【SDGs 5.ジェンダー平等を実現しよう】への取り組み

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【SDGs 5.ジェンダー平等を実現しよう】への取り組み

最近耳にするようになったSDGs。SDGsが掲げる世界が抱える問題を解決するための5つ目の目標である「5.ジェンダー平等を実現しよう」は、子どもたちの将来にも大きく関係してきます。
この目標の重要性や、目標達成のための取り組みをご紹介します。
動画でも3分で解説しておりますので、ぜひご覧ください!


「SDGs 5.ジェンダー平等を実現しよう」を理解しよう

まず、SDGsとは何のこと?

最近、見聞きすることが多くなってきたSDGs(エスディージーズ)、何のことかご存知でしょうか?
 
SDGsとは、2015年9月の国連総会において採択された、世界を変えるために2030年までに達成すべき17の目標「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、略称SDGs)」のことです。「地球上の誰一人として取り残さない(No one will be left behind)」ということを理念として設定されました。
SDGsについて詳しくはこちらの記事をご覧ください!
【みんな知ってる?】SDGsとは?17の目標の解説をまとめました!

「5.ジェンダー平等を実現しよう」の内容は?

「5.ジェンダー平等を実現しよう」は、9つのターゲットから構成されています。
 
・あらゆる場所におけるすべての女性及び女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
・人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性及び女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。

その他の詳しいターゲットについては農林水産省 SDGsの目標とターゲット」をご覧ください!
 
ターゲットを読むと難しく感じますが、全ての国で女性と女児が差別されることなく教育を受け社会に参加できるようになること、途上国を中心に見られる人権を無視した行ないの排除に重点を置いています。

SDGs 5.ジェンダー平等実現の必要性

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図ることは、すべての人が自らの能力を最大限に発揮する機会を得るために必要です。
 
世界人口の約半分である女性がジェンダー格差なく社会へ参加することは、多くの国の貧困や教育課題の解決に繋がります。特定の技能の取得、職種や地位へ着くことを、ジェンダーを理由に阻むことは経済発展へ悪影響を与える恐れがあります。
一方で、女性や女児にとってよい環境を整えることへ意識が高い国では、子どもの健全な発育や生活の質が向上しています。
また、多くの国の課題である人権を無視した痛ましい差別をなくすためには、ジェンダー平等の実現が必要不可欠です。

ジェンダーは性別だけとは限らない

ターゲットにも女性、女児という言葉が使われており、ジェンダー平等とは女性への差別と考える人が多いでしょう。
しかし、SDGsが意味するジェンダーは、男、女といった身体的な性別に限らず、もっと幅広い意味で捉えられています。
LGBTなどの様々なセクシュアリティや人種、ハンディキャップを持つ人々なども含まれます。マイノリティは弱い立場になることが多いですが、すべての人を人として平等に扱われるべきと考えられています。

「SDGs 5.ジェンダー平等を実現しよう」の達成へ企業での試み

 

日本企業の取り組み

日本でも40以上の企業が「SDGs 5.ジェンダー平等を実現しよう」の達成に取り組んでいます。
例えば、化粧品メーカーで有名なコーセーは、SDGs全体に力を入れています。コーセーでは17つの目標の中から社会の要請変化に伴い重点活動テーマを決めています。
現在の重点テーマにはジェンダー平等の実現も入っており、化粧品を通じた女性支援活動や、タンザニア女性教育支援を行っています。
また、企業によっては直接自社で働く女性に対してジェンダー平等の取り組みに力を入れています。ヤクルト株式会社本社では、ヤクルトレディの就労環境の整備と女性の能力向上を図る努力をしています。
*参考URL:外務省HP

