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親子で考えよう!SDGs目標15.陸の豊かさも守ろう

SDGs・ESD
親子で考えよう!SDGs目標15.陸の豊かさも守ろう

SDGsの目標15は「陸の豊かさも守ろう」です。陸上の豊かな自然には多種多様な生き物が暮らしています。
しかし環境悪化の影響で植物や生き物の数の減少や絶滅といった問題が発生しています。こうした問題に対して私たちにできることを考えましょう。

持続可能な開発目標SDGs。目標15は「陸の豊かさも守ろう」です。陸上には緑豊かな自然の中、多種多様な生き物たちが暮らしています。しかし、人間社会が引き起こした環境悪化の影響で、植物や生き物たちの住む環境が変わってしまい、数が減ってしまったり、絶滅してしまったりといった問題が出てきているのです。現在、陸上ではどんな問題を抱えているのか、自分たちにどんなことができるのかを、見ていきましょう。
 

「目標15.陸の豊かさも守ろう」が掲げる内容とは?

 「目標15.陸の豊かさも守ろう」には以下のような目標が設定されています。

SDGs15.陸の豊かさも守ろうについてはこちらでも解説しています。合わせてご覧ください。
【SDGs 15.陸の豊かさも守ろう】の現状と私たちができること


陸で現在起こっている問題とは?

陸で起こっている問題はさまざまありますが、中でも大きな問題とされる以下の3つについてご紹介いたします。

  • 砂漠化
  • 森林減少
  • 生物の絶滅

それぞれについてみていきましょう!

砂漠化について知ろう

目標の中に「砂漠化」という言葉が出てきましたね。砂漠化とは、これまで砂漠ではなかった乾燥地帯で、人間活動の影響や気候の変動が原因で、植物が生育しなくなり、農業にも適さない土地になってしまうことをいいます。この砂漠化がどんどん進んでいるのです。

砂漠化の原因には、気候の変動によるものと、人間の活動が原因となっているものとの2種類があります。人間の影響によるものは、ヒツジやヤギを過剰に放牧することで草がなくなってしまうことや、過剰な農地開墾、森林伐採などが挙げられます。周辺に住む人たちの急な人口増加や貧困なども絡む、複雑な問題となっているのです。

 


森林減少について知ろう

地球上の森林面積は、陸地全体の3割を占めていますが、その面積は年々減少しています。原因はさまざまで、プランテーションや、牧場や農場に土地転換するための森林伐採、燃料用にと木材を過剰に採取する違法伐採、森林火災など、いくつもの原因が挙げられます。

2010~2015年にかけて森林の減少が激しかったのは、ブラジル、インドネシア、ミャンマーなどでした。逆に増加が見られた国は中国やフィリピン、インドなどです。活発な植林活動が行われていることが理由です。

 

プランテーションとは?

熱帯、亜熱帯地域にある大規模農園。バナナ、天然ゴム、パーム油の原料となるアブラヤシ、紙パルプの原料となるアカシアなど、単一の作物を大量に栽培しており、日本でもこうした作物や原料の恩恵を非常に多く受けています。

しかし熱帯林開拓による減少、農園での労働環境、農園維持のための放火など、問題も多いのです。
 

多様な生物が絶滅の危機にあることを知ろう

今地球上で絶滅の恐れがある動物の数は、なんと3万7千種以上にもなります。原因は、開発により生息地が奪われてしまう、乱獲、環境汚染、外来種の影響…など動物の種類によって多岐にわたるため、種を守るためにはそれぞれの動物の状況に合わせた対策が必要となります。

レッドリストとは?

野生動物についての国際的な機関、「国際自然保護連合(IUCN)」が作成する絶滅危惧種のリストのことです。リストでは、種を以下の9カテゴリーに分類しています。

  • 未評価
  • データ不足
  • 低懸念
  • 準絶滅危惧
  • 危急
  • 危機
  • 深刻な危機
  • 野生絶滅
  • 絶滅


IUCNのサイトでそれぞれの生き物について、どのカテゴリーにいるかを検索することができます。

子どもと一緒にできること

子どもにとっては、地球規模の問題について、なかなか自分事として捉えることは難しいものです。問題意識を持たせるためにはどうすればよいでしょうか?

まずは自然環境や動植物について少しずつでも興味を持てるよう、親から働きかけてみましょう!子どもが興味を持った内容から、SDGsについても意識を深めていけたらいいですね。

生物多様性について学ぼう

地球上には動物、魚、虫、植物や微生物に至るまで、あらゆる生き物が暮らしていますね。これら全てが関わり合い、地球上の世界を成り立たせていることを、「生物多様性」といいます。

人間にとってみても、植物には酸素をつくってもらい、動物や植物を食べ、人体にも多くの菌を保有しています。木から家をつくり、綿から服をつくり、動植物の成分から医薬品をつくり…とあげたらきりがありませんね。

他の生き物同士も同じです。捕食関係だったり、植物を住みかにしている動物だったり、動物の体に住む微生物だったり…。生き物同士関わり合って生きています。人間以外のあらゆる生き物とも地球をシェアしている、ということを学び、認識することが大切ですね。

こちらは、環境省のHPからダウンロードできる子ども向けの啓発絵本です。

 

画像引用:環境省


生物多様性について詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
環境省
 

FSC認証の製品を選ぼう

これらの認証マークは「FSCマーク」といい、森林管理協議会という国際的な非営利団体により管理されています。

まずは森林が適切に管理され、働く人や先住民や地域社会にも配慮されているかが評価されます。その上で、適切に育った木を原材料として生産された製品に対し、FSC認証マークが付けられています。私たちがFSCマークの製品を選ぶことで、森林を守り、森林や製品の生産に関わっている人々を支持することにつながっていくのです。
 
下の図はFSC認証のためのチェック項目です。子どもと一緒に読んで、わかりやすく解説してあげれば、森林への配慮がどんなものか伝えることができます。それから一緒にマークのついている製品を探してみましょう。

 

画像引用:FSC JAPAN


動物・植物についてどれだけ知ってるかな?

子どもにとって身近な動植物について、親子で楽しく知識を深めていきましょう。

例えば、自然の生き物をテーマにしたテレビ番組では、自然の中で多様な生き物が関わり合って生きる様子や、弱肉強食の様子を学べますね。自然の中の生き物の生態を、知識として蓄えることができます。

また、子どもの好きな動物や魚、虫、植物などの生態や原産国を図鑑やインターネットで一緒に調べてみるのもいいでしょう。外来種の問題や絶滅の危機にある動植物は、背景にさまざまな社会問題が絡んでいるため、学ぶことで多くの気づきがあるはずです。

できることから続けていこう

子どもたちが未来の地球に生き続けられるように…できることが色々ありそうですね。子どもに正しい情報を与え、興味関心を持ってもらい、学びの手助けをすることも、SDGsに貢献することになるのではないでしょうか!

SDGs15.陸の豊かさも守ろうについての取り組みはこちらでご紹介しています。
「SDGs 15.陸の豊かさも守ろう」の取り組み事例!

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