SDGs12とは?私たちにできることを小学生向けに解説|つくる責任・つかう責任の意味と課題
世界では、食品ロスやごみの増加など、さまざまな問題が起きています。
こうした課題を解決するために、国連はSDGs12「つくる責任・つかう責任」という目標を掲げました。
この記事では、SDGs12の内容や必要な理由に加え、実現のために私たちができることを分かりやすく解説します。
SDGs12を達成するために何をすればよいのか、ぜひ参考にしてください。
動画でも3分で解説しておりますので、ぜひご覧ください!
SDGs12とは?小学生にもわかる「つくる責任・つかう責任」

ここでは、SDGs12の基礎知識について解説します。
SDGs12の具体的な内容や、掲げられた理由について見ていきましょう。
SDGsが掲げる17の目標
SDGsは、2015年9月、ニューヨークで193の加盟国が参加する国連サミットで採択され、17の目標とターゲットが定められました。
これらが決定するまでには、1,500以上の企業や団体、世界の1,000万人以上の人々などの意見が取り入れられたと言われています。
17の目標は、以下のように定められています。
- 目標1:貧困を終わらせる
- 目標2:飢餓をゼロにする
- 目標3:すべての人が健康的な生活を送れるように
- 目標4:すべての子どもが質の高い教育を受けられる
- 目標5:ジェンダーの平等を実現させよう
- 目標6:すべての人が安全な水を使い続けることができる
- 目標7:地球に優しいエネルギーをみんなが使えるように
- 目標8:経済が成長していけるように 働きがいのある仕事ができるように
- 目標9:どの国も産業・技術革新を進めていけるように
- 目標10:人や国の不平等をなくそう
- 目標11:安全で安心して住み続けられる都市づくり
- 目標12:環境にも人にも優しい生産・消費が続けられるように
- 目標13:気候変動の影響を減らせるように行動しよう
- 目標14:海の豊かさを守っていこう
- 目標15:陸に住むすべての生きものを守ろう
- 目標16:みんなが平和に暮らせるようにする
- 目標17:SDGsの目標を達成するために協力しあおう
それぞれの詳しい内容については、以下の記事で解説しています。
気になる人は、ぜひチェックしてみてください。
【小学生のためのSDGs解説】それぞれの目標を親子で学ぼう
SDGs12の内容と目指すこと
SDGs12とは、世界が抱える食品ロスや廃棄物の増加といった問題を解決するため、資源の再利用やごみの削減などを通じて環境負荷を減らす目標のことです。
少ない資源で、より多くの良質な商品を世界中の人々が受け取れるよう、持続可能な生産・消費の形態の実現を目指しています。
生産者側には「生産過程でごみを減らす」「消費者にリユース・リサイクルを呼びかける」といった取り組みが求められています。
一方、消費者には「無駄づかいを減らす」「リユース・リサイクルを行う」などの行動が期待されています。
SDGs12に関する活動は行政機関や自治体にも広く呼びかけられており、国レベルで取り組んでいくことが必要不可欠です。
SDGs12が必要な理由
SDGs12が掲げられた理由は、世界で資源やエネルギーを消費する量が増え、このまま進むと地球の資源が失われてしまう可能性があるためです。
技術の進歩によって大量生産が可能になり、石油や水といった資源やエネルギーの消費量が増えています。
中でも、大量の食品ロスは、限られた資源やエネルギーの無駄づかいとされており、深刻な問題と捉えられています。
未来まで豊かな環境を続けていくためには、SDGs12を実現し、資源やエネルギーを大切に使っていくことが重要なのです。
SDGs12はなぜ必要?小学生と一緒に考えたい日本の課題

