【家庭で簡単にできる!】親子で学ぶ小学生のSTEM(ステム)教育
STEM(ステム)教育は21世紀の新しい教育モデルとして、世界各国で導入されています。日本でも導入が進み、とくにプログラミング教育の必修化をきっかけに「STEM教育」が注目されています。プログラミング教室やSTEM教材を利用する家庭は増えていますが、日常生活の中にもSTEM教育につながる場面やものはたくさんあります。
この記事では、家庭でできる様々なSTEM教育をご紹介しますので、親子で楽しく学びましょう。動画でも3分で解説しておりますので、ぜひご覧ください!
STEM(ステム)教育は21世紀の新しい教育モデルとして、世界各国で導入されています。日本でも導入が進み、とくにプログラミング教育の必修化をきっかけに「STEM教育」が注目されています。
プログラミング教室やSTEM教材を利用する家庭は増えていますが、日常生活の中にもSTEM教育につながる場面やものはたくさんあります。
この記事では、家庭でできる様々なSTEM教育をご紹介しますので、親子で楽しく学びましょう。
動画でも3分で解説しておりますので、ぜひご覧ください!
STEM(ステム)教育とは?
ここでは、STEAM教育との違いや家庭でできるSTEM教育など、STEM教育について詳しく説明していきます。
STEM教育ってなに?STEAM教育との違いは?
STEM教育とは、"Science(科学)・Technology( 技術)・Engineering(工学)・Mathematics(数学)の頭文字をとった教育分野の総称です。STEM教育では、この4つの分野を統合的に学びます。
★STEM教育の詳細はこちら
→STEM(ステム)教育って何?日本の現状を把握しよう!
STEM教育に”Art(芸術)”のAを加えた教育モデルが、STEAM(スティーム)教育です。Artで自由な発想や表現力を養うことで、STEM教育で培った理数やITの知識を形にしやすくなります。
★STEAM教育の詳細はこちら
→小学校に取り入れられるSTEAM(スティーム)教育とは
なぜSTEM教育を学ぶのか?
急速なIT化やグローバル化に伴い、社会は加速的に変化しています。IT技術は私達の生活に欠かせないものとなっており、これからも飛躍的な発展・変化をしていくと予測されています。
IT技術やAI(人工知能)の進歩により、急速に変化し続ける社会に適応できる優秀な人材の確保は、国の未来や国際競争力に大きく影響すると考えられています。
アメリカでは何年も前から国家戦略としてSTEM教育を推奨しており、IT人材の育成を重要課題とし、積極的にSTEM教育を進める国も増えています。
日本でも今までのような「暗記型」教育から、STEAM教育のような「思考型」教育が広がりを見せています。
また、STEM教育で行われる実践的な教育は、広い視野を持ち、予測が難しい社会の中で生き抜く力をつけるために非常に重要です。
「うちの子は算数が苦手だから」「女の子だから理数系は必要ないのでは?」と考える保護者もいるようです。
しかし、STEM教育で問題処理能力や創造力を培った子どもは、理数分野以外の様々な分野で活躍する可能性が広がるでしょう。
家庭でできるSTEM教育とは?
家庭でできるSTEM教育は、日常の中で行う方法とパソコンや教材を使う方法があります。
教材がないと難しく感じるかもしれません。しかし、塩水と砂糖水を用意し、どちらが早く凍るか、溶けるか、という簡単なものでも立派な実験です。子どもと一緒に何ができるか考えるのも、STEM教育で大切な自発性を養うことに繋がります。
プログラミングやコンピューター操作に興味がある場合は、オンライン教材やプログラミングロボットなどがおすすめです。パソコン画面の目への影響が気になるかもしれませんが、コンピューターゲームの代わりに楽しめますよ。
家庭でのSTEM教育は、子どもが悩んでいても親は答えを与えず、一緒に考えることを意識して行うことが大切です。
必要に応じてヒントを与えながら自分で問題を解決する経験を重ね、自己肯定感を育みましょう。
教材を使わずに家庭で簡単に楽しめるSTEM教育
STEM教育は、教材を使わずに、生活や遊びを通して簡単にできます。
今回紹介するものは、科学や数学のコンセプトに触れ、想像力を働かせながら楽しくできるものばかりです。ぜひ、家族や友達と一緒に実践してくださいね。
「10をつくる」ゲーム
STEM教育では、数学的思考も重要視されています。数字のセンスを養うために「トランプ」や「ナンバープレート」で数字を使ったゲームがおすすめです。
トランプで10をつくるゲーム「10合わせ」は、ババ抜きのバリエーション遊びです。
「10合わせ」では、同じ数字カードのペアではなく、足して10になる数字カードのペアを捨てていきます。ゲームには、A~9のカードとジョーカー1枚を使い、ジョーカーが残った人が負けです。
★詳しいルールなどはこちらで確認できます!
