小学生の風邪予防はこれ!7つの習慣と具体策を紹介!
なるべくなら子どもには風邪をひいて辛い思いをしてほしくないですよね。しかし、小学校は風邪が流行りやすく、風邪をもらってきやすい場所です。風邪予防には手洗い・うがいが有効といわれますが、他にもおうちでできることはあるのでしょうか。
そこで、今回の記事では風邪予防で意識したい7つのポイントを紹介していきます。
風邪とは?
はじめにそもそも風邪とはどのようなものなのかを確認しておきましょう。風邪がどのようなものであるかを知っておくと、なぜその行動が風邪を予防するため有効なのかを理解しやすくなります。
保護者が風邪の原因を理解できると、子どもへ予防方法の説明ができます。子どもも原因がわかると行動しやすくなりますので、風邪への理解を深めていきましょう。
風邪は、「風邪症候群」といい、鼻からのどまでの上気道に急に起こる炎症のことを指します。風邪は、ウイルスや微生物に感染することで引き起こされます。風邪の原因は約90%がウイルスです。
風邪の症状は、くしゃみや鼻水、のどの痛み、せきやたん、発熱などがみられます。これらは、体がウイルスの侵入を防いだり、体の中でウイルスが増えたりしないように起きてる症状です。
そのため、風邪の予防では、これらの症状が出ないようにするためにウイルスを体の中に入れないことや、体の中でウイルスを増やさないことが大切です。つまり、免疫力を高める体づくりと風邪予防のための習慣が重要になります。
風邪予防のために意識したい7つの習慣
免疫力を高める体づくりと風邪予防のための習慣とは、具体的にどのようなことに取り組んでいけばよいのでしょうか。
こちらに7つまとめてみたので、それぞれ詳しくみていきましょう。
- 十分な睡眠をとる
- 栄養のある食事をとる
- 適度な運動をする
- 手洗い・うがいをする
- 人混みを避ける、マスクをつける
- 温度・湿度をコントロールする
- 適切な服装を選ぶ
十分な睡眠をとる
十分な睡眠をとることは風邪予防で大切な習慣です。寝ることで疲れた体を回復させ、ウイルスと戦うための力を蓄えておくことができます。睡眠不足になると、体はストレスを感じ、免疫機能が落ちてしまいます。ウイルスを体に入れないために必要な免疫機能が落ちてしまうと風邪をひきやすくなってしまうので、普段から十分な睡眠をとるようにしましょう。小学生にとって理想的な睡眠時間は9〜11時間とされていますので目安にしてみてください。
また、睡眠時間だけでなく、睡眠の質も大切です。
睡眠の質をあげるには、
- 朝起きた時に10分程度朝日を浴びる
- 朝ごはんを食べる
- 日中の活動量を増やす
- 夕食やお風呂は寝る2時間前に済ませる
- テレビやスマホは寝る30分前までにする
などが有効です。
朝から、体のリズムを整え、寝る前にはリラックス状態を作れるように意識してみてくださいね。
近頃は魅力的なゲームによって睡眠時間が減っているともいわれています。みらいいには、ゲーム依存症についてや小学生がゲームと上手に付き合っていくコツをまとめた記事があります。ゲームで身につく力についてもまとめているので、こちらも参考にしてみてください。
小学生のゲームとの上手なつき合い方!ゲーム依存症とは?
栄養のある食事をとる
栄養のある食事も風邪予防には欠かせません。ビタミンAやビタミンB2、B6は粘膜(のどや鼻)を強化してくれます。ビタミンB1は体のエネルギーを作ることを助けてくれるお助けマンです。ビタミンCは体の免疫で重要な働きをしてくれる白血球に多く含まれ、ウイルスに対抗する力を強めてくれます。タンパク質は免疫細胞を作る材料になったり、体力を回復させるといわれています。食べ物はお腹から吸収され、体のエネルギーとなるため、お腹の環境を整えるために、発酵食品や食物繊維を取れるといいですね。
各栄養素が多く含まれている食材はこちらです。
引用元:編集部作成
シチューや、カレー、具だくさんのスープなどにすると一度にたくさんの栄養素が摂れるのでおすすめです。
鶏肉はビタミンやタンパク質が豊富な栄養価の高い食材の一つです。みらいいでは、鶏肉のスペシャリストに鶏肉を美味しく食べるコツをインタビューしています。鶏肉の美味しいレシピの作り方などが紹介されていますよ。
夏や冬の自由研究にピッタリ!鶏肉のおいしいレシピを考えよう!
