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小学生の授業の復習のタイミングは?学年末はどうする?

学校生活
公開日:2024年7月2日 更新日:2024年7月2日
小学生の授業の復習のタイミングは?学年末はどうする?

日々、学校や塾などで勉強を頑張っている子どもたち。保護者としては学習した内容が知識として定着しているか心配ですよね。学年末には学年の総復習しておきたいところです。
この記事では効果的な復習のタイミングとすぐに実践できる具体的な方法を解説します。

もくじ

    「うちの子、ちゃんと学校で習った内容が頭に入ってるのかしら?」
    学習した内容が知識として定着しているか心配ですよね。
    学年末が近づいてきて、まとめの復習もどうすればよいか気になるところだと思います。
    そこで今回は効果的な復習のタイミングについて解説します。
    明日から実践できる具体的な方法もお伝えしますよ!

    復習って必要なの?

    まず、大前提は「人は忘れるものである」ということです。
    人は情報を脳の海馬というところで処理しています。情報の中で「これは重要」と判断されたものが大脳皮質で長期的に記憶されるのです。

    では、海馬が「重要」と判断するものはどんな情報でしょうか?
    それは「生存するのに必要な情報かどうか」「今後も使う情報かどうか」と言われています。
    学校で習う内容が「生きるのに必要か」というと、海馬は「必要ではない」と判断するでしょう。
    そんな海馬が「これは重要な情報である」と勘違いする方法があるのです。それが「何度も繰り返しインプットすること」です。

    毎日学校で習ってきたことは「生存」には不要かもしれませんが、社会で生きていくためには必要なもの。何度もインプットして、海馬に「重要」と判断させればよいのです。
    そのために「復習」が必要になります。

    最適な復習のタイミングとは

    それでは、どんなタイミングで復習するのが効果的なのでしょうか?
    詳しく見ていきましょう。

    忘却曲線とは

    「エビングハウスの忘却曲線」は聞いた事があるかもしれません。
    これは、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが発表しました。
    無意味な単語の羅列を暗記し、それらを覚え直すのにどれぐらい時間が節約できるかの率を表しています。
    この表現だと分かりにくいので、覚えた内容を忘れる割合として下記のように説明します。

    • 20分後には42%忘れる
    • 1時間後には56%忘れる
    • 9時間後には64%忘れる
    • 1日後には67%忘れる
    • 2日後には72%忘れる
    • 6日後には75%忘れる
    • 31日後には79%忘れる


    つまり、何もしなければ1カ月後には約20%しか覚えていないということになります。
    記憶の定着には、忘れてしまう前に復習することが大切なのですね。

    この忘却曲線から復習のタイミングは

    • 1回目 次の日
    • 2回目 3日後
    • 3回目 1週間後
    • 4回目 1か月後

    がよいとされています。
    これに基づいた学習スケジュールを経てるのはややこしく、混乱してしまいますね。
    学習計画が立てられるアプリなども存在します。

    最適な復習のタイミング

    しかし、復習の間隔を徐々に空けていくことが長期的な記憶に有効かについての裏付けは近年の研究でも取れていません。
    それに、毎日の学習について、3日後、1週間後、1か月後、と復習していくのはスケジュールを立てるのが難しく、現実的ではありませんね。

    とはいっても、何度も復習することで記憶が定着していくのは、私たちは経験的に知っています
    ではどのような復習方法が良いのでしょうか?

    それは下記のようなタイミングになります。

    • 1回目 授業の直後に見直す(短時間でOK。理解を深めるため)
    • 2回目 当日の夜(宿題などで対応。宿題がない場合は教科書やノートを見直す)
    • 3回目 1週間後(1週間分をまとめて復習。問題を解くなどアウトプット中心)
    • 4回目 テスト前


    こんなにも復習をするのは大変そうですが、復習にかかる時間はだんだんと短くなっていきます
    授業の直後なら2〜3分、当日の夜なら5〜10分ぐらいでしょうか。
    一度理解したものは復習にかかる時間は短くて済むのです。
    時間を取れる週末には、問題を解くなど、インプットよりもアウトプットを中心にするとよいですね。

    学年末にむけてまとめの復習はどうする?

