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子どもにスマホ、いつから持たせる?起こりうるトラブルや対処方法についても解説

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子どもにスマホ、いつから持たせる?起こりうるトラブルや対処方法についても解説

今の時代、子どもにいつからスマホを持たせるかを決めることは、どの家庭でも起こり得る問題だといっても過言ではないでしょう。

あまりに時期が早くても心配だし、遅いと周りから取り残されてしまうのではないか。スマホにまつわる悩みは尽きませんね。

ここでは、子どものスマホの所有率に加え、スマホを持たせることで起こりうる問題、対処方法などをまとめました。

ぜひ参考にして、子どもとよく相談したうえで決めるようにしましょう。

もくじ

    ほかの家庭はいつから子どもにスマホを持たせているのか

    引用元:NTTドコモモバイル社会研究所


    2022年に実施されたデータによると、小学5年生でスマホの所有率は3割を超え、6年生で何と5割を超えています。つまり、6年生の2人に1人はスマホを持っているという割合になっているのです。
    中学生になると1年生で6割を超え、2年生で8割を超えています。中学生になると、ほとんどの子どもが持っていると考えてよいでしょう。
    部活や塾などで帰りが遅くなる日も多くなるため、すぐに連絡が取れるように持たせている親が多いようです。また、GPS機能によって、子どもがどこにいるのかすぐに把握できる点も安心できる要因ですね。
    「中学校入学を機にスマホを持たせている家庭が多い」ことが理解できるでしょう。

    スマホを持たせることで親が抱く不安とは?

    子どもにスマホを持たせることはメリットが生じる反面、親がさまざまな不安を抱えることにも繋がります。
    それぞれの不安要素について、ひとつずつ詳しく解説していきましょう。

    スマホ依存症になる可能性がある

    子どもがスマホ依存症に陥ってしまうことが、おそらくいちばんの不安要素ではないでしょうか。子どもに限らず、今の時代は大人にも多く見られる傾向です。
    スマホ1台あれば、無料で動画を見られたりゲームができたり、夜遅くまで友だちとLINE電話をしたりと、さまざまなことができるようになります。気づけば、勉強中や食事中、さらにはトイレの中でもスマホを触っているという状況になっているかもしれません。
    子どもの生活が、スマホ中心になってしまうリスクがあります。
    とくに、XやInstagramなど、SNSで複数のアカウントを持っている場合は要注意です。常に投稿をチェックしたり、自分でも情報を発信したり、いいね!を押したり。SNSをずっと追いかけていることで、スマホ依存症になってしまう可能性があります。
    また、スマホをずっと触っていることで、睡眠不足、肩こり、視力の低下など身体に悪影響を及ぼす場合もあります。
    睡眠の大切さは、以下の記事を参考にしてください。
    小学生の睡眠時間が足りてない?!「良い眠りのコツ」とは?(miraii.jp)

    有害なサイトへアクセスするリスクがある

    出会い系サイトやアダルトサイト、暴力的な描写を含むサイトといった、子どもにとって有害なサイトへアクセスしてしまうリスクが生じます。
    インターネットに手軽にアクセスできることは、疑問をすぐに調べられたり、最新の情報を入手できたりと利点が多い一方、不適切なページへのアクセスも簡単にできてしまうということにもなります。
    ワンクリックで高額な金額を要求してくる詐欺サイトなど多くの有害なサイトが存在するので、常に子どもが危険にさらされる可能性があることを意識しておきましょう。
    とくに危険なのは「出会い系サイト」。
    メッセージでやり取りを繰り返し、見知らぬ相手と実際に会ったり自分の写真を送ったりして、トラブルに巻き込まれる事件も増えています。

    ネットによるいじめが起きるリスクがある

    ネットによるいじめが生じるリスクがあることも、親が抱いている不安要素でしょう。
    とくに、学校の友だちと作っているグループLINEの中で、いじめに巻き込まれる可能性があります。いわゆる「LINEいじめ」と呼ばれるものです。
    ひとりのメッセージを集団で無視したり、ひとりを集中攻撃したりと、LINEの中でいじめが行われます。被害者は長期間精神的な苦痛に悩まされ、ひどい場合は登校拒否になってしまうかもしれません。
    スマホという閉ざされた空間内でのいじめなので、親も気づきにくいケースがあるようです。

    ゲームに高額課金をしてしまうリスクがある

    ゲームの高額課金の心配もあります。
    「イベントランキングで上位をとりたい」「ガチャで強いカードをひきたい」などの理由で、有料アイテムやガチャをひく権利などを購入するケースが多いようです。
    アイテムやガチャに課金する金額は1回につき100円、200円程度と高額なものではありません。しかし、少額の金額でも、知らないうちに額が数万、数十万まで膨れ上がってしまい、莫大な金額の請求が来ることもあるようです。
    ゲーム依存症の怖さについても知っておきましょう。
    小学生のゲームとの上手なつき合い方!ゲーム依存症とは? (miraii.jp)

    個人情報が流出するリスクがある

    子どもの電話番号やメールアドレス、IDパスワードといった個人情報が流出し、悪用されるリスクがあることも親が抱く不安要素。
    子どもが違法なアプリに登録して情報が流出してしまうケースや、画像や動画をSNSに何気なく投稿してしまい、そこから家の住所や学校名などの個人情報を相手に知られてしまうケースもあります。

    子どもを守るために親が注意すべきこととは?

