイクルと言っても、個々人が取り組める身近なものから企業・団体に義務が課せられている規模が大きなものまで、その種類はさまざまです。以下より、リサイクルできるもの、リサイクルの結果できるもの、回収方法とともに、リサイクルの主な種類を9つ紹介します。

容器包装リサイクル

スチール缶、アルミ缶、ガラス瓶、ペットボトル、紙パック、プラスチック製容器包装、紙製容器包装、段ボールは、「容器包装リサイクル法」で定義されている容器包装廃棄物であり、いずれも以下の通りリサイクルできます。
スチール缶:スチール缶、自動車、家電、建材など
アルミ缶:アルミ缶、自動車部品、電化製品の部品、建材など
ガラス瓶:ガラス瓶、グラスウール、アスファルト舗装など
ペットボトル:衣料品、容器、文房具、ゴミ袋など
紙パック:ティッシュペーパー、トイレットペーパーなど
プラスチック製容器:包装再生樹脂、人工木材、ゴミ袋、化学原料など
紙製容器包装:紙箱、段ボール、固形燃料など
段ボール:段ボールなど

 

リサイクルできる容器包装の回収は、主に市区町村が担っていますが、一部のスーパーをはじめとする小売店では、店頭回収も実施しています。
飲料用スチール缶、飲料用アルミ缶、飲料・調味料・酒類のペットボトル、プラスチック製容器包装、段ボール・紙パック以外の紙製容器包装には、国が定めている「識別マーク」が付けられているため、分別が容易です。なお、この他、独自のリサイクルマークが付けられている容器包装もあります。

食品リサイクル

食品は、農作物を育てるための肥料や家畜の飼料、油脂製品、メタンの原材料などにリサイクルできます。
食品メーカー、スーパー、レストラン、ホテルなどの食品を扱う事業者は、「食品リサイクル法」により、売れ残った食品や食べ残し、食品の調理中に生じるくずなどの食品廃棄物をリサイクルすることが義務づけられています。
一方、一般消費者には、食品をリサイクルする義務はありません。しかし、一部の自治体では生ゴミを資源ゴミとして回収しています。また、生ゴミを発酵させたり乾燥したりして堆肥にするコンポスターを使えば、自宅で生ゴミを堆肥にリサイクルすることも可能です。

家電リサイクル


エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は「家電4品目」と称され、「家電リサイクル法」によってリサイクルするように定められています。
家電4品目は、鉄、銅、アルミニウム、プラスチック、ガラスなどに分解された後、さまざまなものに生まれ変わります。
家電4品目は、家電を購入した小売店や、家電を買い替える際に利用する小売店に引き取ってもらうことが可能です。しかし、これらの小売店に家電を引き取ってもらうことができない場合には、住んでいる市区町村が定めている回収方法を確認する必要があります。
家電をリサイクルする際には、1,000~5,000円前後のリサイクル料金がかかります。小売店に家電を引き取ってもらう場合には、リサイクル料金を小売店に支払えば済むことが一般的です。しかし、小売店を通さず、自治体のリサイクルセンターに持ち込むなどして家電を処分する場合には、郵便局で家電リサイクル券を購入しなければなりません。
なお、リサイクル料金を節約したい場合には、家電を取り扱うリサイクルショップに買い取りを依頼してみると良いでしょう。

小型家電リサイクル

パソコン、携帯電話、カメラ、ゲーム機、電子レンジ、炊飯器、掃除機をはじめとするほとんどの小型家電は「小型家電リサイクル法」の対象品目であり、リサイクルすることが可能です。なお、パソコンは「資源有効利用促進法」の対象品目でもあります。
小型家電は、鉄、銅、アルミニウム、金、銀、プラスチックなどに分解された後、さまざまなものに生まれ変わります。
小型家電の回収は、主に市区町村が担っています。多くの自治体は、公共施設や小売店などに「回収ボックス」を設けるなどして無料で小型家電の回収を行っています。ただし、サイズの大きな小型家電を捨てたり、一度に大量の小型家電を捨てたりする場合には、リサイクル料金が発生することがあるため、注意が必要です。
もし、住んでいる自治体が小型家電の回収を行っていなかった場合には、国から認定を受けている事業者を探して回収を依頼してください。

