お使い方を知らなきゃ破産する?!子どもに伝えたい「お金を使う力」
お金に関する鍛えておきたい力の一つに「使う力」があります。使い方を意識することで、使って終わりではなく、お金を通じて様々なものと関わっていることを実感できます。この記事では、小学生のうちから覚えておきたいお金に関する基本や使い方の種類を紹介しています。家族との買い物のなかで使える、お金の使い方を鍛える方法もお伝えしていますので、参考にしてみてください。
子どもに伝えたいお金に関する基本とは?
お金の使い方を考えるときには、そもそもお金とは何かを理解しておく必要があります。
子どもに伝えたいお金に関する基本はこちらの3つです。
- お金はありがとうの対価
- お金は道具
- お金は有限
こちらを理解しておくことで、お金は様々なものと繋がっていることや、計画的に使っていくべき理由がわかります。
また、ただお金を使って終わり、お金は使ったら減っていくだけのものではなく、使うことでより豊かになっていると気づくことができます。そのことに気がつけると、他の稼ぐ、守る、増やす、貯める力も伸ばしやすくなります。一つずつみていきましょう。
お金はありがとうの対価
初めに子どもに伝えたいお金に関する基本は、お金がありがとうの対価であることです。毎月家計に入ってくるお金は、保護者が勤め先で誰かの役に立った結果いただくものですよね。そのことを家庭で話すようにしてみてください。
そして、自分自身もありがとうの対価としてお金を支払っているのです。鉛筆1本をとっても、売ってくれるお店の人だけでなく、運送会社の人や鉛筆を製造、企画してくれる人などたくさんの人が関わってくれています。お金を使うと同時にその方たちにありがとうを伝えているのです。そのことを知ると、お金が様々なものと繋がっていると実感しやすくなりますよ。
お金は道具
お金が道具であることを伝える理由は、お金は使うことで力を発揮するからです。
お金を稼いで貯めていくことも大切ですが、使うことで様々な価値のあるものと交換することができます。交換可能なものは、普段必要な食べ物や学校用品、洋服などの物だけでなく、経験やそのときの感情も含まれます。
お金を何かと交換したことがわかるように、子どもがお金を使ったときにどのような気持ちになったのかを聞いてみるといいですね。また、高学年になると、買った物以外にどんな経験ができたか、何を学べたかなど聞いてみるのもいいですね。子どもは大人が想像できないことに価値を感じているかもしれません。保護者もそこから学べることが多くありますので、時々聞いてみてください。
お金は有限である
お金は稼いだ額や、増やした額よりも多く使ってしまうとなくなってしまいます。子どもの頃は働いておらずお金が有限なものであると認識しづらいです。お金は無限にあるものという考えのまま大人になってしまうと、収入以上に使ってしまうようになってしまうかもしれません。そうならないためにも、子どものうちから伝えておきましょう。
お小遣いの額をあらかじめ決めておき、追加で渡さないようにするなどルールを決めておくと、使える範囲内で使う練習ができますよ。
「10歳から知っておきたいお金の心得」という本は「お金の在り方」について親子で学べます。物の価格の決まり方や、銀行の役割などお金に関することを子どもでもわかりやすく解説してくれています。こちらの記事で紹介しているので、参考にしてみてください。
みらいいおすすめ!「10歳から知っておきたいお金の心得」をご紹介!
その使い方は消費?投資?