先述したように、日本は資源やエネルギーに関して多くの課題を抱えています。
なぜSDGs12が必要なのか、ここではその理由や日本の課題について解説します。
食品ロスが多く、食べ物が無駄になっている
SDGs12が必要な理由として、深刻な食品ロスという課題が挙げられます。
食品ロスとは、まだ食べられる状態にもかかわらず、廃棄されてしまう食品のことです。
世界で作られている食料のうち約3分の1が廃棄されていると言われており、国のデータによると、日本の2023年度の食品ロス量は464万トンにもなっています。
国民1人当たりに換算すると、毎日おにぎり1個分(約102g)の食料、年間で約37kgの食料が捨てられていることになります。
人口増加にともない、食品ロスはさらに増加する傾向にあります。
その原因としては、以下のようなものが考えられるでしょう。
- 買いすぎや保存方法によって直接捨ててしまう
- 作りすぎによる食べ残し
- 食べられる部分も捨ててしまう
- 食品の売れ残り
このような理由から、食品ロスは増加の一途をたどっています。
参照元:消費者庁
食品ロスについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
ぜひチェックしてみてください。
”食品ロス”の現状と”いまから始めるSDGs”4つのことを紹介!
資源を使いすぎて、ごみが増えている
資源の過度な利用によって、ごみが増えていることも課題の一つです。
日本では、高度経済成長期からバブル景気まで続いた技術革新によって、商品の大量生産が可能になりました。
技術の進化により、石油や金属資源から作られたプラスチックや家電製品などが一気に普及し、大量消費の社会となりました。
1960年代後半から1970年代ごろにかけて、使える商品でもすぐに買いかえたり、使い捨てになったりするなど、大量生産・大量消費が進むにつれて、ごみの量も増えていったと考えられています。
現在、大量生産・大量消費の時代は終焉を迎え、2000年をピークにごみの量は減り続けています。
その理由として、「容器包装リサイクル法」が2000年に施行されるなど、循環型社会を目指す体系が構築されたことが挙げられます。
しかし、まだまだごみを減らす努力は必要だと言えるでしょう。
参照元:日本の廃棄物処理の歴史と現状|環境省日本の廃棄物処理の歴史と現状環境庁 、循環型社会の形成|環境省
環境や未来に悪い影響が出ている
ごみが増加したことで、環境や地球の未来に悪影響を与えることも課題として挙げられます。
とくに紙や木、プラスチックなどの有機物は、燃えると二酸化炭素が大気中に排出され、地球温暖化を加速させます。
地球温暖化が進むと異常気象や気温上昇が起こり、人間の生活のほか、動植物の生態にも大きな影響が及ぶでしょう。
プラスチックごみの増加は、海洋プラスチックごみの問題にも直結する問題です。
海の生き物への影響や景観が悪化するなど、海の環境にも大きな負担がかかっています。
また、ごみの埋立地不足が生じ、空いている敷地に放置される「不法投棄」や、ごみによる「土壌汚染」といった課題も懸念されています。
SDGs12で私たちにできること|小学生と一緒にできる行動

SDGs12を実現するために、私たちにできることは多くあります。
ここでは、小学生の子どもと一緒にできる行動を見ていきましょう。
できることから少しずつ取り組んでみてください。
食べ物を大切にする
食品ロスを減らすためには、食べ物を大切にすることが挙げられます。
料理を残さず食べることはもちろん、食材を買い過ぎないことや、調理の段階で食材を無駄なく使いきることなどが当てはまります。
食材を購入する際には、賞味期限が近くなっている見切り商品を選ぶのもよいでしょう。
安く購入できるというメリットがあるうえ、廃棄処理されるはずだったごみの削減にもつながります。
食べ物を大切にすることは、子どもの食育にもつながります。
以下の記事でぜひチェックしてみてください。
食育ってなに?子どもへのメリットや家庭で簡単にできる方法を紹介
ごみを減らす・ものを大切に使う
ものを大切に使う・ごみを減らすことも、SDGs12につながります。
いったん買ったものは、なるべく長く使うことを心がけるだけでも、SDGs12の実現に貢献できます。
服や文房具、キッチン用品などは、適切な方法で洗ったり用途を守って使ったりすることで、長く使い続けることができるでしょう。
ごみを減らすには、これまで使い捨てだったものを、繰り返し使えるものに変える方法が効果的です。
割りばしではなくマイ箸を持ち歩くことや、キッチンペーパーを繰り返し使える布ふきんやマイクロファイバークロスに変えること、使い捨てマスクを洗って使える布マスクにすることなど、さまざまな方法があります。
そのほか、シャンプーや洗剤など、詰め替え用の商品を選ぶことも、プラスチックごみを減らすことにつながります。
買い物で環境にやさしいものを選ぶ
環境にやさしい商品を選ぶことも、SDGs12の実現に有効な方法と言えるでしょう。
「持続可能であるか」に着目し、環境や社会に配慮した製品を積極的に選択することが大切です。
こうした考え方は、「エシカル消費」と呼ばれています。
たとえば、「リサイクルマーク」「エコマーク」「FSC®認証」「MSC認証」「ASC認証」などのマークがついている商品を選ぶ方法があります。
これらのマークは、第三者機関などが定めた基準をクリアした、環境にやさしい商品であることを示しています。
各マークの詳細は、以下のとおりです。
- リサイクルマーク:分別や再資源化に関する情報を示す商品につけられる



