お金は何から守る?小学生から知りたいお金を守る方法と伝えるポイント
お金を守るというと詐欺などの犯罪行為からお金を守るというイメージが強いのではないでしょうか。詐欺から自分のお金を守ることも大切ですが、実は他にも注意しておきたいお金を守るポイントがあります。
ここでは、お金を守る力を鍛える理由や、お金を守る力の鍛え方、何からお金を守るべきなのか、を紹介していきます。
お金を守る力を鍛える理由は?
お金を守る力を鍛えておく理由は、今の生活を維持しながら、将来使う資金を確保しておくためです。お金があるからこそ今の生活を送ることができています。お金を稼いで、貯めたり、増やしたりして、将来のライフイベントや不測の事態に備えている側面もあります。
また、資産を守るスキルはより豊かな生活を送るためには欠かせないものです。守る力があると、ここまでは使っても大丈夫だというように、必要な時にお金を使うことへの抵抗感を減らせるからです。お金は将来のために増やしておくだけではなく、お子さま自身の選択肢を増やしてくれるツールでもあるので、守る力を鍛えておく必要があります。
せっかく資産を増やせたとしても、守る力がなければ一瞬でなくなってしまう可能性もあるのです。お金を稼いだり、増やしたりするには時間がかかるものですが、失う時は数分ということも多いです。そういったトラブルに巻き込まれないようにするためにも、小学生のうちからお金を守れるように意識していきましょう。
お金を守る力の鍛え方
お金を守る力を鍛える第一歩は、知識をつけることです。どのようなことがお金を減らしてしまうのかを知ると、それぞれに対する対策も考えられるからです。
小学生のお金は、保護者によって管理されていることが多いため、子ども自身が自らのお金を守るという意識を持つのは難しいかもしれません。しかし、小学生のうちからお金を減らしてしまうことがあると知っておくと、資産の減少を事前に防げたり、お子さまが成長した時にお金を守ることについてより理解を深められます。
お金は何から守るべき?
お金は自分で好きに使う以外にも減ってしまう可能性があります。実際にどのようなことがお金を減らしてしまうのでしょうか。この記事では、以下の5つに絞って紹介します。
- インフレ
- 浪費
- 病気や事故
- 盗難や詐欺
- 税金
インフレ
インフレとはインフレーション(以下インフレ)の略で物価が上がり、お金の価値が減っていくことです。今の100万円と将来の100万円は金額は変わらないかもしれません。しかし、インフレが進むと同じ100万円でも、買えるものが減ってしまったり、受けられるサービスが減ってしまったりする可能性が高いです。
消費者庁が作成する生活関連物資の価格動向より、令和2年と令和5年の8月の平均金額を比較すると、多くの食料品や日用品が、それぞれ10%以上の値上がりをしています。中でも、卵は約60%、油は約40%、食パンやスナック菓子は約20%となっており、3年前よりも多くのお金を出さなければなりません。つまり、お金の価値が下がったということになります。
最近は、様々な商品の値上げ報道がされる回数が多くなりました。生活に直結するので、インフレの苦しさは経験されているのではないでしょうか。お金の価値を守るためには、物価上昇率以上に稼いだり増やしたりしていく必要があります。
お子さまと、買い物に一緒にいき、値上げ品があった際にインフレについて教えられますね。お菓子はお子さまの身近な存在ですので、具体例としては最適です。うまい棒やガリガリくんが値上げされた当時はかなり話題にもなりました。「昔はうまい棒は10円で買えたけど、今は12円出さないと買えない」と伝えるだけでもインフレについて知り、お金の価値が下がっている現状を学ぶきっかけになります。
浪費
浪費もお金を減らしてしまうことの一つです。浪費とは使った金額に見合った価値が受け取れていなかったり、実はなくても済むものに使ったりすることを指します。
大人になると使える金額も大きくなるため、小学生のうちから使いすぎには注意しておきたいですね。お金を使った後に、お子さまと一緒に振り返る習慣をつけるのがおすすめです。ものを買った場合は、買ったものを使っているのか、体験をした場合は何が得られたかを聞いて、浪費になっていないか一緒に考えてみましょう。
お金の使い方には他にも種類があります。こちらの記事では、投資と消費についても紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。
子どもに伝えたい「お金を使う力」を鍛えるために必要な考え方とは?
病気や事故
不測の事態から資産を守ることも大切です。病気にかかったり、事故にあったりするのは予測できない上に、大きく資産を減らしてしまう可能性があります。
不測の事態には地震などの災害も含まれます。自宅が被災してしまったり、仕事場が被災してしまったりすると仕事にいくことができず、資産を切り崩す必要が出てくるかもしれません。それを防ぐためには、貯金や投資をしておいたり、保険に入っておいたりといった対策が有効です。
お子さまに対しては、病気になると働けなくなることや、もし事故を起こしてしまうとお金がたくさんかかってしまうことを伝えておけるといいですね。また、そもそも病気にならないようにしたり、事故を起こしたりしないように生活することが資産を守ることにも繋がっています。
盗難や詐欺
お金を守るというと、盗難や詐欺といった犯罪から守るというイメージがあるかもしれません。泥棒などはお子さまでもイメージがしやすいため、伝えやすいのではないでしょうか。
テレビなどのメディアでも取り上げられるので、一緒にみた時にはお金を守るという話題に繋げて、話をしてみましょう。どうしてこんなに大きい額を盗られてしまったのか?こんなに大きい金額の話が来たらどうする?などを問いかけてみるとお子さまの考えを知るきっかけにもなります。
普段から話をしておくと、お金に関する話は保護者や周りの大人に相談するという癖がつけられます。テレビを見るという普段の何気ないシーンでお子さまに一言声をかけておくことはおすすめです。
携帯電話やスマートフォンを持つお子さまは架空請求の詐欺にあってしまう可能性もあります。危ないから気をつけてねと伝えるだけでなく、そういうものがあり、もし怪しければ相談することまでセットで伝えておきましょう。
税金
税金も実はお金を減らしてしまう可能性があることです。税金は納めなければならないものなので、減らすことはできないのでは?と考えるかもしれません。しかし、税金には控除という制度があります。
控除とは、国が納税者の事情を考えて、納税する額を減らせる制度です。税金で国に納める金額を減らすことができれば、手元にお金を残せます。例えば、ふるさと納税は寄附金控除になりますし、病気の治療などで多くの金額を支払った場合は医療費控除を使うことができます。
控除は適用に条件があったり、納税者が申告して初めて適用されるものも多かったりするので、税金の控除があると保護者が知っておくことが大切です。保護者がそういった制度を利用している姿を見せると、お子さまが控除や節税について知るきっかけを作ることができます。
将来お金を守れるように小学生のうちから伝えていこう
お金については、稼いだり、増やしたり資産を増やすことが重要視されがちです。しかし、将来に備えるためには、資産を減らさないことも実は大切です。
守る力を伸ばすためには、まずは何が資産を減らすのか知らない状態をなくすことが有効です。親子で話をすることでその知識を得ることができます。小学生の頃から身近なできごとと組み合わせて、お金を守るという意識を育てていきましょう。
お子さまへのお金の教育は必要だとわかっていても何を伝えるべきか迷ってしまいますよね。こちらの記事では、お子さまにお金の教育をする理由や、お金について伝えるべき4つのポイントを解説しています。
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