【SDGs 3.すべての人に健康と福祉を】とは?現状と私たちにできること

SDGs・ESD
【SDGs 3.すべての人に健康と福祉を】とは?現状と私たちにできること

SDGsの掲げる17の目標のうちの3つ目に、「すべての人に健康と福祉を」があります。
今回は、これの実現のためにどんな取り組みがあるかといういことについて、そもそもSDGsってなに?というところから紹介します。
 
動画でも3分で解説しておりますので、ぜひご覧ください!


【SDGs 3.すべての人に健康と福祉を】とは?

まず、SDGsとは何のこと?

最近、見聞きすることが多くなってきたSDGs(エスディージーズ)、何のことかご存知でしょうか?
 
SDGsとは、2015年9月の国連総会において採択された、世界を変えるために2030年までに達成すべき17の目標「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、略称SDGs)」のことです。「地球上の誰一人として取り残さない(No one will be left behind)」ということを理念として設定されました。
 
「グローバル・ゴールズ」と呼ぶことも多くあり、世界規模での目標とも言えます。
また、SDGsは、2000年9月にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言を元にまとめられたミレニアム開発目標(Millennium Development Goals、略称MDGs)の後継でもあります。保険、教育などに残された課題に加え、15年間に顕在化した課題の解決を目指しています。

【SDGs 3.すべての人に健康と福祉を】はどんな内容?

【SDGs 3.すべての人に健康と福祉を】とは具体的には何を指しているのでしょうか。
 
「SDGs 3.すべての人に健康と福祉を」は「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」がテーマです。
この目標に対して
2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する
・2020年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる
などが具体的なターゲットになっています。
13項目のターゲットについて詳しくは外務省のホームページをご覧ください。

「すべての人に健康と福祉を」が目標に設定される背景

ミレニアム開発目標(MDGs)の策定後、世界では5歳未満児の死亡率、妊産婦の死亡率、HIV/エイズ、マラリア等ではかなりの成果を得られたそうです。
 
それでもまだ、はしかや結核など予防が可能な病気で命を落とす子どもが、毎日1万6000人もいたり、妊娠や出産による合併症で亡くなる女性の数も1日に数百万人といわれています。
依然としてHIVが猛威を振るうサハラより南のアフリカ諸国では、エイズが思春期世代の最大の死因になっていたりもします。
 
この状況は、予防接種キャンペーン、教育による予防知識や治療、生と生殖に関する教育や医療が性差に関係なく身近であること等によって回避できます

【SDGs 3.すべての人に健康と福祉を】の実践例

日本における企業の取り組み

日本における取り組みは、外務省のJAPAN SDGs Action Platformにも多くのリンクが掲載され、目標3.「すべての人に健康と福祉を」についての事例は、こちらに企業名や組織、団体名のあいうえお順に掲載されています。
住宅メーカーでは、赤ちゃんが舐めても大丈夫なことを基準とした自然素材を活用した住まいをつくる取り組みや、屋内での寒暖差によるヒートショックを防ぐ技術で目標への取り組みをしています。
 
また、複数の企業や組織が、ピンクリボン運動の啓蒙活動や支援活動、有害物質の排出削減など環境保全による健康へのアプローチを行っています。
是非みなさんも、どんな取り組みが事例として掲載されているかご覧になってみてください。きっと、こういう取り組みも該当するんだ!と新たな視点を得られると思います。

自治体での取り組み

SDGsへの自治体での取り組みもあり、政府の公募の結果29の自治体がSDGsの達成にむけた優れた取り組みを提案した「SDGs未来都市」として選定されています。
 
特に先導的な10事業を「自治体SDGsモデル事業」に選定し補助金による政府支援も行われています。
(選定された自治体一覧等は、内閣府による報道資料「SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業」を認定しました(2018年6月)を御覧ください。)

●静岡市

まちづくりは人づくり」と意識し市民と行政の協働でまちづくりを担えるよう人材育成をするとともに、「健康長寿のまち」を推進し、「すべての人に健康と福祉を」の評価指標として「互いに助け合う暮らしやすいまちだと思う市民の割合」を2030年に何パーセントまで引き上げるかという目標を掲げて推進中です。
 