電池リサイクル

ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン二次電池、小型シール鉛蓄電池といった小型二次電池は、「資源有効利用促進法」によってリサイクルするように定められています。また、法律による定めは無いものの、酸化銀電池、空気電池、アルカリボタン電池といったボタン電池は、リサイクルすることが可能です。
小型二次電池はリサイクルによって再び小型二次電池に生まれ変わるほか、ステンレス材料やコバルト合金材料などになります。ボタン電池は、建材や土壌改良剤などにリサイクルされます。
小型二次電池の回収を担っているのは、自治体や電化製品を取り扱う小売店などです。多くの自治体や小売店は、「小型充電式電池リサイクルBOX」という黄色のボックスを設置し、無料で小型二次電池の回収を行っています。一方、ボタン電池は、「ボタン電池回収缶」を設置している小売店などで無料回収されています。
なお、小型二次電池は、乾電池をはじめとする他の電池とは異なり、リサイクルマークが付けられているため、容易に判別できるでしょう。

建設リサイクル

建物を建てる際に用いられるコンクリート、アスファルト・コンクリート、木材は、「建設リサイクル法」で定義されている特定建設資材であり、リサイクルするように義務づけられています。また、建設中に発生する汚泥なども、リサイクルすることが可能です。これらをリサイクルした結果できるものは、下表のとおりです。
リサイクルできる建設廃棄物リサイクルの結果できるものコンクリート敷石、境界ブロック、路盤材、砕石などアスファルト・コンクリートアスファルト舗装、路盤材、砕石など木材木材チップ、木質ボード、紙、燃料など汚泥盛土材、埋め戻し材、ブロック、路盤材など
 
建設リサイクルを義務づけられているのは、解体工事や建設工事を請け負う事業者です。通常、対象となる事業者は、処理業者にリサイクル料金を支払って建設廃棄物の引き渡しを行います。

自動車リサイクル

バイクや自転車などの二輪車、トレーラー、特殊自動車などを除く自動車は、「自動車リサイクル法」によってリサイクルするように定められています。自動車は、主に鉄、アルミニウム、プラスチック、ガラス、タイヤ、バッテリー、フロン、エアバッグなどに分解され、下表のとおりリサイクルされます。
リサイクルできる自動車部品リサイクルの結果できるもの鉄自動車部品、鉄筋、鉄骨などアルミニウム自動車部品、鋼材、アルミ缶などプラスチックプラスチック部品、燃料などガラスグラスウール、アスファルト舗装などタイヤゴム、燃料、紙などバッテリーバッテリーなどフロン冷媒、断熱材などエアバッグバッグなど
 
自動車のリサイクルは、自動車の持ち主に義務づけられています。自動車の持ち主は、車の購入と同時にリサイクル券を購入します。リサイクル券の料金は車種によって異なりますが、普通自動車であれば15,000円前後です。そして、自動車を廃棄する際には、リサイクル券とともに自動車を引取業者に引き渡します。
なお、自動車リサイクル法では除外されているものの、自転車は、市区町村に粗大ゴミとして回収してもらえば、鉄などにリサイクルすることが可能です。

紙リサイクル

新聞や雑誌などの紙製品は、法による定めこそ無いものの、リサイクルすることができます。また、近年は紙おむつもリサイクルできるとして注目を集めています。これらをリサイクルした結果できるものは、下表のとおりです。
リサイクルできる紙製品リサイクルの結果できるもの新聞新聞、コピー用紙など雑誌紙箱、書籍、段ボールなど紙おむつ建築資材、段ボール、土壌改良剤、燃料など
 
新聞や雑誌などは、自治体のゴミステーションに資源ゴミとして出したり、古紙の回収業者に引き渡したりすることによってリサイクルできます。一方、紙おむつのリサイクルは、今のところ一部の自治体でしか行われていません。しかし、今後、紙おむつのリサイクルに取り組む自治体は、どんどん増えていくでしょう。

繊維リサイクル

衣類やタオル、寝具などの繊維製品は、断熱材やフェルト、雑巾、プラスチック製品、燃料などにリサイクルできます。
繊維のリサイクルは、法によって定められてはいません。しかし、一部の自治体では、役場の窓口などで繊維の回収を受け付け、リサイクルを実施しています。また、衣料品や寝具を扱う小売店なども、繊維の回収を行っています。

リサイクルはSDGs達成に必要不可欠

今現在、日本は2015年9月の国連総会で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goal)」、通称「SDGs(エスディージーズ)」の2030年までの達成を目指し、さまざまな取り組みを実施しています。
SDGsは17の目標からなりますが、その12番目に持続可能な消費と生産のパターンを確保する「つくる責任、つかう責任」が定められています。
「つくる責任」とは、生産者に求められる責任であり、消費者にリサイクルを呼びかけることなどが含まれます。一方、「つかう責任」とは、消費者に求められる責任であり、リサイクルに協力することなどがその例として挙げられます。
このように、リサイクルはSDGs、特に「SDGs12.つくる責任、つかう責任」を達成するうえで必要不可欠なものです。
リサイクルとSDGsの関係についてより詳しく知りたい人は、
【わたしたちができることって?】SDGs目標12.つくる責任、つかう責任を解説
をご覧ください。