→トランプ10のルールと遊び方
「Make10・メイクテン」と呼ばれるゲームは、ナンバープレートにある4つの数字を四則演算を使って10を作ります。
10を作れない数の組み合わせもありますが、10を作る解法を複数見つけることで、ひとつのことに複数のアプローチができることも発見します。
年齢に合わせて数字を変えたり、たし算とひき算だけを使ったりすることもできます。また、ナンバープレートの代わりにサイコロを振って数字を出しても楽しいですよ。
★Make10の詳しいルールなどはこちらで確認できます!
→10パズルのルールと遊び方
「ブロック」を使った遊び
ブロックは指先を使いながら遊ぶため、大脳を活性化し、記憶力や思考力がアップするなど、子どもの成長によい影響を与えます。
また、算数の基本となる数や長短、バランスや構成を考える力がつき、STEM教育に最適なおもちゃです。
バランスやスペースを考えながら組み立てることで、空間能力や想像力が育ちます。さらに、うまくいかなかったときの原因を考え、作り直すことで、問題解決能力も身につきます。
ブロックは「レゴ」や「ダイヤブロック」などが人気ですが、図形感覚、平面・立体構成力、空間能力を養う「パターンブロック」もおすすめです。
パターンブロックは、正三角形・正方形・ひし形・平行四辺形・台形・正六角形の1㎝ほどの厚さのブロックで、好きなように並べたり、ボードに書かれている様々な絵や図形、アルファベットの上にブロックを置いて遊びます。
ブロックをつかった遊びは、科学や数学のコンセプトに触れながら、子どもの創造意欲を高めてくれますよ。
料理をする
多くのことが学べる料理は、家庭で行うSTEM教育にぴったりです。
食材や調味料など複数のものをまとめるための構成力、どのような順番で行うか考えることは論理的思考を養います。
また、食材や調味料の計量、人数分に分けるなどの算数スキルが試され、熱を加える、冷やす、乳化させるなど、科学的概念に触れる場面も多くあります。
食材を切る、混ぜる、こねる、形成する、焼く、煮る、器に盛るなど、試行錯誤しながら料理を完成させ、家族で食べることは、自己効力感(*1)を高めることにも繋がります。
STEAM教育でも子どもが料理をすることは重要とされています。料理は芸術性があり、料理から受けるインスピレーションは、子どもの創造性を刺激します。
*1:自己効力感=ある状況下で結果を出すために適切な行動を選択し、かつ遂行するための能力を自らが持っているかどうか認知するためのこと
旅行のプランを立てる
旅行のプランを立てることは、STEM教育として注目されるプログラミングと多くの共通点があります。
旅行に行くときは、まずどこで何をしたいかという「目的」を考えます。そして、目的にたどり着くまでのスケジュールや行き方などの「計画」、そして実行する「行動」があります。
プログラミングも、コンピューターで達成したい「目的」、そのために行うべきプログラミング手順である「計画」、そして目的達成のために計画を実行する「行動」があります。
旅行プランをたてることは、目的のために「筋道を立てて考え段階的に行動する」=「論理的思考」を実践しており、プログラミングをしていることになるでしょう。
想像力も膨らみ楽しい作業になりますよ。
パソコンで完結!家庭でできるSTEM教育の教材
教材を使うと、プログラミングなど本格的なSTEM教育ができます。ゲーム感覚で楽しく学べる人気の教材をご紹介します。
Scratch(スクラッチ)
Scratchは、マサチューセッツ工科大学メディアラボのライフロング・キンダーガーテングループが開発した、小学生でも簡単に学べる無料のビジュアルプログラミング言語です。
進む、回るなどの「動き」、スプライト(キャラクター)のコスチュームなどの「見た目」、鳴き声や音量などの「音」に加え、「ペン」「データ」「イベント」「制御」「調べる」「演算」「その他」の計10種類のブロックを組み合わせてプログラミングしていきます。
簡単な入力とマウス操作で行え、ブロックの命令や条件通りにスプラウトが動くので視覚的に理解しやすいのが特徴です。
未就学児や小学低学年が楽しめる「ScratchJr」も無料で使えます。
★さらに詳しく知りたい方はこちら!