    上記で紹介した不安要素は、どの親にもひとつは当てはまるのではないでしょうか。
    ここでは、子どもをスマホのトラブルから守るため、親が注意すべきポイントについて紹介します。

    スマホのスクリーンタイム機能を利用する

    スマホの使い過ぎを防ぐために、スマホのスクリーンタイム機能を利用しましょう。
    スクリーンタイムとは、スマホのOS(iOSやAndroid OS、Windowsなど)に備わっている機能。この機能によって、親が子どものスマホの使用制限を設定することが可能です。
    スマホの使用時間や認証ロックを解除した回数のチェック、アプリの使用制限も設定できます。また、LINEやX、Instagram、ゲームなど、アプリごとの使用時間をスクリーンタイムによって確認できる点もメリット。
    アプリの使用時間に制限をかけることで、「Xは30分まで」「ゲームは1時間まで」と、使用時間を細かく設定できるため、子どもがスマホを使いすぎるのを防げます。
    スクリーンタイムの初期設定方法をまとめました。

    iPhoneの場合

    1. 「設定」をタップする
    2. 「スクリーンタイム」をタップする
    3. 「スクリーンタイムをオンにする」をタップする
    4. 「続ける」をタップする
    5. 「これは自分用のiPhone」あるいは「これは子供用のiPhone」をタップする
    6. 「これは自分用のiPhone」をタップした場合は、各項目の設定を個別に行う
    7. 「これは子供用のiPhone」をタップした場合は、休止時間・App使用時間の制限・コンテンツとプライバシーを設定する
    8. 「スクリーンタイム・パスコード」を設定する
    9. 親の「Apple ID」と「パスワード」を入力してOKをタップする

    Androidの場合

    「Digital Wellbeing(デジタル ウェルビーイング)」という機能で、子どものスマホの使用状況を確認できます。

    1. 「設定」アプリを開く
    2. 「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」をタップする
    3. 「保護者による使用制限を設定する」をタップする
    4. 「使ってみる」をタップする
    5. 利用者を選択する

    「Googleファミリーリンク」というアプリを持っていない人には、項目の選択後にインストールするかどうかメッセージが表示されます。Googleファミリーリンクは、スクリーンタイムで子どものスマホを管理する際、制限範囲の設定ができるアプリです。

    1. 「次へ」をタップする
    2. 管理するGoogleアカウントを選択する

    子どものGoogleアカウントを選択します。もしGoogleアカウントを持っていない場合は、新規で作ることも可能です。

    1. ログアウトされるGoogleアカウントを確認し、右下の「続行」をタップする
    2. 管理者のGoogleアカウントをログインする
    3. アカウントリンクを行う旨の文章を確認し、「同意する」をタップする
    4. 管理の許可を聞かれるので、「許可」を選択する
    5. アカウントがリンクされたことを確認する

    初期設定を行えば、スクリーンタイム機能により、アプリやコンテンツなど子どものスマホに制限をかけられます。

    フィルタリングサービスを活用する

    フィルタリングサービスとは、docomoやau、Softbankなどキャリアが提供するアプリ。「あんしんフィルター」と名称が統一されています。申込不要で、無料で使用できるサービスです。
    フィルタリングは、時間・場所問わず、保護者のスマホやパソコンから設定可能。有害なサイトやアプリの利用に制限をかけられます。トラブルやアプリの課金、長時間のスマホ操作を防ぐことができるでしょう。
    「管理サイト」によって、子どもがスマホを使っている時間や閲覧履歴、通話履歴といった利用状況を確認できます。また、子どもの位置情報を取得できる点もメリット。設定した時間帯に子どもがどこにいたか、居場所の履歴もチェックできるサービスです。
    スクリーンタイムと内容が似ているので、使いやすい方を選ぶのがよいでしょう。

