公務員ってどんな仕事?向いている人や小学生の今からできることも紹介!

親が子どもに就いてほしいと思う職業の中でも、必ず上位にランクインする公務員。
福利厚生がしっかりしており、堅実で安定したイメージがありますよね。
「将来、公務員になりたい!」と子どもから言われたら、親の立場からすると思わず安心してしまうかもしれません。
ここでは、公務員の仕事概要やどのようになるのかなどをまとめました。ぜひ参考にしてください。
公務員ってどんな仕事?
公務員とは、国や地方公共団体で、国や地域の住民のために働く職員のことです。
仕事の内容は所属する機関によってさまざまですが、国家レベルの政策立案から、地域の住民に提供する行政サービスまで広く行い、人々の生活を支えています。
職種は、各省庁の職員をはじめ、警察官や消防士、裁判官、自衛官、教員など多岐に渡ります。
公務員には、大きくわけて「国家公務員」と「地方公務員」があります。詳しく解説していきましょう。
国家公務員
国家公務員は、国の機関で働いています。外務省や財務省といった行政機関のほか、裁判所や国会などがおもな職場です。
仕事の内容は所属機関によって異なります。
- 治安、外交、税金関係
- 農業、工業、商業関係
- 労働、厚生、社会福祉関係
- 教育、文化関係
大きくわけると、上記の4種類があります。
わかりやすく例を挙げて解説していきましょう。
たとえば、労働関係の仕事であれば、厚生労働省の管轄になります。
労働環境をよりよくするための制度や法律の改正案づくり、最低賃金の設定などを行います。
また、教育関係の仕事であれば、文部科学省の管轄です。
教育制度の企画や運営、教員の研修・養成、教育費用支援などがおもな仕事内容。教育の未来を支える仕事です。
国家公務員の仕事は、医療や教育、国の治安維持、食の教育など日々の生活に身近な仕事から、国会運営や安全保障、外交といった国単位の仕事まで、実に幅広いことがわかるでしょう。
国家公務員は、国の予算を有効に使い、国民が暮らしやすい社会になるよう日々尽力しているのです。
地方公務員
地方公務員は、地方自治体で働いています。。都道府県や市区町村などに採用され、地域の住民の生活をサポートしています。
国家公務員は国全体の運営を行っていますが、地方公務員は地域に密着した仕事を行うと考えてよいでしょう。
たとえば、以下のような仕事があります。
住民票や戸籍の発行や管理、住民税の徴収、自然保護活動やゴミのリサイクル推進、地域での保健所の感染予防や健康診断の実施など、住民に直接サービスを提供し、安心・安全な生活を支えています。
ほか、道路や公園、公共施設といった地域のインフラ整備・管理や、特産品PRや観光客を増やすためのプロモーションなど地域振興・産業支援も地方公務員のおもな仕事。
地方公務員は、地域に密着して住民の生活を直接サポートする仕事が多く、さまざまなニーズに応えています。
日本で公務員の仕事をしている人数は?
公開されているデータによると、2024年度において公務員の仕事に就いている人は、約339.9万人です。そのうち、国家公務員は約59万3,000人で17.5%、地方公務員は280万6,000人で、全体の82.5%となっています。
公務員といえば、市役所で働いている職員をイメージする人が多いでしょう。
そのイメージどおり、地方公務員は8割と多いことがわかりますね。
参照元:人事院公式
公務員になるには?
公務員になるには、官公庁が行っている採用試験に合格して、内定を勝ち取る必要があります。国家公務員になるには国家公務員試験を、地方公務員になるには地方公務員試験をそれぞれ受験します。
試験内容は採用試験によって異なりますが、一般的には
- 第1次試験…筆記試験
- 第2次試験以降…人物試験(面接)
という流れで実施されます。
公務員試験の特徴
資格試験や一般企業の就職試験などと比較すると、試験科目が広いため、徹底した試験対策が必要である点が特徴です。
たとえば、国家一般職試験の場合。
国家一般職の第1次試験では、基礎能力試験、専門試験、一般論文試験、3つの試験が行われます。主要科目は数的処理、憲法、民法など。そのほかにも、文章理解や政治学、行政学など、さまざまな分野の科目から出題されます。
引用元:資格の学校TAC公式HP
試験のレベルも大学専門課程レベルとされており、難易度は高いと言えるでしょう。
なお、地方公務員試験の場合、試験内容や試験の回数は自治体によって異なります。詳細は必ず各自治体の受験案内で確認してください。
「試験合格=採用」ではない!
国家公務員試験で注意しておきたいことは、「試験に合格したからといって採用されるとは限らない」という点です。
地方公務員は、試験に合格すれば採用されるケースがほとんど。
しかし、国家公務員の場合は「試験合格=採用」ではありません。試験合格後、働きたい機関を訪問して面接などを受ける「官庁訪問」を通過し、それに合格して初めて内定という形になります。
国家公務員になりたいのであれば、しっかりと戦略を立てて勉強し、試験に臨みましょう。
こんなあなたは公務員に向いているかも!
