【2021年最新版】ギフテッドとは?ギフテッドな児童の現状

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【2021年最新版】ギフテッドとは?ギフテッドな児童の現状

ギフテッド」という言葉をご存知ですか?
聞いたことはあっても、どういう人たちなのかよく分からない人も多いのではないでしょうか。
また、「我が子はギフテッドかも?」「ギフテッドはどうやって判断できるの?」と悩んでいる保護者の方もいるかもしれません。
この記事では、ギフテッドについてより深く知っていただくために、ギフテッドの特徴や発達障害との関連性などを中心に詳しく解説していきます。
さらに、ギフテッドの児童が置かれている状況や、才能を発揮できるおすすめの方法なども併せてご紹介します。
YouTubeで配信している「みらいいチャンネル」では、ギフテッドについて3分で解説しております。こちらの動画をぜひご覧ください!


ギフテッドとは?


ギフテッド(Gifted)は、贈り物を意味するギフト(Gift)が語源となっており、生まれつき突出した才能を授かった人のことを称します。
ギフテッドは先天的な資質であるため、先取り教育などによってギフテッドに成長することはできません。
近年では、テレビや映画などでギフテッドが取り上げられることもあり、「ギフテッド」という言葉を聞いたことがなかった方々にも知られるようになりました。
著名人の中では、相対性理論のアインシュタインやマイクロソフトのビル・ゲイツ、日本では北野武や所ジョージなどがギフテッドとして知られています。
ギフテッド先進国では、ギフテッド教育が盛んに行われています。例えばアメリカでは、米教育省が、2011~12年度の公立校の生徒全体の約6.7%、約320万人の生徒がギフテッド&タレンテッドプログラムに在籍したと発表しています。(*1)
また、日本でもIQ130以上の人は約250万人といわれています。意外とみなさんの身近なところに、ギフテッドな人がいるのかもしれません。
ギフテッドの著名人に興味ある方は、こちらの記事をご覧ください。
*1の統計はこちらをご参照ください

ギフテッドの持つ才能

ギフテッドには、知性・創造性・特定の学問・芸術性・運動能力・リーダーシップの6つの分野において才能があります。
すべての分野に優れているわけではなく、この中のひとつ、もしくは複数に桁外れの能力を持っています。
ギフテッドは特定の分野には素晴らしい才能を発揮しますが、苦手な分野や興味のない分野との差が大きい場合もあります。
うまくいかない部分が目立ってしまうと、ギフテッドに気づかれないケースも見られます。

ギフテッドの子どもの特徴

キンダーガーテンから12年生のギフテッドの子どもたちと家族を支援している、アメリカのギフテッド教育推進団体「NAGC(National Association for Gifted Children)」では、以下のようなギフテッドの特徴を紹介しています。

  • 乳児期から並外れた注意深さがある
  • 学習の飲み込みが早く、考えを素早くまとめられる
  • 優れた記憶力
  • 年齢に対し並外れた豊富な語彙と複雑な文章構成ができる
  • 単語のニュアンスや隠喩、抽象的なアイディアへの高度な理解力がある
  • 問題を解くのを楽しむ、とくに数字やパズルの問題が好き
  • 未就学児のうちに読み書を独学することが多い
  • 深く、激しい感情を持ったり反応をしたりする
  • ものごとに非常に敏感
  • 考え方が抽象的、複雑、論理的、洞察に満ちている
  • 幼いころから理想論や正義感がある
  • 政治問題や社会の不平等に関心がある
  • 長期の注意持続時間と高い集中力
  • 自分の考えに耽るー空想家
  • 少しの練習で基本スキルを素早く習得する
  • 詳細を探るような質問をする
  • 幅広く関心をもつ(もしくは、ひとつの分野に極端に集中する)
  • 非常に発達した好奇心
  • 試したり、違う方法で行ったりすることに興味をもつ
  • 通常使わないような方法で考えや物事をまとめる
  • 頭の切れる、そして/または、特徴的なユーモアセンスがある
  • ゲームや複雑な図式を通して、人や物事を系統立てたがる
  • 鮮明な想像力がある(未就学児期に空想の友だちがいる)

出典:NAGC
*当てはまる特徴は、ギフテッドの児童によって個人差があります。
ギフテッドの特徴の実例にご興味のある方はこちらの記事をご覧ください!

日本では注目されにくいタレンテッド

ギフテッドとタレンテッドの違いに疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
ギフテッドは物事を論理的に分析し解明する高い能力を持っていますが、タレンテッドは感受性に優れ高い創造能力を持っています。
タレンテッドの子どもたちは早い時期から、独創的な絵を描く、一度聞いたメロディをピアノで弾く、難しい動きが得意など、芸術やスポーツの分野で秀でた才能を発揮します。
しかし、日本では学習能力の高い児童より注目されづらく、タレンテッドの才能を伸ばす取り組みが少ない状況です。
また、タレンテッドは完璧主義でストイック、自分を追い込んでしまう傾向があります。芸術や音楽、スポーツの専門家に指導を受けるなど、思いっきり追求できる環境を作ることで素晴らしい才能が開花するケースが多く見られます。
さらに、タレンテッドはEQ(Emotional Inteligence Quotient・心の知能指数)が高く、感情を読む能力に優れているといわれています。そのため、他者の感情や噂にも敏感に反応し、精神的に不安定になるタレンテッドも少なくありません。

ギフテッド判定の難しさ

ギフテッドの判定方法は、国や住んでいる地域のギフテッドの定義により異なります。知能検査や学習進度評価テスト、保護者や担任への問診表など、様々な方法がとられています。

IQで判断できるの?

