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書初めを楽しく書くための言葉がけやコツは?墨汚れの予防策や対応策も紹介!

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書初めを楽しく書くための言葉がけやコツは?墨汚れの予防策や対応策も紹介!

書初めは使い慣れない筆を使うため、苦手意識があるお子さまも多いのではないでしょうか。しかし、書初めは自分と向き合えたり、お子さまの頑張りを認めてあげられたりするチャンスです。

ここでは、書初めを上手く書くコツや、言葉がけの方法、墨汚れへの対策も紹介します。

もくじ

    書初めとは?

    書初めのルーツや意味はご存知でしょうか。ルーツや意味を知るとそんなところから受け継がれてきたのかという発見があり、取り組み方も変わってくるかもしれません。
    書初めは、平安時代の新年の行事「吉書の奏(きっしょのそう)」(天皇に文書を申し上げること)が始まりとされています。一般的に知られるようになったのは、江戸時代のことです。庶民の教育水準が上がり寺子屋で行われることが増え、多くの人が書初めに取り組むことになりました。

    私たちが行う書初めとは1月2日に筆を使って文字を書くことをいいます。なぜその日に行われるようになったかというと、昔は1月2日が仕事始めであり、この日から習い事や仕事を始めると上達するという言い伝えがあったからです。

    現在も書初めをすることで、

    • 集中力が身につけられる
    • 今に集中することでリラックスできる
    • 自分と向き合うことができる

    といったメリットもあります。

    書初めでの言葉がけのポイント

    書初めは冬休みが明けると多くの学校で、上手な作品が表彰されます。そのため、お手本通りうまく書かなければいけないと思っているお子さまもいるかもしれません。
    しかし、書初めは本来、上達することを願って書くものでしたね。そのため最初からうまく書く必要はありません

    一枚一枚丁寧に書き上げることや自分の中での目標を少しずつ達成していくことの方が大切です。しかし、1人で慣れない書初めに取り組む子どもたちからすると、上達が見えなかったり、楽しさがわからなかったりして飽きてしまうかもしれません。せっかくなら書初めも楽しい経験にしてあげたいですよね。

    書初めを楽しい経験にしてあげるためには保護者の言葉がけも大切です。
    保護者の言葉がけで書初めに対する印象は大きく変わってきます。そのためには、様々な角度でお子さまの成長を認めてあげることがポイントです。
    書初めをやっていると、小さなところにも目がいくようになります。一画一画を比較し、お手本に近づけていくため、成長しているところを多く発見できるのではないでしょうか。

    • 「上手く書けたね」などと作品の全体を褒める
    • 「この部分がうまくはらえたね、止められたね」など部分的に褒める
    • 「初めと比べて上手くなったね」など取り組んだ過程を褒める
    • 「とても集中できていたね」など取り組む姿勢を褒める


    言葉がけ一つでお子さまのやる気は変わるものです。こちらの記事では、日々繰り返される言葉がけを効果的にするための方法を具体的に紹介しています。書初めだけでなく普段の生活にも取り入れられるものばかりですので、参考にしてみてください。
    知っておきたい! 子どものやる気をグングン伸ばす「言葉がけ」とは!

    書初めを上手く書くコツ

    表彰を狙ったり、せっかくならお手本通りにうまく書きたいと考えるかもしれません。その場合に意識したい、書初めをうまく書くコツを4つお伝えしておきます。

    • 環境を整える
    • お手本をよく観察する
    • 書き順を意識する
    • 筆を立て運びは45度を意識する


    環境を整える

    うまく書くためには、まずは取り組む環境を整えましょう。集中力を高めるために静かな環境づくりが大切です。子どもたちの気が散りそうなものは片付けたり、テレビやゲーム、携帯電話の音などを消したりしてください。書初めだけに集中できると自分自身の作品の上達具合に気づけたり、次の作品への目標(この文字はうまく書く、この一角のポイントはこう)を見つけやすくなったりします。

    お手本をよく観察する

    見本のようにうまく書くためには、お手本を「見る」のではなく「観察」するようにしましょう。お手本をよく観察するとたくさんのことが見えてきます。一画一画どのように書かれているのか、その文字を書くにはどのように筆を使ったらいいのか、どこから書き始めるといいのか、止め方やはらい方はどうなっているのかなど書き出すとキリがありませんね。お手本と自分の作品との差を小さくしていくことが上達の近道です。

    また、観察をした後は実際に墨を付ける前の筆でお手本を上からなぞってみましょう。上からなぞることで、文字の大きさやバランス、どのように筆を動かすのか、動かすはやさはどのくらいかなどということを体験できます。どのような動かし方がいいのか、力の入れ具合はどうかなど感覚的な部分も意識できると上達のスピードもはやくなりますよ。

    書き順を意識する

    普段の文字でもそうですが、文字を書く際は書き順を意識しましょう。書き順は無駄な動きをすることなく、はやく正しく書ける方法として生み出されました。そうすると、疲れにくく繰り返し書き続けられるので何度も練習ができます。また、書き順を意識すると、文字が書きやすく、全体のバランスも取りやすくなるので、上手に書けるようになりますよ。