ここでは、公務員に向いている人の特徴をまとめました。
子どもに当てはまる性格があれば、ぜひ積極的に伸ばしてあげてくださいね。
国家公務員に向いている人
社会に大きく貢献したい人
もっとも国家公務員に向いている特徴は、「社会に貢献したい」と強く望んでいることです。
国家公務員は、常に公正な視点で、国や国民の役に立ちたいという奉仕の精神を人一倍持っている人に適している職業。個人や組織の利益ではなく、国全体のために働ける人が適しているでしょう。
責任感や使命感が強い人
自分の仕事に対する責任感や使命感が強い人も、国家公務員に向いています。
国家公務員は、国交や安全保障など国の未来を背負う仕事も多くあるため、それだけ責任感や使命感、リーダーシップが求められます。
大変なことも多い仕事ですが、強い責任感や使命感を持って取り組むことで、その分やりがいも感じられるはず。
重い責任やプレッシャーに打ち勝てる人が向いている仕事です。
粘り強くコツコツと仕事に取り組める人
地道にコツコツと仕事に取り組める人も、国家公務員に向いているでしょう。
国の財政状況によっては、給料が下がってしまうこともあるかもしれません。また、議員の選挙中などはかなりハードなスケジュールになることも。
そのため、どのような状況になっても粘り強く地道に仕事に取り組める人は、国家公務員に向いている特徴だと言えます。
地方公務員に向いている人
地域が好きで愛着がある人
地方公務員は、地域の住民に密着したサービスを提供することがおもな仕事であるため、地域に愛着がある人が向いていると言えます。
自分が住んでいる地域を良くしたい、住民が安心して生活できるよう貢献したい、こういった思いを持っていなければ、地方公務員を務めることは難しいでしょう。
ときには、住民から不満や厳しい意見を言われることもありますが、そういった声も含めて行政に活かしていこうと思えるほどに愛着があれば、高いモチベーションを持って仕事に取り組めるのではないでしょうか。
新しい環境になじめる適応力がある人
適応力が高い人も、地方公務員に向いています。
地方公務員は3年ほどで異動するケースが多く、異動するたびに新しい仕事を覚えなければいけません。希望していない部署に配属される可能性もあるため、新しい環境にすぐ順応できる人だとスムーズに仕事ができるでしょう。
周りと積極的にコミュニケーションを取り、前向きに仕事に取り組めることが、地方公務員に向いている人の特徴です。
公務員になるために今からできること
ここでは、「公務員になりたい!」と望んでいる子どもが、将来公務員になるために今できることをまとめました。
今できることをしっかりと行い、公務員になるための基盤を作っていきましょう。
学校の勉強に励み基礎を固める
まずは、学校の勉強にしっかりと取り組み、基礎を固めていくことが大切です。
とくに、国語は文章を理解し表現する力を育み、算数は論理的に考える力を養います。小学生のうちに習得した基礎学力は、公務員の試験勉強をする際にもおおいに活かせるはず。
もちろん、国語や算数以外の科目も重要です。今、学校で習っていることをしっかり身につけることから始めてください。
読解力も身につけておきたい力です。以下の記事を参考にしてください。
子どもの読解力は落ちている?読解力が及ぼす影響とは
算数を学ぶことの大切さについては、こちらの記事から。
小学生の算数の学習の狙いとは?つまづくポイントと対策を学年別にご紹介!
読書する習慣を身につける
読書を習慣づけることもおすすめです。
公務員になるためには、幅広い知識を習得しなければいけません。たくさん本を読んでいろんな知識や教養を身につけましょう。
本だけでなく、新聞を毎日読む習慣も身につけるとよいですね。
とくに、時事問題や社会情勢についての知識を持続的にアップデートすることは、公務員試験対策においても必ず役立ちます。
読書によって得られる効果は、こちらの記事を参考にしてください。
【小学生の冬休みにおすすめ!】読書によって得られる効果を徹底解説
小学生におすすめしたい本はこちら!
読書の秋に子どもにおすすめしたい!元小学校の先生が書籍を紹介!
読書初心者の子どもでも読みやすい!【学年別】おすすめの本を紹介
コミュニケーション力を養う
公務員は、職場で働いている人と連携を取ったり、地域の住民と話したり、高いコミュニケーション力を必要とする仕事です。
そのため、小学生のうちからコミュニケーション力を養っておくことは、とても有効だと言えるでしょう。
学校で友だちや先生とたくさん話をしたり、家でも家族とのコミュニケーションを大切にしたりすることで、コミュニケーション力は向上していきます。
とくに、「人の話はしっかり聞く」「自分の意見をしっかりと伝える」ことを、子どものうちから身につけておくとよいでしょう。
コミュニケーション力は、直接体験でも身につけられます。以下の記事を参考にしてください。
直接体験で生きる力を身につけよう!体験が大切な理由とおすすめの体験を詳しく解説!
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