引用元:食品容器環境美化協会
- エコマーク:生産から廃棄まで環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられる

引用元:食品容器環境美化協会
- FSC®認証:適切に管理された森林から作られた木材や紙製品につけられる

引用元:環境庁
- MSC認証:海のエコラベル。持続可能な漁業で獲られた水産物につけられる

引用元:環境庁
- ASC認証:持続可能な養殖場で育てられた水産物につけられる

引用元:環境庁
- 国際フェアトレード認証:生産者への適正な価格の支払いや労働環境保護、農薬使用規制など国際フェアトレード基準をクリアした製品につけられる

引用元:フェアトレードジャパン
- GOTS(オーガニック・テキスタイル世界基準):環境や社会に配慮されて作られた繊維製品につけられる

引用元:日本オーガニックコットン協会
買い物をするときは、ぜひこういったマークがついている商品を選んでみてください。
マークがついている商品を選ぶだけで、専門的な知識がなくても、SDGs12の達成に貢献できます。
小学生でもできるSDGs12の具体的な取り組み|親子で今日から始めよう

SDGs12を実現するため、ここでは、小学生の子どもでもできる具体的な取り組みを紹介します。
家庭の中で今日から始められることばかりなので、親子で楽しみながら実践してみてください。
マイバッグ・マイボトルを使う
マイバッグ・マイボトルを使うことは、SDGs12の実現につながります。
レジ袋をマイバッグ、ペットボトルをマイボトルに変えることで、プラスチックごみやペットボトルごみの削減に貢献できるでしょう。
子ども自身がマイバッグを持ったり、お出かけのときにマイボトルを準備したりすると、自然と習慣になっていきます。
マイバッグ・マイボトルをできるだけ長く使うことがポイントで、環境にやさしいだけでなく金銭的にもメリットがあります。
残さず食べる・食材を使いきる
食事を残さず食べること、食材を使いきることもぜひ意識してみてください。
子どもの食べ残しを防ぐには、食べられる分だけ作ることがポイントです。
子ども自身が「食べきれる量」を考えることも大切な学びになります。
外食の際も、食べられる分だけ注文するようにしましょう。
また、調理の際には食材を余すことなく使いきることも大切です。
もし食材が余ってしまった場合は、冷蔵や冷凍を活用して保存し、できるだけ早く使いきるようにしてください。
食材に合った方法で保存し、1〜2週間を目安に食べきることを心がけましょう。
必要なものだけを買う
ごみの削減や食品ロスを抑えるという点では、必要なものだけを買うことも大切です。
無駄なものを買わないためには、買い物の前に「買い物リスト」を作るのがおすすめ。
冷蔵庫の中をチェックしながらリストを作れば、必要な食材だけを購入でき、節約にもつながります。
子どもと一緒に買い物に行ったときには、「これはいるかな?」と確認しながら、必要なものといらないものを考えてもらうのもよいでしょう。
使わなくなったものをリユース・リサイクルする
不要なものをリユース・リサイクルすることも、親子で一緒に取り組めます。
リサイクルは使い終わったものを資源として再利用すること、リユースは繰り返して使う取り組みのことです。
缶やガラスびん、ペットボトルなどは、自治体のルールに従って分別して出しましょう。スーパーやコンビニの回収ボックスを活用するのもおすすめです。
また、リユースでは、フリマアプリやリユースショップを利用する方法もあります。
読まなくなった本や着なくなった服などを必要としている人に使ってもらえるため、ごみの削減につながります。
家に不要なものがないかを親子で探してみて、再利用できる方法を考えてみましょう。
リサイクルについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
【今日からできる】リサイクルをゼロから解説!SDGsとの関連も!
SDGs12の取り組み事例|小学生と一緒に学べる私たちにできること