他国企業の見習いたい実践例

世界の様々な企業では、ジェンダーやセクシュアリティに関係なく働きやすい環境を与える取り組みがされています。
ロレアルは男女平等が健全な職場環境や創造性と革新を促進し、さらなる企業成長を後押しする強力な戦略的手段と位置づけています。2017年には従業員の69%、取締役会の46%、エグゼクティブコミッティーの33%、マネジメントコミッティーの48%を女性が占めました。
日本ロレアルでもその戦略的手段が反映され、2018年の女性比率は従業員の60%、エグゼクティブコミッティーの50%、マネジメントコミッティーの54%という高比率になっています。さらに、社内にとどまらず、女性を取り巻く社会的課題に対する活動にも取り組んでいます。
また、ヘルスケア関連製品を取り扱う多国籍企業、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社は、女性の子育てとキャリアの両立を支援しています。また、LGBTへの差別の排除や理解を促すための社内活動として、LGBTの従業員による社内向け交流会や、当事者以外で作られるサポートグループの結成などに取り組みが行なわれています。

世界中の女性への啓発活動の重要性

3月8日が国際女性デー(International Woman’s day)ということをご存知ですか。1904年3月8日にニューヨークで婦人参政権を要求したデモが起源となり、国連で制定されました。「女性の政治的自由と平等のために戦う日」というモットーの元に、毎年国際女性デーには様々な啓発活動が行なわれています。

先進国でもジェンダー平等に関する課題は多いですが、発展途上国ではさらに深刻な問題が度々取り上げられています。世界中の人々へ現状を伝え支援を呼びかける活動も大切ですが、現地の女性が前に進む力を得られるような啓発活動がとても重要です。
アジアの発展途上国で映像を通じた啓発活動や、アフリカの児童婚の啓発活動などに力を入れるNGOや企業もあります。
詳しい取り組み事例を知りたい方はこちらをご覧ください!
「SDGs 5.ジェンダー平等を実現しよう」の日本や海外の取り組み事例

「SDGs 5.ジェンダー平等を実現しよう」子どもとの関わり

ジェンダーに関係なく平等の教育を提供

日本も昔は女性は結婚したら家に入るものという考えが強く、女子生徒が家庭科の授業を受けているときに、男子生徒は技術や体育の授業を受けるような時代もありました。
 
現代の教育現場では「女の子らしさ、男の子らしさ」という考え方はせず、ジェンダーに関係なく個人の能力を伸ばす教育指導が行なわれています。
平等な教育を受けることはもちろん、生徒の役割分担も男女同じにする、男女混合のクラス名簿を作るなどの工夫もされています。
 
平等の教育はジェンダーにとらわれない勇気や決断、思いやりが身につき、将来の経済的な自立にも繋がると考えられています。

先進国での取り組み例

SDGs先進国の一つであるアメリカは、幼稚園からジェンダーに関係なくクラスメイトを一個人として対応することを教わります。例え同じジェンダーであっても「Keep on my(your) hands on myself(your self)、相手をむやみに触らない」ことを学びます。
 
また、自分と違う者への理解を深めることを目的とし、それぞれの国の文化や習慣、自閉症などについても学びます。
男女平等が世界トップレベルのフィンランドでは、デイケアや保育所に通う幼児期から男女の分け隔てなく扱われます。学校の教師は高等教育を受けており、男女平等の大切さを理解し子どもたちと接します。
 
フィンランドでは女性の教育レベルが高く、子どもを持ちながら社会で活躍する女性が多くいます。子どもたちはそのような母親を見てジェンダー平等を当たり前と感じながら成長することができます。

子ども自身で実践できること

子どもでもジェンダー平等を含めたSDGsの目標を意識した生活を心がけることができます。
・友だちに分け隔てなく接する
・ジェンダーを気にせずやりたいことに挑戦する
・電気はこまめに消し食べ物を無駄にしない
など、できることからはじめましょう。
また、女性の偉人の伝記を読むこともおすすめです。女性がパワフルに生きた物語は、心に響く部分もあるでしょう。本について家族や友だちと感想を述べあえば、ジェンダーについて考えるよい機会になります。
さらに、男の子について、女の子についての子ども向けの本を読み、自分を大切に扱うことを覚えることも大切です。

おわりに

多くの国で女性が男性と同じように社会進出し、活躍の場が広がり続けています。その一方で、まだまだ女性の地位が低く、教育を受ける機会が与えられなかったり、人権を無視した扱いを受けたりしている国もあります。
その他SDGsに関連する記事はこちら!
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