お金の使い方にも種類があります。
価格と同じ価値を得たり、いま楽しんだりするために使うことを消費
価格以上のものを得たり、将来のために使ったりすることを投資
といいます。
どちらがいいというものでもなく、使い方があると知ることが大切です。ただ使うだけだと、いつの間にかお金がなくなっていたということになりやすいからです。
また、少し難しいですが、消費と投資の基準は曖昧なことも覚えておけるといいですね。人から見れば消費に見えることでも、使う本人にとっては投資になったり、消費のつもりが結果的には投資になっていたりします。
それは必要なものか欲しいものか
消費と投資という視点以外でも、子どもと買い物に行くときにそれが必要なものなのか欲しいものなのかを確認してあげるといいですね。
必要なものは、いますぐ使うものや、なければならないものです。一方で欲しいものは、いますぐ必要ではないものもあります。欲しいものを買い続けてしまうと、お金はすぐに尽きてしまいます。
いつ使うのか確認をしたり、欲しいものが続いている場合は、残りのお小遣いを一緒に確認し、前回買った欲しいものはどうだったのかなどを聞いてみたりしましょう。使いすぎていないかを確かめるには、使い方の振り返りをすることが有効です。
子どものお金の使い方に口出ししすぎしてはいけない理由
あまりにも高額なものを買っていたり、買ってもすぐに使わなくなったりすると、ついお金の使い方を注意したくなりますよね。
しかし、注意をしすぎてしまうと、子どもが失敗するチャンスを奪ってしまいかねません。保護者が注意できる子どものうちに失敗をしておくことが大切です。
子どももすぐにお金の使い方をマスターできるわけではありません。つい使いすぎてしまうこともあるかもしれませんが、そのときはその経験を生かして、使いすぎると欲しいものが買えなくなることもあるということを伝えられるといいですね。
また、自分の選択を保護者に否定され続けてしまうと、自主性が低くなったり、自己肯定感が下がったりする可能性もあります。ただ、否定をするのではなく、なぜその使い方をしているのかを聞くようにしてみてくださいね。
家族との買い物はお金の使い方を学ぶチャンス
小学生にとって家族との買い物はお金の使い方を学ぶいいチャンスです。これまでにお伝えした方法を取り入れながら、さらに買い物のシーンで使い方を鍛える方法を2つ紹介しますね。
子どもが自分で買うのか親に買ってもらうのか考えさせる
買い物に行ったときに子どもがこれが欲しいと商品を持ってくることがありますよね。事前に約束をしていたものや、学校用品など家計から出すものであれば買っても問題ありません。
しかし、その場で欲しいと思って持ってきたものであれば一度立ち止まって、子ども自身に自分のお金で買うことを勧めてみましょう。子どもは保護者に買ってもらえるから欲しいと思うものも多くあるようです。その場合は、じつはそこまで欲しいものではないかもしれません。
家計から出せないものであれば、自分のお金を使うほどの価値があるものなのか、自分はそこに価値を感じているのかを一度立ち止まって考えてもらうようにしてみてくださいね。
予算を決めて買い物をする
お金は有限なものであると前半にお伝えしました。お金をたくさん使えば幸せになれるわけではありませんし、収入にも限度がありますね。
それを理解し、やりくりする力を鍛えるためには予算を決めて買い物をすることに慣れさせましょう。
買い物の際は、今日はいくらで何日分の食材を購入するなどとルールを決めて、子どもと一緒に買うものを考えてみましょう。予算オーバーするときは、買わない、代わりのものを探すという選択があることも知ることができます。
保護者も一緒に使い方を考えよう
お金の使い方について伝えてきましたが、保護者の普段のお金の使い方も振り返ってみるのもいいですね。使い方を意識できると、使うことで様々なものを得られ、多くの人や社会と繋がっていることを実感できるようになります。
そして消費か投資かなど考えてから使うと、後で何に使ったか把握しやすく、使った後の満足感にも繋げることができますよ。
使い方はいくつになっても鍛えることができますし、鍛えておいて損はありません。子どもと一緒に上手にお金と付き合っていけるといいですね。
日々のお金の使い方は大切ですが、将来に向けての資産形成も早めに手をつけておきたいですよね。
こちらの記事では、幼稚園から大学までにかかる費用から毎月いくら積み立てていくといいのかや、貯蓄のコツも紹介しています。
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子ども時代に失敗をさせて「使う力」を鍛えよう
子ども時代は自分以外のお金の使い方を学ぶ場所はそう多くありません。保護者の目の届くうちに失敗をさせてあげましょう。失敗をすることでより良い使い方を学ぶことができます。
お金を使うことは、ものを得るだけではなく、感謝について考えるいいきっかけになります。何気なく使ってしまうのではなく、使うときや使った後に少し立ち止まって考えさせてみてください。様々な経験ができたり成長につながったり、お金は私たちが思っている以上に多くのことをもたらしてくれていることに気づけます。
みらいいでは他にも家庭でもできるお金の教育についてまとめた記事があります。
お金の教育とは何か、なぜ必要なのかを解説しているので、こちらも合わせてチェックしてみてください。
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