IQとは、言語能力や記憶力などの知的能力を数値化したものです。ギフテッドの判定方法の代表的なものに、IQ(知能指数)を測るウィスクラー式知能検査(WISC-IV)があります。
IQが130を超えると、ギフテッドとされていますが、人の知能にはIQで測ることのできない芸術や創造性なども含まれます。
そのため、IQはギフテッドの目安のひとつになりますが、総合的に判定するのが現実的です。

誤診されやすいギフテッドと発達障害

ギフテッドの特徴が発達障害の特徴と重なって見えることがあり、誤診されるケースが少なくありません。
例えば、知的好奇心の強いギフテッドの児童は、通常の学習環境では満足できません。知りたい・調べたい・考えたい衝動から、先生を質問攻めにする、興奮してじっと座っていられないというような行動が、多動性障害(ADHD)の特徴と見られることがあります。
ほかにも、ギフテッドの子どもが誤診されやすい発達障害にアスペルガー症候群があります
アスペルガー症候群は、社会性やコミュニケーション能力、想像力、共感性に障害があり、強いこだわりや感覚の過敏という特徴があります。
ギフテッドも特定の分野に強い関心やこだわりを持ち、周りが見えなくなるほど熱中して孤立してしまう子もいます。
ギフテッドとアスペルガー症候群は、「こだわりの強さ」や「コミュニケーションの難しさ」の概念は異なりますが、共通の特徴と見られ誤診に繋がる場合があります。
海外では、誤診からギフテッドの子どもが必要のない薬を服用し、精神的に不安定になったというケースもあるそうです。
お子さんに気になる特徴がある場合は、ギフテッドに詳しい医師への相談や、必要に応じてセカンドオピニオンを受けることもご検討ください。

ギフテッドと発達障害を併せもつ「2E」

2E(Twice-Exceptional・二重に特殊な)は先天的な高い能力と自閉症スペクトラムや学習障害などの発達障害を併せもつ人たちを指します。
年齢平均より計算や文章の理解力などは発達していても、社会性の発達の遅れが目立ったり、文字を読むことは得意でも書くことが苦手だったりと、各能力における発達の凸凹(アンバランス)が著者に現れます。
また、2Eは認知能力が視覚認知と聴覚認知のどちらかに偏る場合があります。視覚優位型の児童なら図形や絵の多く使われた教材を使ったり、歴史や伝記は漫画で学んだりと視覚に訴える学習方法があります。
視覚認知が弱い場合は、オーディオブックなどを用いて、聴覚を刺激しながら学習することができます。

ギフテッドの小学生の学習環境

ギフテッドの児童は、学習ペースが速く、好奇心旺盛なので、周りのペースに合わせた学習や知りたいことをすぐに調べられないことにストレスを感じます。
また、同年代の児童には理解できない話をしたり、難しい本を読んだりし、クラスで浮いてしまう場合があります。
学校や担任の先生からギフテッドの児童への理解が得られ、対応してもらえるとよいですが、日本ではまだ難しい状況です。
ギフテッド教育に関してはこちらをご覧ください。

ギフテッドの児童が楽しめる環境を

学校生活に違和感を感じていたり、学習意欲を失くしたりするギフテッドの児童には、学校以外で楽しいと感じる学習環境が励みになります。
ギフテッドの児童向けのイベントはギフテッド同士の交流もできよい刺激になりますが、住んている地域によっては参加が難しいかもしれません。
そのような場合は、プログラミングや言語など、児童の関心があるものの習いごとをするのもおすすめです。
また、独学や自分のペースで進めるのが好きな児童には、オンライン教材を利用する方法があります。
例えば、非営利団体「Khan Academy」は、無料の学習コンテンツを提供しています。未就学児から高校生を対象とし、数学や科学のほかに、歴史や世界史なども学べます。
好きなようにパーソナライズし、日本語を含む様々な言語を選ぶことができます。
ご興味のある方は、こちらをご参照ください。
Khan Academy

保護者も支援が必要

幼いころからこだわりが強い、一般的な子どもと違うものに興味を持つなどのギフテッドの特徴に、戸惑う保護者の方も多いようです。
さらに、周りから「変わっている」「協調性がない」などと言われ、悩んでしまうケースも見られます。
ギフテッドのお子さんの才能を伸ばすためには、保護者の方への支援も重要と考えられています。
各地域で、ギフテッドのお子さんを持つ保護者の交流会などが開催されており、悩みや情報を共有することができます。
ギフテッドと判定されていなくても入会できるグループもあるので、ぜひご参考にしてください。
ギフテッド応援隊

まとめ

ギフテッドの知識がある教育者や医師との出会いがなく、自分がギフテッドと気づかないまま大人になったというケースは少なくありません。
中には、周りから浮くのが嫌で、自分の能力を隠していたという方もいます。ギフテッドを知り、自分はそうだったのかと腑に落ちたという声も聞かれます。
日本でも少しずつ、ギフテッドについて知られてきています。ギフテッドに対する理解が広まり、ギフテッドの才能を伸ばしやすい環境が作られるとよいですね。

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