    小学校低学年の子どもがLINEをする際は親も一緒に内容をチェックする

    小学校低学年の子どもが友だちとLINEをする際は、メッセージを送信する前に親が内容を必ず確認しましょう。意図せずに、相手を傷つけてしまうメッセージを送ってしまう可能性があるからです。
    前述したように、LINEグループではいじめや大きなトラブルに発展することがあります。子どもが被害者・加害者のどちらにもならないよう、メッセージの内容を確認する習慣をつけておきましょう。
    また、定期的にLINEのやり取りをチェックする機会も設けましょう。
    定期的なLINEチェックは、全学年の子どもに対して行ってほしい対策です。どのような友人関係を築いているのか、何らかのトラブルに巻き込まれていないかを把握しておくことはとても大切です。問題が発生する前に、適切に対処できる可能性が高くなります。

    家庭でスマホのルールを作り厳守させることが大切

    子どもにスマホを持たせるにあたり、「これだけは絶対に守らなければならない」ルールを設けている家庭が多いです。スマホの設定をしっかり行い制限したうえで、さらに使い方についてのルールを設けることで、トラブルを回避できる可能性が大幅に上がるからです。
    使う時間や場所などをよく話し合い、親子共通のルールを作りましょう。
    では、ほかの家庭がどのようなルールを作っているのかみていきましょう。子どもにスマホを持たせる際には、ぜひ参考にしてください。

    食事中は家族全員スマホの使用を禁止する

    食事中は、家族全員でスマホの使用を禁止する家庭もあるようです。食事中くらいは、家族とのコミュニケーションを大切にしたいですよね。
    子どもは親の姿をよく見ています。スマホを使う際のルールは、親の一方的な押し付けでは説得力がありません。親も一緒に取り組んでみることが大切です。

    勝手にアプリをダウンロードしない

    勝手にアプリをダウンロードしないというルールもありました。
    アプリによっては高額課金になってしまったり、知らない誰かと繋がってしまったり、さまざまなトラブルが考えられます。
    新規のアプリをダウンロードするときは、必ず親に相談すること。トラブルを未然に防ぐには、ダウンロードする目的やアプリの使い方などについて話し合っておくとよいでしょう。

    時間を決めてリビングのみで使用する

    時間を決めて、リビングのみでスマホを使用するというルールを設けている家庭は、とくに多いようです。
    制限なしにしている場合、子どもはついつい夜遅くまでスマホを触ってしまい、睡眠不足に陥ってしまう可能性も否めません。学業に悪影響が出るリスクもあります。
    したがって、時間や場所を制限するのは、子どもをスマホ依存にさせないために効果的なルール。親の目が届く範囲でスマホを使用することで、子どもがどういった目的でスマホを使用しているのかを把握できるでしょう。

    責任が取れる年齢になるまではSNSのアカウントを持たない

     XやInstagram、Facebookは、写真や動画から個人情報が漏れてしまうリスクがあるため、自分で責任が取れる年齢になるまではアカウントを作らないというルールを設けている家庭もあります。
    LINEに関しては、学校や塾の連絡手段として使われることが多くなっているので、親がその都度管理している家庭もあるようです。また、友だちとのLINEのやり取りを定期的にチェックすることで、未然にトラブルを回避できる可能性も高くなるでしょう。

    スマホは親から借りているものだと認識する

    スマホは「自分のもの」ではなく「親から借りている」という意識を持つことを、スマホを持たせるうえでのルールに組みこんでいる家庭もあります。
    親からの借り物なので好きなようには使えないこと、親が利用状況をチェックするのが当たり前ということを、子どもにしっかり理解させましょう。
    子どもの閲覧履歴や利用状況を確認して、不適切な使い方をしていないかを定期的にチェックすることが大切です。
    どのようなルールを設けるかは、各家庭で話し合って決めましょう。
    約束を破ったときは、一時的に取り上げるくらいの厳しいルールが必要です。
    スマホの設定やアプリで制限できることはもれなく行ったうえで使い方のルールを決め、スマホと上手に付き合っていきましょう。
    携帯電話会社が提供している「ルールブック」を使用するのもおすすめです。

     

    引用元:イオンモバイル公式

    子どもがスマホを持つ時期はしっかり話し合って決めよう

    子どもにいつからスマホを持たせるかについては、はっきりと決まった正解はありません。ただ、データによると中学入学と同時に持たせる家庭が多いようです。
    子どもにスマホを持たせる時期は、家族で話し合って決めるのがよいでしょう。
    スマホを持たせるにあたって注意することは、フィルタリングなどの設定を行ったうえで使い方のルールを決め、親がしっかり管理すること。子どもがトラブルに巻き込まれるのを防ぐためです。
    安全に使えるよう、親が積極的に関わっていく姿勢が必要です。
    いつからスマホを持たせるにしても、うまく使えばスマホは非常に役立つアイテム。決めたルールは親子で守って、スマホとの上手な付き合い方を教えてあげましょう。
     
    子どもにスマホを持たせる時期は、中学入学時が多いようです。中学入学時の準備に関しては、以下の記事も参考にしてくださいね。
    中学入学準備はどうする?子どもの未来のためにできること (miraii.jp)

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