適度な運動をする
適度な運動を習慣づけると、体力をつけ、免疫力を高めることができ、風邪予防に繋がります。外が寒いと、おうちの中で遊ぶ時間が増えがちですが、適度な運動をすると、心肺機能を強くすることができ、夜の睡眠もしっかりとることができます。
WHOは、5~17歳の子供や青少年に対して、1日60分の中等度から激しい強度の運動をすることを推奨しています。中等度の運動とは、自分で「きつい」と感じない程度の運動とされています。ウォーキングも運動の一つであり、小学生のお子さまは毎日通学があるので、その時間を含めて考えてみてください。
運動は、ストレスの発散にもなるので、冬にしかみられない景色を楽しみながら散歩をしたり、お正月には凧揚げや羽子板など冬ならではの遊びを目的に外での運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。
手洗い、うがいをする
風邪予防には、手洗い・うがいが出てくることが多いですよね。手洗い・うがいをすると、ウイルスが洗い流され、口や目など粘膜から体に入りにくくなり、風邪の予防に繋がります。また、のどの乾燥も防いでくれる効果もあり、風邪予防になるのです。
うがいの効果を高めるためには2種類のうがいを組み合わせてみてください。
- ぶくぶくうがい:口の中を綺麗にするために、左右交互にぶくぶくうがいを1回行う。
- がらがらうがい:のどの奥を綺麗にするために、目線を上にし、15秒程度のがらがらうがいを2回行う。
また、手洗いは30秒以上洗うことでより効果的であることはご存知でしたか?ただ手を洗っているだけだと30秒は長く感じるものです。うさぎとかめ(もしもしかめよ〜)やハッピーバースデートゥーユーなどの曲は30秒ほどの長さになるので、歌いながら手洗いをしてみてくださいね。
人混みを避ける、マスクをつける
風邪の原因となるウイルスは人から人へうつるものです。人混みに行くと、風邪の人にも出会いやすく、せきやくしゃみで出たウイルスを体に取り込んでしまう可能性が高くなります。風邪を予防したい時には人混みを避けるようにしましょう。しかし、冬はクリスマスやお正月などで人が外に集まりやすい時期でもあります。その際はマスクをつけるように習慣づけておくといいですね。
保湿目的であれば不織布だけでなく、布マスクやウレタンマスクを使用してもいいですね。一方で外からのウイルスの侵入や、自分の中からウイルスを広げることを目的とする場合は、最も効果の高い不織布がおすすめです。
温度・湿度をコントロールする
冬は空気が乾燥します。空気が乾燥すると、鼻やのどの粘膜も乾燥してウイルスを外に出す体の防御機能が低下し、風邪をひきやすくなります。そうならないために、室内の温度は20〜25℃、湿度は50〜60%湿度を目安に保つようにしましょう。湿度を上げるには、加湿器を使用する、濡れたタオルを室内で干す、やかんでお湯を沸かし水蒸気を発生させるなどの方法があります。湿度が40%以下になるとウイルスも生存しやすくなってしまうため、適度な保湿は欠かせませんね。
また、換気も大切です。手洗い、うがいなどをしていても残念ながら完璧にウイルスの侵入を防ぐことはできません。換気をすると、部屋にいるかもしれないウイルスを外に出したり、数を減らしたりすることができます。1時間に10分程度窓を開けて換気をするといいですね。1度に10分よりも2回に分けて5分ずつの方が換気の効果があると言われています。他にも、浴室や台所の換気機能を使ったり、2か所以上の窓を開けて空気の出入り口を作ったりしてあげましょう。
適切な服装を選ぶ
適切な服装を選ぶことも風邪の予防になります。また、あまりに厚着をしてしまうと、体にもともと備わっている体温調節の機能が低下し、ウイルスに対する抵抗力が弱まってしまいます。子ども自身でも調整がしやすいように、脱ぎ着のしやすい服を選ぶ、風を防ぐ上着と暖かさを感じるための上着に分けるなどの工夫もできるといいですね。
また、下着の選び方も大切です。下着の素材は、通気性や吸湿性に優れている綿が適しています。冬に活躍するヒートテックは体から出る水分を使って熱を発生させる素材です。汗をかきやすいお子さまの場合、吸収された大量の汗によって体が冷えてしまう可能性があるのでおすすめできません。
下着には長袖と半袖の下着がありますが、汗をかきやすい場面では脱ぎ着のしやすさや熱のこもりにくさから半袖の上着が適しているでしょう。その時の状況に合わせて、下着や洋服の調整をしてみてくださいね。
風邪をひいてしまったら?