家庭でできる取り組みだけでなく、日本や企業でもSDGs12に向けたさまざまな工夫が行われています。
最後に、日本や企業のSDGs12の取り組み事例を見ていきましょう。
どのような取り組みをしているのかを知ることで、身近なところでもSDGsを意識するきっかけになるかもしれません。
日本の取り組み
日本では、ごみの削減に取り組んでいるだけでなく、「資源を何度も使い、できるだけごみを減らす社会」である循環型社会の実現を目指しています。
この取り組みは「循環型社会形成推進基本計画」と呼ばれ、2003年から進められています。
大量に作って大量に捨てる社会から抜け出し、資源をできるだけ長く使うことを大切にしている点が特徴です。
2024年度の一般廃棄物では、ごみ総排出量は3,811万トン、1人1日当たり839グラム、リサイクル率は19.3%でした。
ごみの量は減少するなど成果が出ている一方で、リサイクル率は大きく伸びておらず、まだ課題が残っている状況です。
このように、日本全体でごみを減らす取り組みが進められています。
参照元:環境省
企業の取り組み
日本企業の「SDGs12 つくる責任、つかう責任」に関する取り組み事例は、外務省の
「JAPAN SDGs Action Platform」などで紹介されています。
リユースによる二酸化炭素排出量の削減を表示するショップや、バイキングでのフードロス削減に取り組むホテルなど、多くの企業が工夫に取り組んでいます。
たとえば、ホテルニューオータニ東京では、レストランなどから出る食べ残しを「コンポストプラント」で有機堆肥へ変える取り組みを実施。
作られた堆肥は農家で再利用され、食材づくりに役立てられています。
レストランから出る排水も、トイレや植物用の水として再利用しています。
参照元:ホテルニューオータニ(東京)
学校や家庭での取り組み
教育現場での取り組みも進んでいます。
生活科や社会、家庭科などの授業で製品のライフサイクルや環境について学び、SDGsについて考えるきっかけを作っています。
そのほか、食品ロス対策として、自分の食べられる量に合わせて給食を盛り付け、食べ残しを防ぐ取り組みを行っている学校も。
また、持ち物に記名をすることで落とし物によるごみを減らすなど、子どもたち自身ができる工夫も行われています。
学校によっては、ユネスコスクールに登録し、世界中の加盟校と交流をしながらSDGsに関する学びを進めているところもあります。
2020年には、以下のようなイベントも開催されました。
- SDGs文化祭
- 大丸SDGsAct5
こちらのイベントに関しては、下記のページにまとめていますのでご覧ください。
SDGsイベントレポート!中・高生がSDGs達成に向けて取り組むSDGs文化祭!
参照元::ユネスコスクール公式
家庭でも、子どもと一緒にできることは多くあります。
ごみの分別をきちんと行ったり、リユースやリサイクルを心がけたり、食べ物を無駄にせず残さず食べたりするなど、ごみ削減のためにできることはたくさんあります。
学校や社会の取り組みとあわせて、家庭でもできることから積極的に取り組んでいきましょう。
SDGs12の他の取り組み事例に関しては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
「SDGs 12.つくる責任、つかう責任」の取り組み事例8選!
SDGs12で私たちにできることを小学生から始めよう

SDGs12は、食品ロスや廃棄物の増加などの問題を解決するため、資源の再利用やごみの削減を通じて環境への負荷を減らすことを目指す目標です。
SDGs12を実現するために、親子で取り組めることはたくさんあります。
料理を残さず食べきることや、食材を買い過ぎないようにすること、食材を使いきることは、食品ロスを減らすことにつながります。
また、マイバッグ・マイボトルを使うことや、不要なものをリユース・リサイクルすることは、ごみ削減に役立ちます。
現在は、国や企業もSDGsの達成に積極的に取り組んでいる時代です。
どれも親子で簡単に取り組めることばかりなので、SDGsを自分事としてとらえ、できそうなことから少しずつ始めていきましょう。