    筆を立て運びは45度を意識する

    引用元:編集部作成


    筆を立てて(紙に対して筆を垂直にする)、筆が紙に触れる角度は45度を意識すると、筆の先が線の中央を通ります。そうすると筆に均一に力が伝わり、墨も均等に行き渡ります。その結果綺麗な線を描くことができるのです。筆の使い方は慣れないと難しいため、簡単な文字で筆の使い方を練習するのも一つの方法です。漢字の「一」を書いて入りや止めを、カタカナの「ノ」を書いてはらいを練習するなどして、少しずつ筆の感覚を掴んでいってください。

    墨がつかないようにするコツ

    書初めはお子さまの上達していく姿を見ることができる素敵な機会ですが、墨の汚れも気になりますよね。一度ついてしまうと落ちにくい墨をつけないようにするには、事前準備が大切です。また、墨は片付ける時にも飛び散りやすいため、片付ける時の簡単なテクニックも紹介します。

    事前準備でできること

    事前準備できることは以下の3つです。

    • 新聞紙を敷く
    • ポリエステルの服を着る
    • 袖、レースなどひらひらしたパーツがないものを選ぶ


    下敷きがあるからいらないのではと思われるかもしれませんが、墨は案外広範囲に飛び散ってしまうものです。新聞紙を敷くことで、床やテーブルへの飛び散りを防ぐことができるので、少し広めに新聞紙を広げておきましょう。

    また、洋服に墨がつくとそのお手入れが大変ですよね。そのため、書初めに取り組む際は、服の素材や作りにも注意しておきましょう。素材はポリエステルなど人工繊維の服がおすすめです。ポリエステルは吸水性が低いため、墨が繊維の奥まで染み込みにくく、汚れも残りにくいのです。

    また、レースのついた服や、袖や裾が落ちてきやすい服、紐などが垂れ下がっている服も控えた方が良いでしょう。気づかないうちに墨がついてしまい、そこからいろんなところに飛び火してしまいかねません。

    墨がつかないようにするには、最後まで気を抜かないことが大切です。作品を書き上げた開放感から、片付けの際には墨の扱いが雑になってしまいがちなため、注意しましょう。
    片付ける時のテクニックとしては、

    • 余った墨は使い終わった半紙に染み込ませる
    • 切ったペットボトルに水を溜めて筆を洗う
    • 汚れてもいい器にお湯を溜めておきそこに硯を入れる

    などがあります。

    墨を落とす時に使えるアイテム

    墨の取り扱いに気をつけていても、いつの間にか飛んでしまっているものです。その時に備えて、墨の落とし方も紹介しておきますね。墨を落とす際に使えるアイテムは以下の4つです。

    • 歯磨き粉
    • ご飯と洗濯用洗剤
    • 酵素系漂白剤
    • 洗濯用固形石鹸


    酵素系漂白剤や洗濯用固形石鹸はほかの洗濯と同様の使い方で良いですが、歯磨き粉やご飯はどのように使うのでしょうか。それぞれ紹介していきます。

    歯磨き粉を使った落とし方は、すみ汚れに直接歯磨き粉をつけます。その上から歯ブラシで汚れの部分を擦ります。タオルなどを下に敷くことでずれにくく磨りやすいです。少し匂いがついてしまったり、生地が伸びてしまう可能性もあるので、優しく磨るようにしてみてください。

    ご飯を使った落とし方は、ご飯と洗濯用洗剤と混ぜ合わせます。混ぜ合わせたものを墨汚れがある場所に塗り、ご飯粒を潰すように塗り込みます。ご飯粒が染み込み、墨汚れが薄くなります。

    どうしても落としたい墨汚れはクリーニングに出して、洗濯のプロに頼ってみましょう。汚れに合わせた道具屋洗剤、やり方で綺麗に落としてくれるでしょう。

    書初めで新年から子どもと楽しく過ごそう

    書初めは平安時代から受け継がれている日本の伝統的な文化です。初めからうまく書く必要はなく、自分の成長を感じながら進めていけるといいですね。子どもは自分自身ではなかなか成長に気づけないかもしれません。その際は、保護者の方が、できているところ、成長したところを伝えてあげてくださいね。

    冬休みは子どもの苦手に向き合ういいチャンスでもあります。書初めのように算数に苦手意識を持つお子さまもいますよね。算数は、中学生では数学になり、小学生で習ったことが土台となって授業が進められていきます。こちらの記事では学年別につまずきやすいポイントと対策を紹介しています。苦手と向き合い、成長する冬休みにできるといいですね。
    小学生の算数の学習の狙いとは?つまづくポイントと対策を学年別にご紹介!

    また、冬休みに復習について学んでみるのはいかがでしょうか。授業を受けるだけで、習ったことを身につけるのは大変難しいです。家庭で復習を積み重ねできる感覚を身につけることは、お子さまの学習へのやる気を引き出すために大切な要素です。こちらの記事では、効果的な復習のタイミングや学年末に向けたまとめの復習の方法などを紹介していますので、冬休み前の授業の復習に役立ててみてください。
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