→ビジュアルプログラミング学習ソフトscratchとは
Cord.org (コード ドット オーグ)
Code.org®は、教育機関におけるコンピュータサイエンスを身近にし、女性やマイノリティが参加する機会を増やすことを目的とした非営利団体です。
コンピューターサイエンス入門から上級コースまで、様々なプログラムを無料で提供し、家庭でも利用することができます。
学校の授業で使うことを考慮して設計された20時間コースは、コンピューターサイエンスの核となる部分やプログラミングの概念が学べます。また、気軽に取り組める1時間プログラミングコースも年齢別に用意されています。
マインクラフトやアナと雪の女王など人気キャラクターが使われ、助けが必要なときは動画でやり方を確認できるなど、子どもが楽しみながら学べる工夫がされています。
★Cord.Orgをもっと知りたい!という方はこちら!
→Code.Org公式サイト
CodeMonkey(コードモンキー)
CodeMonkeyは、ゲームを通してプログラミングが学べ、年齢やレベルに合わせたコースがあります。
30ステージは無料で学ぶことができます。
代表的なゲーム「コードの冒険」は、さるのモンタと一緒にバナナを集めていきます。問題や障害の解決策を考え、モンタが理解できるコードで指示をしなくてはいけません。
様々なチャレンジをクリアするとモンタが一緒に喜び、子どものモチベーションを高めてくれます。
CodeMonkeyでは、オブジェクトや変数、配列、ループ、IF・ELSE文、ブーリアン、関数など、プログラミングの基礎が学べます。
簡単な操作で好きなように作りながら創造力を養うというより、パソコンに慣れている子や、コーディングを学習したい場合に向いているでしょう。
★CodeMonkeyに興味のある方はこちらを!
→CodeMonkey公式サイト
ロボットを使ったSTEM教育教材
プログラミング教室で使われている教材の中には、個人で購入できるものもあります。これらの教材を使えば親子で楽しみながら、さらに幅広いSTEM教育ができます。
組み立てが簡単で操作しやすく、人気の教材を紹介します。
mbot(エムボット)
mbotは中国のMakeblock社が提供する、プログラミングロボットです。ロボットは簡単に組み立てられ、以下の使い方ができます。
・リモコンでコントロールする
・専用アプリのゲームを通して学ぶ
・無料で提供しているプログラミングアプリを使って学ぶ
mBotには「障害物回避モード」「ライントレースモード」「マニュアルモード」が備わっており、細かい動きを指示しなくても、プログラミングの基礎とロボティクスの考え方が学べます。
★こちらの動画で分かりやすく解説しています!
→【万能型ロボット】プログラミングでも動かせるmBotを紹介します!
microbit(マイクロビット)
microbitはイギリスのBBC(英国放送協会)が中心となり開発した、教育用マイコンボードです。
約5×4cmのボードに、次の機能が備わっています。
・個々にプログラム可能な25個のLED
・プログラム可能な2個のボタン
・物理的に接続するための端子
・動きセンサー
・光と温度のセンサー
・無線機とBluetoothでの無線通信
・USBインターフェース
microbitをPCにつなぎ、日本語でビジュアルプログラミングができます。
★さらに詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
→microbitで行うプログラミングとは?なにができる?
LEGO WeDo 2.0(レゴ)
レゴエデュケーション「LEGO WeDo 2.0」は、小学生向けのロボットプログラミングキットです。
基本セットには、2人分のブロックとスマートハブ、Mモーター、モーションセンサー、チルトセンサーが入っています。
これらを使いロボットを組み立て、付属ソフトウエアでロボットを動かす制御プログラムをプログラミングしていきます。
画像は直感的で簡単に操作できるほど分かりやすく、字が読めなくても楽しくプログラミングを学べます。
まとめ
ロボット工学やプログラミングなど、難しいイメージもあるSTEM教育。教材やプログラミング教室などを利用しながら、家庭でできることを実践しましょう。
家庭で簡単にできるカードゲームや料理などは、親子のよいコミュニケーションにもなりますよ。
日常の中からも科学的・数科学的な見方や考え方を身につけ、答えはひとつではないと繰り返し体験することは、社会の急速な変化に対応できる人間に成長するために大事なことといえるでしょう。
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