●神奈川県

2012年策定の「いのち輝くマグネット神奈川」の取り組みはSDGsと軌を一にするものと捉え、取り組み実現をSDGsの推進をすることで図っています。
例えば、地域での社会参加を進めて働きがいや健康づくり、未病産業の振興などから、「すべての人に健康と福祉を」の推進をしています。
 
「すべての人に健康と福祉を」に対して、健康寿命や未病へのアプローチで取り組むというのは、世界に先駆けて超高齢化社会となった日本だからこその事例ではないかと思います。

世界での取り組み

「SDGs 3.すべての人に健康と福祉を」に対して、世界ではどのような取り組みがあるでしょうか。
世界企業のひとつ、ユニリーバは、公衆衛生の啓蒙活動や改善を行っていて、2020年までに10億人に手洗いプログラムを指導するという目標を2018年末時点で達成することができたそうです。手を洗う、というベーシックなことも、世界規模での健康を守るポイントなのですね。
 
技術的なものとの融合では、日本企業ではありますがNECの取り組みも注目です。ケニアにおける5歳未満児の死亡率や妊産婦死亡率の高さを解消するため、母子手帳の電子化を長崎大学との共創により行っています。
電子母子手帳の生体認証技術により、母子手帳冊子を携帯していなくても、過去データの参照及び本人確認をとることが可能となり、母子の健康に貢献しています。正確なIDをもたない子どもにも英Simprintsとの共創による幼児指紋認証を介することにより、予防接種のワクチンを公平に配布し摂取してもらう活動もありました。
 
図書館という場もまた、SDGsの目標達成に重要な機関と自らを位置づけ、IFLA(国際図書関連盟)は「すべての人にアクセスとチャンスを」と表明しています。
 
目標3「すべての人に健康と福祉を」の観点では、「すべての図書館における、健康に関する情報への公共アクセスは、自分自身の健康について、より十分な情報を得、健康を維持することに役立ちます。」と記していて、SDGsの他の目標に対しても図書館がどう役目を果たせるか示しています。
 
詳しい取り組み事例はこちらをご覧ください!
「SDGs 3.すべての人に健康と福祉を」の取り組み事例6選!

【SDGs 3.すべての人に健康と福祉を】を子どもが実践するには

 

学校での取り組み

学校では、普段の学習の中でSDGsと関連のあることを知識として学んでいます。
目標3「すべての人に健康と福祉を」に関わりが深いのは、体育や保健指導による健康づくり、道徳や総合的な学習などによる社会的弱者とされる人々との共生についての学びではないでしょうか。
 
学校によっては、ユネスコスクールに登録していて世界中の加盟校と交流をしながら、持続可能な開発のための教育(ESD(Education for Sustainable Development))を通して、SDGsの先の社会の担い手となっていく子どもたちの育成をしているところもあります。

学校外の生活の中では、どうする?

SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」に、子どもたちは個人ではどんなアプローチができるでしょうか?
 
発展途上国に住む人々のワクチン摂取が進むように、ワクチンを届けるための寄付金や募金活動への参加も実践方法のひとつです。ペットボトルキャップの回収や、書き損じハガキなど不要になったものから協力することでワクチンを届けることもできるので、お金を持たない子どもでも協力できますね。
 
子ども自身が健康に過ごしたり、他の人への感染を防ぐためにも、手洗いとうがいの実践を続けることもまた、子どもたちにもできることです。

おわりに

以上、「SDGs 3.すべての人に健康と福祉を」について紹介しました。
目標やターゲットをみると、実現できるの?と思うくらいスケールが大きなものですが、難しく捉えずに私達の普段の生活の中でもできることがたくさんあります。
 
普段の生活でできることを繰り返し実践していくことが、結果として世界規模でのSDGsになります。
より良い未来の生活環境のためにも、家庭でもお子さんと一緒に生活の中にSDGsを取り込んでいけると良いですね。
その他SDGsに関連する記事はこちら!
SDGsの17の目標を詳しく解説
SDGsの小学校での取り組みと身につく力

関連記事