    学年末、1年間のまとめが気になる時期です。普段の復習とは違い、1年分を復習することになります。復習をするのは春休みの頃になりますが、各ご家庭の予定に合わせて、年明けや2月頃からゆっくり始めてもよいですね。
    では具体的に何をどう取り組んだらよいのか、見てみましょう。

    復習を始めるタイミング

    復習を始めるのは新学年に入る前、宿題も少ない春休みに取り組むのがよいでしょう。
    でも、春休みは時間が取れると言っても、家族の予定もありますし、せっかくの長期休みを利用して、子どもたちに普段できない体験もさせてあげたいですよね。

    ですから、限られた時間を効率的に使えるように工夫が必要です。
    学校での学習が終わる前に、学年の最初に習った内容の復習を年明けや2月頃から始めてもよいですね。

    理解しているところのチェック

    まずは、春休みに入る前か春休みの最初に、どこを理解できて、どこを理解できていないかまとめの問題を解いてみましょう

    春休みに入る前の週末などを使って、実際に問題を解いてみてもよいですね。
    学校で1年間の総復習のプリントやテストがある場合は、その結果を元に理解できているかどうかのチェックをすることもできます。
    教科書の巻末などにまとめの問題が掲載されているので、活用してもよいですね。

    春休みは家族の予定などがあり、あまり時間が取れないことが事前に分かっている場合は、計画を前倒ししましょう。もし、理解度をチェックするための時間が取れない場合は、この工程を飛ばして、スケジュールに従って、総まとめの問題を解いていきます。

    スケジュールを立てる

    理解できていないところが分かったら、春休みの勉強のスケジュールを立てましょう。
    理解できているところは問題を解くところから、忘れてしまったところは教科書を読むところから始める必要があるかもしれません。

    市販の「総復習」を謳っているドリルや、インターネットのプリントなどを活用すると、スケジュールが立てやすいです。
    できなかったところを後で復習をするために、スケジュールは少し余裕を持って立てます。
    子どもの負担になりすぎないように、低学年なら国語と算数を1~2ページずつ、社会や理科がある3年生からはもう少し増やす、など状況を見て組み合わせていきましょう。

    問題を解く時にはだらだらと取り組むのではなく時間を計りましょう
    その方がメリハリがつき、「時間内に思い出さなくては」と脳が活発に動きます。
    この「何とか思い出そう」とすることが、記憶の定着にも良いとされています。

    問題を解き終わった後は、間違えた箇所は再度解き直すとともに、「なぜ間違えたのか」を明確にします

    • 時間がなかったからなのか
    • 自分の書いた文字を読み間違えたのか
    • 簡単な計算ミスだったのか

    間違えた理由が分かれば、今後間違えないように対策ができます。

    計算ミスの場合は、足し算、引き算、掛け算などでつまづいている可能性があります。これらは訓練で向上できるスキルなので、計算カードや、100ます計算、ゲーム代わりに10ます計算を何秒でできるか、などに取り組んでみましょう。

    勉強は「楽しく」取り組んだもの勝ちです。その方が内容を覚えやすく忘れにくくなります。
    ちょっとした時間に遊びの感覚で計算問題を出したり、親子で交換日記をして文章を書くことに慣れるなど、遊びの要素を取り入れてみましょう。

    時間をおいて復習

    総復習が終わって時間の余裕があれば、より知識の定着を図るために間違えたところを復習しましょう。この場合は、授業で初めて習った時と違って少しは記憶に残っているので、アウトプットを中心にします。間違えた問題を次の日や数日後にまとめて解く、という方法でもよいでしょう。
    間違えたところが解けるようになると、子どもも「今まで習ったところは理解できている」と自信を持って新学年を始められますね。

    まずは今日の復習から始めよう

    復習のタイミングや、復習の内容は分かっても、子どもだけで実践するのは難しいです。
    親のサポートが必要になりますね。だからといって、つきっきりで復習をさせるのも現実的ではありません。机に向かうのに慣れていない子どもを、いきなり復習に取り組ませるのも至難の技。
    最初は低めの目標から達成していきましょう。

    低学年なら、毎日5分でも10分でも机に向かうことを習慣づけることから始めます
    宿題をそばで見てあげると、意外と集中力が続くこともあります。

    机に向かうことに抵抗がない場合は、宿題にプラスαしてその日の復習に取り組んでみましょう。
    「復習」というと、「ものすごく時間がかかって大変そうだ」と、始める前から怖気づいてしまうかもしれません。そんな時は、「今日やったところはどこかな?」と、教科書を一緒に見ることから始めてみます。そのまま今日習った内容を親に説明できたら復習もばっちりです。

    週末には1週間の復習をするのが理想的です。アウトプットを中心にするように、問題を解きましょう。教科書の問題だけではなく、ドリルやプリントを活用しても良いですね。

    まずはできるところから。寝る前に5分だけ教科書を見るなど、今日の復習から始めてみませんか。

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