これだけの予防をしていても、風邪はどこからもらってくるかわからないものです。もし、風邪をひいてしまったら以下のことを優先してあげてくださいね。
- 休息を取り体を休ませる
- 保温をする
- 栄養のある食事をとる
風邪の症状の一つである熱は体の中のウイルスや細菌が増えるのを抑えてくれたり、免疫細胞が活動しやすくなったりといった役割があります。体がセットした温度になるまで、体は体温をあげ続けるのです。温めるか冷やすか迷った時には、手足を触ってみてください。
手足が暖かい時は熱が上がりきっており、体が熱を放出している時です。そのため体を冷やしてあげるようにしましょう。首や脇の下、太ももの付け根など、太い血管が通っているところを冷やすとより効果的に体温を下げることができます。一方で手足が冷たい時は、体が体温を上げようとしている時です。首のつく場所(首・手首・足首)を温め、熱が上がるのをサポートしてあげましょう。
咳がある時には、部屋の加湿をしたり、のどにいい食べ物や飲み物を摂取するようにしてみてください。殺菌効果や抗菌作用のある、はちみつや生姜、大根飴、ねぎ、緑茶、なし、レンコンなどがおすすめです。これらを冷たい状態でとろうとすると、冷たさが刺激となって咳が出やすくなることもあります。体を温めるためにも食べ物や飲み物は温かくして取り入れてみてください。
ただし、子どもは体の作りが大人と異なる部分があります。気道や鼻の中が狭いため、粘膜が腫れてしまうと呼吸困難に繋がりやすいです。また、大人に比べると、体内の水分量が多いため、少しでも水が少なくなると脱水症状がでやすくなります。
いつもと比べて、ぐったりしている、呼吸が苦しそう、食事も水分も取れていないなどの様子があった場合は、迷わず病院での受診をするようにしましょう。自分で病院の受診が判断できない場合は、夜間病院に受診するかを相談できるコールセンターもあります。また、家まで往診に来てくれるアプリがあるので、自分で判断しづらい時や動きが取りづらい時には利用してみてください。
風邪を引き起こすウイルスは200種類以上あるといわれています。それだけではなく、同じウイルスでも、その年によって型が違うこともあるため、風邪を完全に予防することは難しいです。そのため、風邪をひいたとしても、できることをやり切った後は、新しい抗体ができるとどっしり構えておけるといいですね。
日々の行動で風邪を予防して冬を乗り越えよう!
風邪は日々の習慣によって予防できるものです。毎日取り組むことですので、慣れてしまったり、飽きが来たりするかもしれません。その際は、お子さまと一緒にどうしてこの行動をしているのかという理由に立ち返ってみてください。風邪を予防するための行動であり、風邪をひかないからこそ元気に過ごせていることにも気づけるかもしれません。
また、子どもたちに風邪予防に取り組んでもらいたいと思っても、なかなか取り組んでもらえないこともありますよね。その際は、保護者の方の言葉がけを振り返ってみてはいかがでしょうか?
こちらは、子どものやる気を伸ばす言葉がけの記事です。子どもにとってのうれしい言葉やいやな言葉はどのようなものなのか、言葉がけが子どもの意外な力を伸ばしてくれることについてまとめられています。普段の生活に使える言葉がけがたくさんあるので参考にしてみてください。
知っておきたい! 子どものやる気をグングン伸ばす「言葉がけ」とは!