子どもと取り組むことができるリサイクル

先に紹介したとおり、リサイクルにはさまざまなものがあり、子どもと一緒に取り組むことができるものもたくさんあります。以下より、子どもと取り組むことができる主なリサイクルを5つ紹介します。

ゴミの分別

リサイクルは、ゴミの分別から始まります。そのため、住んでいる自治体のゴミの分別方法を確認し、自治体の案内に従ってゴミ出しを行えば、それだけでリサイクルに参加することが可能です。
また、自治体に限らず、近所の小売店などが実施しているリサイクル活動も把握して協力すれば、ますますリサイクルに貢献することができます。
子どもと一緒にリサイクルに取り組む際には、自治体のゴミの分別方法の確認や、リサイクルに取り組んでいる小売店探しから始めてみると良いでしょう。

コンポストづくり

家庭で出る生ゴミは、コンポスターを使って堆肥にリサイクルできます。コンポスターは市販のものを用意しても良いですが、段ボールで自作した方がより多方面のリサイクルを学ぶことができるため、おすすめです。
段ボールコンポスターは、以下の手順でつくることができます。

  1. レンガを4つ用意し、コンポスターの土台をつくる
  2. 本体用の段ボールと蓋用の本体用より少し大きめの段ボールを用意して組み立て、本体をレンガの上に置く。
  3. 段ボールを敷くなどして本体の底を補強する。
  4. 腐葉土20ℓ・もみ殻くん炭2ℓ・米ぬか2ℓを本体に入れて混ぜる。

 
段ボールコンポスターを使っての堆肥づくりの手順は、以下のとおりです。

  1. 生ごみを天日干しするなどして乾燥させる。
  2. 生ごみをコンポスターに入れて米ぬかを適量ふりかけ、混ぜる。
  3. コンポスターに蓋をするように布をかけ、さらにコンポスターの蓋をする。

石けんづくり

揚げ物をした後などに出る使い古しの食用油、いわゆる廃油は、以下の手順を踏むことで石けんにリサイクルすることができます。

  1. 1.5ℓサイズのペットボトルに水200㏄を入れた後、苛性ソーダ80gを少しずつ加えていく。
  2. 冷水を張った鍋にペットボトルを入れ、ペットボトルを揺するようにしてペットボトル内の水と苛性ソーダを混ぜる。このとき、有毒な蒸気が発生するため、しっかりと換気を行うこと。
  3. 苛性ソーダが完全に溶け、ペットボトル内の水も人肌程度に冷めたら、廃油600ccを加える。このとき、お好みでアロマオイルを数滴入れても良い。
  4. ペットボトルにキャップをし、さらに、ペットボトルをビニール袋に入れて口をしばる。
  5. 中身にとろみがつき、白っぽくなるまでペットボトルを30分ほど振り続ける。
  6. 牛乳パックに中身を移し、固まるまで1週間ほど置いておく。

苛性ソーダは劇薬であるため、取り扱いには十分な注意が必要です。子どもに苛性ソーダを使わせるのが怖い人は、市販されている手づくり石けんのもとを活用してください。

リサイクル商品の購入

リサイクルによって生み出された商品を購入することも、リサイクルの促進につながる大切な活動です。リサイクル商品であるかどうかは、商品に表示されているマークを見ればわかります。
 
リサイクル商品に表示されている主なマークは、下表のとおりです。
マークの名前マークの意味再生PET樹脂リサイクル推進マークペットボトル再生フレークかペレットを原料として25%以上使用している製品。牛乳パック再利用マーク使用済みの牛乳パックを再利用している製品。グリーンマーク古紙を一定以上の割合で原料として使用している紙製品。
 
子どもと買い物に出かける際には、これらのマークが表示されている商品を一緒に探し、極力リサイクル商品を選ぶように心がけましょう。

まとめ

今いる子どもたちの未来はもちろん、将来生まれる子どもたちの未来のためにも、リサイクルによって限りある資源を守り続けることは、私たちにとって重要なミッションです。
自分1人でリサイクルに取り組むのも良いですが、子どもたちと共にリサイクルに取り組めば、より遠い未来にもリサイクルの輪を広げることができるでしょう。
リサイクルは、いつでも誰でも始められます。子どもと一緒にリサイクルに取り組もうと思い立ったら、まずはゴミの分別から始めてみてください。

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